2015-12

春をいろどる門出の花 ~1月誕生花 スイートピー~

まだまだ寒い日が続きますが、お正月のことを「新春」と呼ぶように、1月は春の足音が少しずつ近づく季節でもあります。新たな1年のはじまりに、期待で胸を膨らませる時期ですね。

1月の誕生花は春の訪れを告げる花のひとつ、スイートピーです。

■春の花、スイートピー

sweetpea「sweet pea(あまいマメ)」の名前が示す通り、マメの仲間であるスイートピー。多くのマメ科の植物と同じように、ほかの植物や支柱などに巻きひげを絡みつかせて成長します。大きくなる品種のものだと、その長さは3メートルになるものも。

今にも蝶が飛びたつような、あるいは妖精が踊っているような可愛らしい花の形から、春を代表する花のひとつとして多くの方に親しまれています。また、近年では品種改良により、夏や冬に花を咲かせる品種もあります。

原産地はイタリアのシチリア島といわれ、17世紀ごろに発見されました。イギリスを中心としたヨーロッパで品種改良がすすめられ、日本に渡来したのは19世紀ごろといわれています。

花からはほのかな甘い香りが漂うため、ヨーロッパでは寝室などによく飾られているそうです。

■庭で楽しむスイートピー

sweetpea2スイートピーはピンク色や紫色、白、赤、青、花びらの根元と先端で色が異なる複色など、非常に豊富な色がそろっています。ほかの花ともよく合うため、春になるとお花屋さんで見かけるだけでなく、庭いっぱいにスイートピーを咲かせているお宅も多いようです。

花を咲かせる時期には、次から次へと新しい花をつけるスイートピー。最初の花を皮きりに、長い間花を楽しむことができます。

しぼんだ花のあとにはエンドウマメに似た豆さやをつけますが、この豆さやを生み出すのはスイートピーにとって大仕事。非常にエネルギーを使い、花を楽しめる期間が短くなってしまうため、花を楽しむのであればしぼんだ花は摘み取るようにするといいですね。

スイートピーは基本的に一年草のため、花のシーズンが終わったあとは、次のシーズンに向けて新たに種をまく必要があります。春咲きのものであれば、10月ごろが種まきの時期となります。

■1年のはじまりにはスイートピーを

スイートピーの花言葉は「門出」。蝶がはばたく瞬間をとらえたような花の形からつけられた花言葉だといいます。1年が始まる1月生まれの方には、ぴったりな花言葉だといえるでしょう。

豊富な色合いから、アレンジメント花束のどちらに用いても見栄えよく、また優しい色合いで春らしいフラワーギフトとして楽しめます。

新たな1年のはじまりに誕生日を迎える方には、「門出」の花言葉を持つスイートピーでお祝いしませんか。

2015-12-25 | Posted in 今月の誕生花, No Comments » 

 

正月に飾りたい縁起の良い花と、めでたい理由をぞれぞれ紹介

お正月には、飾ると縁起がいいとされている花や植物が数多くあります。12月の中旬頃からは、新しい一年が福で満ちるよう、お正月飾りの準備を始める方も多いのでは。

今回の花だよりでは、お正月とお花についてお伝えします。

■お正月と歳神様

landscape古来の日本では、亡くなった方はやがて神様になる、という考え方を持っていました。祖先の霊は田畑の神や山の神となり、実りをもたらし子孫を見守っていると考えたのです。

神様となった祖先の霊は、1年に1度、元旦に子孫のもとを訪ねてくるとされています。この子孫のもとへやってきた神様を「歳神様」といいます。

門松やしめ縄、鏡餅などの正月飾りは、この歳神様=祖先の霊をもてなすための意味があります。そのため、正月飾りをおろそかにしてしまい歳神様を怒らせると、田畑や山へ帰って行ったときに豊かな実りを約束してくれなくなる、とされています。

反対に、歳神様を丁重にもてなすことで、歳神様から福を分け与えてもらい、安泰な1年をすごすことができるといいます。

■めでたい植物、松竹梅

umeお正月にかぎらずめでたいものの象徴として飾られるのが松、竹、梅。正月飾りでも、門松やしめ縄、フラワーアレンジメントなどに用いられ、年賀状のイラストにも使われます。

ではなぜ、松、竹、梅がめでたい植物であるとされているのでしょうか。それには、以下のような理由があります。

・松

松は一年中葉を落とさない常緑樹です。雪の重みにも負けず、冬の寒い季節にも青々とした葉をつけている松は、「永遠の命」を連想させます。そのため、古くから松には神様が宿るとされ、神聖なものとして扱われていました。

・竹

竹は非常に成長が早い植物で、最も成長する時期には何と1日で1mも成長するといわれています。まっすぐに成長し、嵐や大雨にも負けない竹の生命力に、古代の人々は畏敬の念を抱いていました。また、竹の葉には抗菌作用があり、魔を払う清らかなものともされています。

・梅

古くは春の花、といえば梅のことをさしていました。旧暦のお正月は現在の1月下旬~2月中旬ごろにあたりますが、ちょうどその時期に梅は咲き始めます。他の花に先駆け、白と赤のおめでたい色の花を咲かせる梅は、新春を象徴する清らかな花であると考えられたのです。

このほかにも、金運に繋がるとされる縁起物の「千両」、飾ると福がくるとされ、もっとも高貴な花だといわれる「菊」などがお正月には飾られます。

■お正月のフラワーギフト

お正月飾りは、12/28までに飾るのが好ましいとされます。特に、12/31に飾ることは「一夜飾り」といって不吉とされ、12/29は「二重の苦」に繋がるとされるため、この2日は避けましょう。

松や千両、菊などの縁起の良い花をつかった華やかなフラワーギフトは、歳神様のお出迎えに最適です。

歳神様がやってくる玄関や、皆が集まり談笑する居間、生活に密着した空間である床の間などに飾ると、より多くの福を歳神様から分けてもらえるかもしれませんね。

福を呼ぶフラワーギフトを飾り、新しい1年を彩り豊かにむかえませんか。

2015-12-18 | Posted in , 花と文化, 花飾りアドバイスNo Comments » 

 

クリスマスカラーのポインセチアの花言葉と、育て方を簡単に紹介

クリスマスに欠かせない飾りには、クリスマスツリー、クリスマスリースと並んで、ポインセチアがあります。クリスマスカラーの色合いは、まさにクリスマスのためのお花と言えますね。

今回の花だよりでは、クリスマスについてお伝えします。

■葉の色を楽しむポインセチア

poinsettia赤と緑の色合いから、クリスマスの彩りに人気のポインセチア。原産地はメキシコを中心とする中央アメリカといわれています。日本では可愛らしい鉢植えとして流通していますが、原産地では3メートルを超える高さにまで育つそうです。

真っ赤な部分は花のようですが、これは色づいた葉。本当の花は赤くなった葉の中心にある丸いつぶつぶで、花びらを持ちません。

葉の色は赤色が最もポピュラーですが、白色のものや、クリーム色、ワインのような紫色になるものもあり、桃色になるプリンセチアも人気です。また、斑入りのものや、2色のよせ植えなども、目にする機会が増えました。

鉢物として楽しまれることがほとんどですが、緑と赤のコントラストから、クリスマス用のリースやアレンジメントにも使われます。

■ポインセチアの育て方

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クリスマスの時期に出回ることから冬のイメージが強い植物ですが、熱帯産の植物であるため、実は耐寒性はあまり高くありません。そのため、ポインセチアを育てる場合は、冬を越えられるかどうかがポイントになります。

霜がおりるところに置いてあると枯れてしまうため、室内で楽しんだほうがいいでしょう。また、できるだけ日当たりがよく暖かい場所に置いてあげるといいですが、暖房の風が直接当たる場所は避けましょう。

冬の間は成長が鈍るため、水は控えめで大丈夫です。春から秋にかけては、土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげるようにします。

ポインセチアの葉を色づかせるためには、短日処理という作業が必要になります。

まず、9月中旬ころからは鉢を室内に入れましょう。夕方5時~朝の7時までは段ボールで光をさえぎり、朝7時から夕方5時までは日光によく当てるようにします。

この作業はポインセチアの葉が色づくのは花の季節である冬ですが、日中の光をさえぎり夜の時間を長くすることで、ポインセチアが「今は冬だ」と判断して、花をつけ葉を色づかせます。

毎日欠かさずおこなうことはなかなか大変ですが、その分非常に綺麗に色づき、鮮やか色合いを楽しむことができます。

■クリスマスにはポインセチアを

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ポインセチアの花言葉は色によって変わり、特に定番の赤色は「祝福」「聖なる願い」「聖夜」など、クリスマスの贈りものにぴったりな花言葉を持っています。

ほかの色は、というと、白のポインセチアは「あなたの祝福を祈る」、ピンクのポインセチア(プリンセチア)は「思いやり」といった、プレゼントにふさわしい花言葉です。

クリスマスの飾りとして使われることが多いポインセチアですが、可愛らしい見た目と上記の花言葉から、贈りものにしても喜ばれるでしょう。

お花を育てることが好きな方には、クリスマスプレゼントにポインセチアを贈ってみませんか。

2015-12-11 | Posted in お手入れの基本, , 花と文化Comments Closed 

 

クリスマスをもっと楽しむ豆知識 ~ツリーとリース~

年末の大きなイベントといえばクリスマス。12月になると、あちこちでクリスマスツリーやイルミネーションを楽しむことができますね。

今回の花だよりでは、クリスマスの主役、クリスマスツリーとクリスマスリースについてお伝えします。

■クリスマスを彩るクリスマスツリー

christmastree2クリスマスの飾りといえば、なんといってもクリスマスツリー。オーナメントやイルミネーションがカラフルに輝くツリーを見ていると、心が弾んできますね。

クリスマスツリーには主にモミの木が使われますが、この起源は中世のヨーロッパという説があります。

このころ中世ではクリスマスの夜に聖書の内容を模した劇が行われていました。その中の一節に、最初の人間であるアダムとイヴが「食べてはならない」とされた知恵の実を食べ、楽園を追い出されるシーンがあります。

小道具として、知恵の実にはリンゴが用いられましたが、リンゴの木は冬になると葉を落としてしまいます。そこで、冬になっても葉を落とさないモミの木にリンゴの実をつるして、知恵の木に見立てました。この知恵の木がやがて単体で飾られるようになり、クリスマスツリーになったといわれています。

現代のクリスマスツリーの飾りにも赤や金、銀のボールを飾りますが、これはリンゴの実が転じたものです。

■クリスマスリースの意味

christmaswreath同じくクリスマスを彩るものに、クリスマスリースがあります。壁や玄関にかけておくものがなじみ深いですが、近年ではテーブルの上に飾るタイプも人気ですね。

クリスマスリースには主にふたつの意味があるとされています。

ひとつ目の意味は、リースの形は終わりも始まりもない円形であることから「永遠の命」「永遠に続く神の愛」を示しているとするもの。

ふたつ目に、冬にも葉を落とさない強い生命力の象徴であるモミの木のリースを玄関につるしておくことで、魔を払い来年の豊作を招く、とするものです。

日本ではクリスマスが終わるとすぐに片づけてしまうリースですが、海外では新年用の飾りとしても使われるため、年を越しても飾ってある家庭が多いです。感覚としては、日本のしめ縄が近いかもしれませんね。

■クリスマスパーティにはケーキのセットを

日本ではクリスマスといえば恋人と過ごす日、というイメージが強いですが、近年ではご家族やご友人と一緒に、ホームパーティを楽しむという方が増えているそうです。

クリスマスツリーやリースと一緒にお花で飾りつけた部屋で、皆でクリスマスケーキを食べれば誰もが笑顔になれますね。定番のチョコレートケーキはもちろん、人気の高いチーズケーキもおすすめです。

ケーキとセットのフラワーギフトは、赤い花と緑の葉のクリスマスカラーが更に気分を盛り上げます。

クリスマスにはツリー・リースと一緒に、お花とケーキのセットでパーティを楽しみませんか。

2015-12-04 | Posted in , 花と文化No Comments » 

 

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