お彼岸
秋のお彼岸におすすめのお花のご紹介
今年の秋のお彼岸は9月23日(日)です。
毎年特に何もしていないという方も、お彼岸といものがあることはご存知かと思います。
今回はこのお彼岸とは何かや、どのように過ごすのか等についてご紹介します。
■お彼岸とは?
お彼岸には「春のお彼岸」と「秋のお彼岸」の2つのお彼岸があります。
それぞれ春分の日と秋分の日を中日として、前後3日間を足した7日間をお彼岸の期間として決まっています。
これらの日は、太陽が真東から昇って、真西に沈む日です。
仏教では、真西に阿弥陀如来の西方極楽浄土があるとされています。
太陽が極楽浄土に向かうと考えられたことから、お彼岸になったという説が一般的です。
この時期に墓石や仏壇の掃除をし、お供えをする等の供養をしっかり行うことによって故人が極楽浄土に行けるとされています。
■秋のお彼岸の時期の決まり方
春のお彼岸もそうですが、秋のお彼岸の時期の基準秋分の日は、実は毎年この日と定まっているものではありません。
まず国立天文台が太陽と地球の位置関係から計算をして、その結果を基に歴象年表というものが作成されます。
これを基に毎年2月の初めに官報として公告して決定します。
今年の秋分の日は9月23日ですので、今年の秋のお彼岸の時期は下記の通りです。
・彼岸入り:9月20日(木)
・彼岸日(秋分の日):9月23日(日)
・彼岸明け:9月26日(水)
■お彼岸にすること
基本的には先述の通り、墓石や仏壇を綺麗にし、お供えをします。
お彼岸のお供えで有名なものは、秋のお彼岸であればおはぎが一般的です。
春のお彼岸であればぼた餅ですが、明確な区別はないようです。
粒あんとこしあんという違いという考え方もあれば、もち米とうるち米の違いという考えもあるようで、地域や文化によって様々なようです。
ただ名前についてはそれぞれを漢字で表記すると、牡丹餅、お萩であり、それぞれの季節の花から名付けられたことが想像できますね。
■お彼岸にお供えするお花
墓石や仏壇を丁寧に清掃したらで、綺麗にしたお墓や仏壇に新しい花をお供えしましょう!
一般的には淡い色の花を贈ることが多いですが、これでなければダメという明確な決まりごとはありません。
白ユリやカーネーション、トルコキキョウ、菊など見た目にも清楚な印象の種類を使うことが多いです。
一方、トゲのあるお花や毒のあるお花、赤色のお花はなるべく避けた方が良いとされています。
花の本数については3、5、7本といった奇数を1対と考え、同じ仕様の花を2対用意します。
地域毎の慣習によってはこのお花をお供えするというものがあることがあります。
気になる方や、どんなお花をお供えすれば良いか迷われた方はお近くのお花屋さんに聞いてみるのも良いでしょう。
■最後に
今回はお彼岸について簡単にご紹介しました。
お盆とは違い、お彼岸は特に何もしないよというご家庭もあると思います。
これを機にお墓や仏壇の清掃をされてみてはいかがでしょうか?
きっと故人の方にも喜んで頂けると思いますよ!
お彼岸にお供えする花の選び方
今年2020年の春分の日は3月20日、彼岸入りは3月17日です。
この時期に合わせて、家族でお墓参りをされる方も多いでしょうか。
今回の花だよりでは、春のお彼岸についてご紹介します。
■お供えの花の種類・相場
彼岸入りについて「入り花を折らぬ」という言葉があります。
これは「お彼岸に入ってから慌てるのではなく、前日までにお墓を整えておきましょう」という心がけを指します。
お花を持っていくときには、彼岸入りまでに準備するとよいですよ。
お彼岸には、お仏壇やお墓を丁寧に掃除して花をお供えしましょう。
彼岸入りに間に合わなくても、故人・ご先祖様を供養する心が大切です。
花の色に決まりはありませんが、明るく鮮やかな色が好まれるようです。
白・赤・黄色・紫などがよく使われています。
故人が亡くなってから日が浅い場合、白・淡い色がよいでしょう。
【仏花の相場】
お墓の場合… 約1,000円
花の本数は 3・5・7本、ひし形になるようにまとめます。
霊園の規則により、お墓参りのあと持ち帰ることもあります。仏壇の場合… 約3,000~5,000円
花器に生けたアレンジメントを選ぶとお手入れがしやすいです。
■タブーとされている花は?
仏花と言えば「菊」が思い浮かびますが、その他の花をお供えしても大丈夫です。
故人が好きだった花や、その季節に合った花を選びましょう。
ただし、一般的に避けられている花もあります。事前にしきたり・慣習を確認しておきましょう。
【避けられている花】
トゲがある花… バラ、アザミなど
攻撃的に思えるため、失礼にあたるとされています。ツルがある花… …スイートピー、クレマチスなど
からみつくツルが「成仏できない」様子をイメージさせます。毒がある花… 彼岸花、スイセン、スズランなど
お墓参りのときの花
お墓参りのときにはお花を持っていくことがほとんどです。これは、お花を通じて命のはかなさや尊さを知るためといわれています。
今回の花だよりでは、お墓参りとお花についてお伝えします。
■お供え用の花
供花とは、キクやトルコキキョウ、カーネーションやリンドウなどを束ねた花束です。色は白や黄色、淡いピンクなどが多いですね。お墓の場合、飾る場所が2か所あるため、2束用意するようにします。
一般的に、棘のある花や香りの強い花、毒のある花は用いないとされていますが、実は「この花をつかわなければいけない」という決まりはありません。また、色も淡い色でなければならないという決まりもないため、故人が生前好きだったお花などをお供えするといいでしょう。
迷ったときは、バラ・アザミ・ヒガンバナを避けた花束にするといいですね。お花屋さんで「お墓に供える花をください」といえば、地域のしきたりに合わせた花束をつくってくれるため、安心です。
■お墓参りのマナー
お墓参りのときには、あらかじめお供え用の花束を持っていくようにします。掃除用にゴミ袋や歯ブラシ、たわしなども一緒に持っていくといいでしょう。仏式のお墓にお参りするときはお線香も用意しますが、お寺で販売している場合もあります。
お墓についたら、まずは手を合わせ礼拝をします。そのあと、歯ブラシやたわしなどでお墓を綺麗に掃除しましょう。
隅々まで綺麗にしたら、花束やお線香をお供えします。そして、最後にもう一度手を合わせ、ご先祖様への供養の気持ちをこめて礼拝します。
お盆やお彼岸、命日などには、お花を持ってお墓参りにいきませんか。
秋のお彼岸 ~なくなった方々をしのぶ日~
9月の下旬ごろには、お彼岸の季節となります。春のお彼岸も合わせて、お彼岸には毎年お墓参りに行く方も多いのではないでしょうか。
お彼岸の中心は秋分の日ですが、祝日法で週分の日は「先祖をうやまい、なくなった方々をしのぶ日」とされています。いったいなぜ、お彼岸になくなった方をしのびお墓参りなどをするのでしょうか。
今回の花だよりでは、お彼岸についてお伝えいたします。
■お彼岸と太陽の関係
お彼岸とは昼の長さと夜の長さが等しくなる秋分の日を中心とした7日間となっています。2015年の秋分の日は9月23日のため、お彼岸は9月20日から9月26日までとなっています。
この時期にはお墓参りや仏壇にお供えをしますが、これはお彼岸にはあの世へ想いを届けやすくなる、と考えられているためです。では、どうしてお彼岸はあの世へ想いを届けやすくなるのでしょうか。これは秋分の日と関係しています。
仏教の教えでは、故人が暮らすあの世は西の果てにあるといわれています。昼と夜の長さが等しくなる秋分の日には、太陽がちょうど真西=あの世がある方角に沈みます。仏教の教えと、日本に古くから根付いていた太陽信仰とが混ざり合った結果、秋分の日は特別あの世に通じやすくなると考えられるようになりました。
そのため、仏教を信仰する国は多くありますが、お彼岸の風習は太陽信仰が根強くのこっていた日本だけの風習とされています。
また、春分の日を中心とした7日間も春のお彼岸となりますが、こちらも同様の理由でお墓参りなどが行われます。
■お彼岸のころに咲く彼岸花
秋のお彼岸のころに咲く花のひとつに、彼岸花があります。別名では曼珠沙華(まんじゅしゃげ)、英名でリコリスとも呼ばれます。
彼岸花には花や根、葉など、場所を問わずリコリンという毒があります。この毒はモグラやネズミ除けになるといわれ、田んぼのあぜ道などを守るために盛んに植えられました。今でも田んぼの近くで見ることができるのはその名残といえます。
また、亡くなった方を土葬していたころは、遺体をモグラなどに荒らされないようお墓にも彼岸花が多く植えられました。
ですが、このリコリンと呼ばれる毒は、水にさらすことで抜くことができます。そのため、飢饉などで食べるものがないときには、彼岸花が持っている鱗茎という芋のようなところが食用とされました。
また、別名である曼珠沙華は「天上の花」という意味があり、吉兆の前には赤い花がふってくる、という仏教の法典の一文から名づけられています。
どこかこの世のものとは思えない、あやしい美しさをもつ彼岸花。この印象は、彼岸花の特徴や風習からきているのかもしれませんね。
■お彼岸に贈る花
春と秋のお彼岸には、故人やご先祖さまを偲び、お墓参りをします。その際には、お供え用のお花を持っていくようにします。お墓には一対の花束をお供えするのが基本なので、あらかじめ一対となっている墓前用の花束にするといいでしょう。
お花の色は白が基本となりますが、亡くなってから日がたっている場合は、故人が好きだった色や淡い色を取り入れたお花を持っていっても大丈夫です。
また、親戚やお世話になった方へのお供えや、お墓が近くにある実家に帰れない場合には、仏壇にお供えするアレンジメントを贈るといいですね。お彼岸入りする前日である9月19日にお届けするのがもっとも好ましい日とされるため、贈る日には気をつけるようにしましょう。
花贈りカレンダー 7月・8月・9月
日の光がまぶしい7月~9月。本格的な夏の到来です。この時期には黄色やオレンジなど、見ているだけで元気が出てくるエネルギッシュな色の花が多く咲きほこります。
7月から9月にかけては記念日だけでなく、日ごろの感謝を伝えるためや、お供えのためにお花を贈る日も多いです。マナー違反とならないよう、贈る日については花贈りカレンダーを参考にしてくださいね。
>1月~3月の花贈りカレンダーを見る
>4月~6月の花贈りカレンダーを見る
>10月~12月の花贈りカレンダーを見る
■7月
・七夕
(7日)
織姫と彦星が一年に一度、天の川をわたって再会する日です。二人にあやかり、意中の相手に想いを伝える人も多いとか。お花に想いをこめて、大切な方へ贈ってみませんか。
・7月盆
(15日ごろ)
関東を中心とする一部の地域では、7月にお盆がおこなわれます。ご先祖様へのお供えにお花を準備しましょう。お花を贈るときは、お盆の期間に入る前日、7/12に届くようにします。
・お中元
(15日ごろまで)
お世話になった人への感謝の気持ちとして、ギフトを贈ります。7月の上旬~15日を目安に贈りますが、この時期をすぎてしまった場合は暑中見舞いとして贈りましょう。
■8月
・花の日
(7日)
8(は)7(な)の語呂合わせから、8/7は花の日とされています。普段はギフトでしか花を買わない、という方も、この日は自分のために花を飾って、花のある生活を楽しんでみませんか?
・8月盆
(15日ごろ)
多くの地域では、8月にお盆となります。8/13~8/16が8月盆の期間ですが、お花はお盆入りする前日の8/12に贈るようにしましょう。届いてそのまま飾ることができるアレンジメントがおすすめです。
・暑中見舞い
(23日ごろまで)
夏のご挨拶に、お世話になっている方へ贈りものをします。立秋(8/23)を過ぎて以降は暑中見舞いではなく、「残暑見舞い」として贈るようにします。
■9月
・十五夜
(不定)
旧暦の8/15は特に月が美しい日とされ、「中秋の名月」とも呼ばれます。お供えにもちいるススキはお花屋さんで購入ができます。2016年の十五夜は9/15です。
・敬老の日
(第3月曜日)
9月の第3月曜日は敬老の日です。日ごろの感謝の気持ちをこめて、おじいちゃん、おばあちゃんにお花を贈りましょう。2016年の敬老の日は、9/19です。
・秋のお彼岸
(23日ごろ)
秋分の日と、その前後3日間の計7日間が秋のお彼岸です。先祖供養のために、お墓参りなどをおこないます。お花を届ける場合は、彼岸入り前日に贈りましょう。2016年は、9/19~9/25がお彼岸です。
10・11・12月の花贈りカレンダーは、9月下旬ごろお伝えいたします。
春のお彼岸
立春が過ぎ、暦の上では春となってもしばらくは寒い日が続きますね。「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉が示すとおり、寒さが和らぎ本格的に春が訪れるのはお彼岸の時期までかかります。
季節の変わり目であるお彼岸には多くの方がお墓参りをおこないますが、これはどうしてなのでしょうか。今回の花だよりでは、お彼岸についてお伝えします。
■四季の変わり目、春のお彼岸
春のお彼岸とは、春分の日を挟んだ前後3日間の期間をさします。2020年であれば、春分の日は3/20であるため、3/17~3/23が春のお彼岸となります。
秋のお彼岸の中心となる秋分の日は、「先祖をうやまい、なくなった方々をしのぶ日」とされているのに対し、春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」とさだめられています。
寒さが厳しい冬を乗り越え、草木が芽吹き新しい命が躍動する春。豊かな自然に包まれ、四季がある日本だからこそ、大切にしたい一日ですね。
お彼岸の時期にお墓参りをするのも、命を敬う日、ということが関係しています。日本では古くから自然を敬うと同時に、先祖の霊に敬意をはらってきました。私たちが生きているのは、自然に育まれ、祖先に守られているから、という考えです。
生について考える期間である春のお彼岸には、日ごろから私たちを守ってくれている先祖の方へ、感謝をこめてお墓参りを行いましょう。
■お彼岸は日本独自の文化
お彼岸は仏教の行事と思いがちですが、意外なことに、仏教国の中でもお彼岸の時期にお墓参りを行うのは日本だけです。
もともと仏教では、彼岸の時期はサンスクリット語で「パーラミター(意訳で「彼岸に至る」)」と呼ばれ、極楽浄土へ渡れるように6つの修業をする日、とされていました。
また、彼岸は「日願」とも呼ばれます。お彼岸の中心である春分の日、秋分の日は昼夜の時間が等しくなり、太陽が真東から昇り真西に沈む日です。太陽信仰をもち、農業にいそしんでいた古来の日本人は、命が芽吹き始める春のおとずれ=春分の日、農作物が実る秋のおとずれ=秋分の日を重要視してきました。
日本に古くから根付いていた太陽信仰や祖先崇拝、仏教の彼岸の考えが複雑に絡み合った結果、真西に沈む太陽を見ながら、西の果てにあるという極楽浄土に住む祖先に想いをはせて供養した、というのがお彼岸のときにお墓参りをするもとになったといわれています。
■お彼岸にはお花を
日ごろのお供え物と同じく、お彼岸の供養にも、やはり花を飾ります。綺麗なお花はやはり誰が受け取っても嬉しいもの。また、お花は季節を告げるものなので、季節の変わり目であるお彼岸のお供え物として最適です。
生前、お世話になった方や親しかった方へのお供え物には、届いたそのままに飾ることができるアレンジメントを贈るといいでしょう。お彼岸入り前日、2020年であれば3/16に、ご遺族の方のご自宅へ届くように贈るといいですね。
お墓参りに持参する場合は、お墓に飾れるように花束を持っていくようにします。一対の花束をご用意して、お墓をきれいに掃除したあとでお供えしましょう。