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正月に飾りたい縁起の良い花と、めでたい理由をぞれぞれ紹介

お正月には、飾ると縁起がいいとされている花や植物が数多くあります。12月の中旬頃からは、新しい一年が福で満ちるよう、お正月飾りの準備を始める方も多いのでは。

今回の花だよりでは、お正月とお花についてお伝えします。

■お正月と歳神様

landscape古来の日本では、亡くなった方はやがて神様になる、という考え方を持っていました。祖先の霊は田畑の神や山の神となり、実りをもたらし子孫を見守っていると考えたのです。

神様となった祖先の霊は、1年に1度、元旦に子孫のもとを訪ねてくるとされています。この子孫のもとへやってきた神様を「歳神様」といいます。

門松やしめ縄、鏡餅などの正月飾りは、この歳神様=祖先の霊をもてなすための意味があります。そのため、正月飾りをおろそかにしてしまい歳神様を怒らせると、田畑や山へ帰って行ったときに豊かな実りを約束してくれなくなる、とされています。

反対に、歳神様を丁重にもてなすことで、歳神様から福を分け与えてもらい、安泰な1年をすごすことができるといいます。

■めでたい植物、松竹梅

umeお正月にかぎらずめでたいものの象徴として飾られるのが松、竹、梅。正月飾りでも、門松やしめ縄、フラワーアレンジメントなどに用いられ、年賀状のイラストにも使われます。

ではなぜ、松、竹、梅がめでたい植物であるとされているのでしょうか。それには、以下のような理由があります。

・松

松は一年中葉を落とさない常緑樹です。雪の重みにも負けず、冬の寒い季節にも青々とした葉をつけている松は、「永遠の命」を連想させます。そのため、古くから松には神様が宿るとされ、神聖なものとして扱われていました。

・竹

竹は非常に成長が早い植物で、最も成長する時期には何と1日で1mも成長するといわれています。まっすぐに成長し、嵐や大雨にも負けない竹の生命力に、古代の人々は畏敬の念を抱いていました。また、竹の葉には抗菌作用があり、魔を払う清らかなものともされています。

・梅

古くは春の花、といえば梅のことをさしていました。旧暦のお正月は現在の1月下旬~2月中旬ごろにあたりますが、ちょうどその時期に梅は咲き始めます。他の花に先駆け、白と赤のおめでたい色の花を咲かせる梅は、新春を象徴する清らかな花であると考えられたのです。

このほかにも、金運に繋がるとされる縁起物の「千両」、飾ると福がくるとされ、もっとも高貴な花だといわれる「菊」などがお正月には飾られます。

■お正月のフラワーギフト

お正月飾りは、12/28までに飾るのが好ましいとされます。特に、12/31に飾ることは「一夜飾り」といって不吉とされ、12/29は「二重の苦」に繋がるとされるため、この2日は避けましょう。

松や千両、菊などの縁起の良い花をつかった華やかなフラワーギフトは、歳神様のお出迎えに最適です。

歳神様がやってくる玄関や、皆が集まり談笑する居間、生活に密着した空間である床の間などに飾ると、より多くの福を歳神様から分けてもらえるかもしれませんね。

福を呼ぶフラワーギフトを飾り、新しい1年を彩り豊かにむかえませんか。

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