メニュー
“フラワーギフト通販の花キューピット
会員登録
マイページ
カート
カート
0
  1. 花キューピット
  2. お供え花・お悔み花・仏花 コラム一覧
  3. 一周忌は何をする?僧侶に教わる基礎知識と、服装・花のマナー

一周忌は何をする?
僧侶に教わる基礎知識と、
服装・花のマナー

一周忌は何をする?僧侶に教わる基礎知識と、服装・花のマナー

一周忌は、故人が亡くなってから約1年後に行われる法要です。親族の法事へ参加した経験がある方も、一周忌は四十九日と比べて何が違うのか、服装や花のルールは異なるかなどについて意識したことはないかもしれません。
今回は、知恩院の僧侶であり、華道家でもある大津憲優さんに、一周忌法要に関する基礎知識や四十九日法要との違い、知っておきたいルール、服装や供花のマナーについて教えていただきました。

今回お話してくださった
住職 兼 華道家さん

大津憲優さん

大津憲優さん

  • 浄土宗修練道場・華道講師
  • 西雲寺第二十一世住職
  • 正念寺第三十八世兼務住職

知恩院の所属寺院に従事する傍ら、都未生流の華道講師としてもご活躍中

※以下内容は、大津さんへのインタビューをもとに、編集チームが執筆したコンテンツです

一周忌とは?行う意味について

一周忌

一周忌は、故人が亡くなってから約1年後に行われる法要です。故人の遺族・親族・友人などが集まり、故人を偲び、その思い出を共有します。一年忌や一回忌と呼ぶこともありますが、一般的には一周忌といいます。

また、一周忌の法要は追善回向(ついぜんえこう)のひとつです。

追善回向とは

ご先祖さんや両親・友人など、亡くなった人のためにお勤め※する法要のこと。残された者が亡き人の為に善行を積み、それを亡き人へ振り向け、故人が無事仏の国へ行けるよう祈ります。
なお、お葬式や四十九日、月忌法要(毎月亡くなった日に行う法要。月命日ともいう)なども、追善回向のひとつです。

※お勤め:仏前でお経を読んだり礼拝したりすること。

一周忌の法要では何をするの?

一周忌では何をする?

一周忌の際には、故人のお位牌(おいはい)や写真が祭壇に飾られ、僧侶による読経や参列者による焼香などが行われます。また、参列者がお供え物や花を持参し、故人への思いを込めて祭壇に供えることもあります。

地域の慣習にもよりますが、一周忌法要を行う会場近くにお墓がある場合は、法要後に参列者が揃ってお墓参りを行います。お墓が遠方にある場合は事前に済ませておくケースが多いですが、都合がつかない場合は法要後数日経ってからお参りしても大丈夫です。

このほか、法要後には参列者が皆で食事を共にするお斎(おとき)を行うことも多いでしょう。一周忌法要のお斎では、肉や魚を食べてOK。法事は故人の供養であると同時に、親族が縁の絆を確認する場ですので、普段より少し豪華な食事を振る舞います。親しい人々が集まって、故人を偲び交流をする良い機会となります。

一周忌の法要は、どこで行う?

料理屋の廊下

四十九日と同様に、かつては一周忌の法要も自宅で行われることがほとんどでした。しかし最近は参列者の人数や交通の便、法要後のお斎の段取りを考え、それらに適した場所で行うのが一般的になっています。

お仏壇があったり、広い客間があったりする場合は自宅で行うこともありますが、ホテルや料理屋・葬儀会館など法要の場として提供するケースが近年増えています。

一周忌法要はいつ行う?

お供えのお花

本来、一周忌法要は故人が亡くなってからちょうど一年が経った命日に行う法要です。しかし、命日が平日であるため出席者のスケジュールがあわなかったり、反対にお寺の都合がつかなかったりすることもあるでしょう。そういった場合は、多少日程が前後になってしまっても大丈夫です。

無理に日取りを決めて参列すべき人が来られないよりは、皆の都合を合わせ、来るべき人が参加できる日に設定します。その方が故人にとっても参列者にとっても、心に残る法要となるでしょう。

近年、家族形態やライフスタイルの変化から「一周忌はやらなくてもいいのでは?」と考える方がいらっしゃるかもしれません。しかし、無理のない日程や規模感でお勤めすることをおすすめします。

一周忌のあり方は時代とともに変化している!?

一周忌の法要には誰が参加する?

法要に参加する人

一周忌の法要は四十九日と同様、家族や親族、また故人と縁の深い方で集い、故人を供養します。
この際、法要の主催者である施主(家族や親族など)が、参列してほしい方々にお知らせを出すのが一般的です。

年ごとに行う年忌法要は、三回忌以降は規模が縮小していき、近くの親戚や家族のみで行うことが多くなります。十三回忌以降になると、他の亡くなったご家族や親族の法要と一緒に開くことがあります。

一周忌法要の服装のマナー・タブーは?持ち物は?

一周忌法要の服装

参列者が親族だけでなく、故人の関係者等も多く参列する場合には、喪服に準ずる服装(準喪服:黒を基調とした正装)を着用するのが一般的です。男性は白いシャツに黒色のスーツ・ネクタイ、女性は黒色を基調とした洋装が多いです。

親族のみで行われる場合には、喪服ほどフォーマルではなくとも、暗い色合いの略喪服(平服)で参列することがあります。施主から「平服でお越しください」と案内があった場合は、それに従いましょう。

法事における略喪服(平服)とは
  • スタイル:男性はスーツ、女性はワンピースやセットアップ
  • 色:黒、濃紺、濃いグレーなどのダークカラー
  • 柄:無地

※学生は制服、子ども・幼児は白シャツに黒やグレーのズボンやスカートを。キャラクターの絵柄がついてないものを選びましょう。

※平服での参加が認められているからといって、カジュアルな普段着で参列するのはマナー違反です。故人や遺族に対し、追悼の意を表す服装マナーを心がけましょう。

仏教の教えにおいては、服装のマナーについて特に決まりはありません。よって、参列する方と「準喪服にするのか、略喪服にするのか」事前に相談して合わせるのも良いでしょう。

持ち物は四十九日と同様、お数珠や御霊前(御香典)、御供(ごくう:お供え物)を用意しましょう。お供え物は、参列者で分けやすく賞味期限が長い、焼き菓子や塩昆布などがよく見られます。

一周忌にお供えする花のマナーとは?色や予算は?

お供えの花

● 白系だけではなく明るめの色もOK

一周忌の法要にお花をお供えする際は、故人が生前好きだった花や色を選びましょう。
お葬式や四十九日法要の場では白系でまとめた花が望ましいですが、一周忌ではピンクや水色など明るめの色でもOKです。

お供えのアレンジメント
トルコキキョウのやわらかく優しい色合いで、故人への深い愛情や感謝を表現しました

● 予算は5,000円程度を基準に

一周忌法要にお供えする花の予算は、関係性によって異なるので一概にはいえません。
目安としては四十九日法要と同様、個人で贈る際は5,000円程度、連名の場合も1人5,000円程度となります。花のお届け先は、法要をお勤めする会場が一般的です。

ここであまり高価な花を贈ると、施主へ気を遣わせてしまうこともあるので気をつけましょう。
もし、自分の親や上司・先輩など目上となる存在の方も供花を贈ることがわかっている場合は、その方より少し下回る予算で用意するとよいでしょう。

花キューピットでは、一周忌法要に
ふさわしい花を予算別にご用意しています

一周忌までにやってはいけないタブーな行動はある?

喪中見舞い

両親や配偶者など親しい身内が亡くなった日から1年ほどの、遺族が喪に服す期間を「喪中」と呼びます。ただし、喪中に決まった期間はありません。故人との間柄や地域の慣習によって期間は変わり、両親や配偶者などの場合は1年以上喪に服す地域もあります。

喪中は故人の冥福を祈る期間であることから、お祝い事や贅沢にお金を使う行事は避けるという考え方があります。

例えば、結婚式への出席、お正月行事(飾り付け、初詣、年始の挨拶、年賀状など)、海外への長期旅行などです。ただし、身内に不幸が起こる前から決まっていた結婚式などは、参加してもよいとされています。

一周忌以降も法要は行う?

供花

一周忌以降にも、故人を偲ぶための法要が行われます。これらを年忌法要といい、定められた年の命日に、没後1年目から満49年目(五十回忌)まで行うのが一般的です。

▼年忌法要
  • 一周忌:没後1年目
  • 三回忌:没後2年目
  • 七回忌:没後6年目
  • 十三回忌:没後12年目
  • 三十三回忌:没後32年目
  • 五十回忌:没後49年目

「一周忌」は、故人が亡くなってから年が1周したという数え方です。
1年目以降に使う「〇回忌」は、命日を迎えた回数を指します。仏教では亡くなった日を1回目の命日として数えるため、「一周忌」は2回目の命日となり、2年目は3回目の命日であることから「三回忌」と呼びます。

なお、三十三回忌や五十回忌では「弔い上げ法要」として盛大に行うお家が多くなっています。

その後は、追善回向の法要ではなく「報恩感謝」の法要を行います。

報恩感謝の法要とは

「今ある私たちというのは、ご先祖さんがあってのもの。そのご先祖さんも、更にその上のご先祖さんがあってのもの。」
「一度も途切れたことのない途方もない数のご先祖さんが命を紡いできたからこそ、今私たちがいるということに気付きましょう。命を紡いでくれた恩に感謝し、その恩に報いるように生きていきましょう

そんな想いを込めてお勤めする法要です。

また、地域によっては百回忌を勤められるほか、代々続くお家では百五十回忌や三百回忌などもお勤めされます。いつ年忌法要を切り上げるかという決まりはなく、地域の慣習やお家によってそれぞれとなります。

まとめ

一周忌は、故人を偲び、家族や親族・故人と縁があった人たちとの絆を繋ぐための大切な場です。
法要後の食事会(お斎)では、故人を偲んだり、久しぶりに会う方と交流をしたりしてご縁を深めることで、亡くなった方も喜んでくれているのではないでしょうか。そして参列する際には今回ご紹介した基礎知識をはじめ、マナーやタブーについても知っておくとよいでしょう。

なお、一周忌法要にお供えする花のマナーや現代にあった供養の形などについて、知恩院の僧侶大津さんにお伺いしたインタビュー記事もあります。こちらもご覧くださいね。

一周忌は「故人が浄土へ行くための
遺族のアシスト」!? 僧侶が基礎知識を解説