長持ち方法

切り花の長持ち方法|簡単な工夫と水あげの仕方・日々のお手入れ

切り花の長持ち方法|簡単な工夫と水あげの仕方・日々のお手入れ
今回は花束をもらった時に知りたい、切り花の長持ち方法をご紹介します。
簡単な工夫で長くきれいな状態を保つことができる方法や、元気がなくなってきた花にしたい水あげ(水揚げ)についても掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。

花を長持ちさせる簡単な工夫

まずは、簡単に毎日やらなくていい方法からご紹介します。
自宅で花を飾っている方は、今からでも試してみてください。

フロストシュガーを入れる

フロストシュガーを入れる
花瓶の水にフロストシュガーを入れてみてください。
「花に砂糖をあげるとよい」ということを、聞いたことはありませんか。
実は、砂糖は花にとっても栄養になります。
そのため、ひとつまみほど花瓶に加えるとよいでしょう。
ただし、普通の砂糖は吸収できませんので、フロストシュガーを使うことがポイントです。
フロストシュガーとは、グラニュー糖や白ザラ糖などのザラメ糖を加工して作られている砂糖のこと。
水に溶けやすいように加工されているので、冷たい飲み物に入れることもできます。

酢またはアルコールを混ぜる・十円玉を入れる

酢またはアルコールを混ぜる・十円玉を入れる
酢やアルコールには殺菌効果があります。
そのため、酢やアルコールを入れることで水の腐りを遅くしてくれます

また、10円玉を入れておくと、水中の有機物質が10円玉に付着するため、酢やアルコールと同じ効果を得ることができます。
ちなみに10円玉はキラキラのもの(きれいなもの)でないと効果が得られないので、10円玉を入れる際は注意してください。

液体せっけんを数滴入れる

液体石鹸を数滴入れる
液体せっけんには、界面活性剤という水の粘り気を弱くし、植物が水を吸い上げる力を強める働きがあります。
十分に水を吸い上げることができれば、花は長持ちします。

日々のお手入れ方法

次に花を飾っているときに気を付けたい、日々のお手入れについて紹介します。
先に紹介した、ちょっとした工夫と合わせて実施してみてください。

花瓶の水は毎日取り換える

花瓶の水は毎日取り換える
花は生き物なので、新鮮な水が何より1番大切です。
花瓶の水が清潔に保てるように、毎日の水の交換はおすすめです。

また、茎から出される有機物によって、花が枯れていくスピードが早まります。
白く濁ったり、とろとろとした状態になる前にこまめに水を取り替えてあげましょう。
水に葉が浸かっていると葉が傷み水を汚してしまうので、水に浸かる位置に葉がついていた時は取り除くようにしてください。

そして水を換える時に、茎がぬるぬるしてきたら流水で洗ってあげましょう。
水を新しくしても茎が汚れていると、水が汚くなってしまいます。
少し手間ですが、水を換える際に花瓶も洗うこともおすすめです。

切り戻しをする

切り戻しをする
花に元気がなくなりかけてきたら、茎を少し切り直します。
水を吸い込む部分(茎の断面)を新しくすることで、水を吸い上げやすくすることができるのです。
この茎をカットすることを「切り戻し」と呼びます。

切り戻しをするときは、茎の中に空気が入らないように水の中でできるとより良いと言われています。
難しいときは空中でカット(普通にカット)して、すぐに水に茎を浸けるようにしてもいいと思います。

涼しい場所に置く

花はできるだけ涼しい場所に飾る方が、長持ちします。
ただし、涼しいからといってエアコンの風が当たる場所はいけません。
花を傷めてしまったり、乾燥して葉や花の水分が不足してしまいます。
そのため、玄関などに花を飾るのがおすすめです。

ちなみに直射日光の当たるところやテレビやガス・レンジなど、周辺の温度が変化しやすいところも避けた方がよいでしょう。

水あげ(水揚げ)の方法

ここからは切り花の元気がなくなってきたらやりたい、水あげについてご紹介します。

水あげ(水揚げ)とは

「花の水揚げ」という言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、具体的にどんなことを意味するのかは意外と知らないもの。
花の水揚げとは、水が不足して元気がなくなってきている花に水を吸わせる方法です。

花壇など地面に生えている花は、根から水分を吸い上げていますが、花束などで使われる切り花は茎の切り口(断面)から水を吸い上げなければいけません。
茎の中に汚れが詰まるなどで、上手く水を吸い上げられなくなったら水あげをする必要があります。
茎を切り直したりショックを与えたりして、花全体に十分な水分を行き渡らせ元気にさせましょう。

だいたいの花に有効!基本的な水切り

水切り
有効な花の種類:花全般
大体の切り花は、これだけでOKです。
水の中で2~5cmくらい茎を斜めに切ります
このとき水から上げずに30分~1時間くらい水中に置き、休ませてあげます
花から手を放しても茎が自ら出てこないように、大きめのバケツや深い容器を使ってできるとやりやすいです。

ポイントは、前もって水に浸かる部分の葉を取っておくこと。
葉は水を汚したり、花を腐らせる成分を分泌させるものがありますので、葉を水に浸さないようにします。

茎が固い枝物に有効!割り目を入れる

茎が固い枝物に有効!割り目を入れる
有効な花の種類:コデマリ、テッセン、アカシア、シュウメイギク

根元から5cmくらいを木槌などで、砕いて水に浸けます
ただし、砕きすぎて切り口をつぶさないように気をつけてください。
吸水面積を広くすることが目的なので、茎の内側の水に触れる範囲を広げるイメージです。

また茎が固い枝ものは、ナイフやハサミで切り口に縦横十文字の切り込みをいれてから、水に浸けるという方法もあります。
叩いても茎(枝)が砕けない時は、切込みを入れてみてください。
枝の下から5cmくらいの皮をナイフで削っておくと、さらに水が揚がりやすくなります。

バラにも有効!焼いて強いショックを与える

バラにも有効!焼いて強いショックを与える
有効な花の種類:アザミ、シャクヤク、アスチルベ、バラ
今までご紹介してきたカットする方法とは少し違い、強力なショック療法の1つです。

やり方は切り口から2~5cmくらいをガスの火などで炭化するまで焼き、すぐに水に浸けます
この時、花や葉に熱気があたらないよう、ぬらした新聞紙などで根元(茎の先端)以外はガードします。

ポイントは焼き終わったらすぐに水に浸けた方が良いので、水を入れたバケツなどを用意しておくこと。
水に浸ける時、新聞ごと水に浸けてしまってOKです。

茎が固い花・細い枝ものに有効!手折り方法

茎が固い花・細い枝物に有効!手折り方法
有効な花の種類:菊やリンドウ・コデマリやユキヤナギ
菊やリンドウなどの茎が固いもの・コデマリやユキヤナギなどの細い枝ものは、茎の根元から5cmくらいのところを手で折って水に浸けます
できるなら、水の中で折るともっと効果的です。

ちなみに折ることに一生懸命になって、花が水に浸からないように注意です。
花びらは、水に濡らさない方が良いと言われています。

葉が乾燥した時に有効!熱湯あげ方法

葉が乾燥した時に有効!熱湯あげ方法
有効な花の種類:ひまわり、マーガレット、かすみ草、ストック
切り口から5cmくらいを20~60秒ほど熱湯に浸け、すぐに水に移します
熱湯につける時間は、茎の太さや強さによって調整します。
花がたくさん付いているカスミソウやストック、葉が乾燥しやすいひまわり、マーガレットなどはこの方法で元気になることが多いです。

萎れかけている時に有効!

萎れかけている時に有効!
花を逆さまに持って茎の切り口の方から水をかけます。
そのあと新聞紙にくるみ、水切り(水の中で茎を切る)をします。

ちょっと工夫して長く花を楽しもう

花瓶に生けられた花
今回は、切り花の長持ち方法・水あげの方法をご紹介しました。
誕生日結婚記念日など特別なお祝いで花束をもらった時はもちろん、お花屋さんで運命的な出会いを果たしてかわいらしい花を飾っている時など……どんな時でも花は長持ちしてほしいものですよね。
日々のちょっとしたお手入れで、花持ちはかなり変わります。
「長持ちして欲しい!」と思う方は、今回ご紹介した方法をぜひ試してみてください。

 

仏壇に供えるダメな花と適した花、その理由|長持ちさせるコツ

仏壇に花を供える女性
お盆お彼岸などで仏壇に花を供える時、「仏壇に供えてはいけないタブーな花はあるの……?」「夏の暑さに強く、なるべく長持ちするお供えの花はあるのかな?」と、疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
親戚の家で花を供える時や、弔問に行く時などのタイミングでしか、仏壇に花を供えないという方はどんな花を選んだらいいのか不安がありますよね。

今回は仏壇に供えてはいけない花と、夏の暑さにも丈夫なお供えの花、お供えの花を長持ちさせる方法についてご紹介します。

仏壇には供えない花(ダメ・タブーな花)

まずは、仏壇に供えてはいけない花の種類からご紹介します。
お供えの花には、絶対的なルールはありませんが控えた方がいい花の種類はあると言われています。
故人がものすごく好んでいた花や、遺族からリクエストがあった場合を除いて、これからお伝えする花の種類は避ける方が良いかと思います。

バラ

バラの花はトゲがあるからお供えには適さない

  • 科名:バラ科
  • 学名: Rosa
  • 花言葉:愛・美

仏壇にお供えする際は、バラは避けた方がいいと言われています。
誕生日結婚記念日などお祝いの場面で、バラはよく選ばれる花です。
数多くの花の種類がある中で、最も有名な花と言っても過言ではありませんが、バラはお供えするには向きません。

理由はトゲがあるためです。

トゲは死や怪我を連想させたり、殺生を連想させたりするため避けた方が良いと言われています。
そのためバラ以外にも、トゲがある花はお供えにはタブーです。
バラと同じく、トゲがあるアザミなども避けた方が良いでしょう。

彼岸花

彼岸花は毒があるからお供えには適さない

  • 科名:ヒガンバナ科
  • 学名:Red spider lily
  • 花言葉:悲しき思い出・独立・情熱

彼岸花は毒があるため、仏壇にお供えするのは避けた方が良いと言われています。
彼岸花と聞くと、なんとなく不吉なイメージがあるという方もいらっしゃるのでは。
この不吉のイメージは、彼岸花が墓地に植えられていることが多いことも関係しているかと思います。

彼岸花が墓地に植えられている理由は、もともと遺体を動物に荒らされないようにするためでした。
昔の日本は、現在と違い土葬が一般的でした。
そのため埋葬した遺体を動物が荒らしてしまう、ということが多かったのだそう。
そこで毒がある彼岸花を植え、動物を寄せ付けなくしていたのです。

遺体を動物から守るために植えられていた彼岸花が、時を経て墓地に植えられていることが多いイメージだけが先行し、少し不吉なイメージを持たれるようになったのかもしれません。

ちなみに夾竹桃 キョウチクトウも毒があるため、供えない方が良いでしょう。

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お墓に供えてはいけない花がある?お墓参りの手順・マナー・タブー

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仏壇と似ていますが、お墓にも供えない方が良い花があります。

仏壇にお供えする適した花

供えてはいけない花の種類を押さえたところで、次は仏壇に供えることの多い、1年を通して購入できる花の種類をご紹介します。
仏壇に供える花を選ぶときは、参考にしてみてください。

カーネーション

白のカーネーション。カーネーションはオッ供えにおすすめ

  • 科名:ナデシコ科
  • 学名:Dianthus caryophyllus
  • 花言葉:無垢で深い愛
  • お供えでよく使われる色:白・緑・赤・ピンク

誕生日や結婚記念日などのお祝いの花束や、フラワーアレンジメントとしても選ばれるカーネーションですが、実はお供えの花としてもよく活用されています。

1年を通して購入することができる、カーネーション。
季節を問わず、お供えすることができます。
フリルのような花がかわいらしく、花色はお供えでよく使われる白や赤、緑などだけではなく、くすんだピンクや鮮やかな紫、花では珍しい青色などもあります。

花びらの縁にだけ色がついているものもあり、思ったデザインにしやすいこともカーネーションの良いポイントです。
カーネーションはこのようにカラーバリエーションが豊富なことに加えて、花のサイズも種類が多いです。
そのため、仏壇にお供えする際は、カーネーションをメインにすることも、わき役としてプラスすることもできます。

そんなカーネーションは、花持ちが良いことでも知られている花の1つでもあります。
お供えした花は、長くきれいな姿を保って欲しいですよね。
お供えの花の種類に迷った時はカーネーションを選んでみてください。

カーネーションの花言葉は、「無垢で深い愛」です。
花言葉からも故人への深い愛情を伝えることができそうですね。

菊(マム)

菊はお供えに適している。近年はかわいい菊も多い。

  • 科名:キク科
  • 学名: Chrysanthemum
  • 花言葉:高貴・高潔・高尚
  • お供えでよく使われる色:白・緑・赤・ピンク・黄色

お供えの花と言って一番初めに思いつくのは、菊ではないでしょうか。
菊がお供えの花として選ばれる理由は、様々あります。

まず始めに菊は、花もちが良いということです。
丈夫で長くきれいな姿を楽しませてくれます。
加えて1年を通して購入することができるのも、選ばれるポイントの1つです。
旬はありますが、通年手に入れることができるのは、助かりますよね。

さらにお供えで選ばれる理由はまだまだあります。

  • 菊の香りが御香に似ているため
  • 国花としても選ばれているほど格式が高く品のある花であるため
  • 長寿を願うほど縁起がいい花であるため

ちなみに菊は「菊を飾ると福が来る」や「菊を生ければいい子に育つ」などと言われてきました。
縁起のいい花として知られているため、お供えだけでなく結婚式などでも活躍しています。
冠婚葬祭に菊が活躍するのは、花言葉にもあるように「高貴」な花であり日本で大切にされている花だからです。

スターチス

スターチスはお供えにおすすめ。ほとんど乾燥しているから長持ち

  • 科名:イソマツ科
  • 学名:Limonium sinuatum
  • 花言葉:変わらぬ心・永遠に変わらない
  • お供えでよく使われる色:紫

仏壇にお供えする花束や、フラワーアレンジメント差し色として使われることの多い、スターチス。
主に差し色としては、濃い紫色が使用されています。
紫色は、徳高い色と言われており、お供えの花でもよく選ばれる色です。

しかしスターチスがお供えに選ばれるのは、紫色だからというだけではありません。
スターチスは、とても花持ちの良い花の1つです。
植物全体に含まれる水分量が少なく、生花の状態から乾燥気味。
水がうまく吸い上げられなくなっても、すぐに萎れてしまうことがないのです。

ちなみに花言葉は「変わらぬ心・永遠に変わらない」などがあります。
これは先にご紹介した通り、スターチスが花もちが良いことから付けられたと言われています。
スターチスが色褪せることなく、長い期間飾ることができることに由来する花言葉は「故人のことを忘れない」という気持ちを託すことができそうです。



特に夏でも長持ちする花

ここからはお盆など、夏にお供えする際におすすめしたい花の種類をご紹介します。
夏の暑さにも強く、比較的花持ちが良い種類を選びました。

リンドウ

リンドウの花。夏のお供えにおすすめ

  • 科名:リンドウ科
  • 学名:Gentiana scabra
  • 花言葉:あなたの悲しみに寄り添う・勝利・悲しんでいるあなたを愛する
  • お供えでよく使われる色:紫・ピンク

リンドウは、季節の花としてお盆・お彼岸の時期に咲いていたため、昔からよくお供えとして活用されています。
凛とした紫色は、爽やかさと落ち着きがあり、夏のお供えにぴったりです。

加えてリンドウは、夏でも花もちが良いことが特徴です。
これは他の花よりも比較的に茎が硬くしっかりとしているため、茎が痛むことなく水が十分に吸い上げられるのです。

また花言葉も「あなたの悲しみに寄り添う・悲しんでいるあなたを愛する」などがあります。
この花言葉は故人のことを想う気持ちや、遺族の悲しみにそっと寄り添うことができるような気がしますよね。

トルコキキョウ

トルコキキョウの花。これは八重

  • 科名:リンドウ科
  • 学名:Eustoma
  • 花言葉: 優美・すがすがしい美しさ
  • お供えでよく使われる色:紫・白・緑

上の写真のように花びらが幾層にも重なった八重咲きのトルコキキョウは、誕生日などのお祝いにも使われていますが、一重咲きのトルコキキョウと同じくお供えにも活用されています。

フリルのような八重咲きのトルコキキョウは、お供えの花束やフラワーアレンジメントに使用するとボリューム感があり豪華な雰囲気を演出することができます。
一方で下の写真のように一重咲きのカップのような形をしているトルコキキョウは、シンプルで凛とした美しいデザインのお供えを作ることができます。
トルコキキョウ。こちらは一重。一重はお供えに使われることが多い
咲き方に関わらずトルコキキョウは花持ちが良く、夏の暑さにも丈夫な花と言われています。
1年を通して購入することができますが、お盆やお彼岸などで仏壇にお供えの花を飾る時は、特にトルコキキョウを選ぶようにしても良いと思いますよ。

ちなみにトルコキキョウは、お花屋さんによってユーストマリシアンサスと呼ばれています。
名前が違ったとしても、同じ花(トルコキキョウ)のことを指しています。
どの花がトルコキキョウか分からない時は、店員さんに声をかけてみてくださいね。

胡蝶蘭

胡蝶蘭は花持ちが良い。特別なお供えにおすすめ

  • 科名:ラン科
  • 学名: Phalaenopsis aphrodite
  • 花言葉: 幸運が舞い込んで来る
  • お供えでよく使われる色:白

今までご紹介していた花の種類は、主に花束やフラワーアレンジメントなどで活用される切り花の形として流通していました。
こちらでご紹介する胡蝶蘭は切り花としても流通していますが、鉢植えでお供えされることが多い花の種類です。

高級感があり、落ち着いた上品さを持つ胡蝶蘭
法事などの特別なお供えを必要とする場合や、初盆や初七日などでお供えされることが多いです。
胡蝶蘭の鉢植えの場合、仏壇に供えるというよりは、仏壇の前や仏間にお供えされることが多いかと思います。

胡蝶蘭は、花持ちが良く長くきれいな花を保ってくれます。
加えて鉢植えの胡蝶蘭はお手入れも簡単
夏場なら 1週間から10日に、コップ1杯分の水をあげる程度で十分です。
※気温が高い日が続くなら2~3日に1回程度水やりをすることもあります。
すぐに枯れることのない胡蝶蘭は、忙しい遺族の方に手間を取らせることがない花なのです。

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お盆 花(新盆・初盆)2023

お盆にふさわしい花を使った花束やアレンジメントをそろえています。

仏壇の花は何日持つ?

夏場なら一般的に、4~5日程度といわれています。
気温が高い夏場はお手入れや、花持ちしやすい環境を作ることが大切になります。

ちなみに、気温が比較的涼しい春や秋は1週間から10日ほど。
寒くなってくる冬の間は、10日から2週間ほど持つと言われています。

全ての花がそうというわけではなく、平均的にこれぐらいというイメージです。
もちろんお供えする環境や、お手入れの方法によって花持ちは長くなったり短くなったりもします。
なるべく花を長く持たせたいと思う方はぜひ、「長持ちさせるために何をする?」の項目をチェックしてみてください。

毎日水を換えるべき?

花瓶の水の取り替えは、毎日行うことがおすすめです。
暑いときは、朝晩2回取り換えても良いくらいです。
夏は水が腐りやすい季節になるので、なるべく清潔な水を保つように交換してあげてください。

花瓶の水を交換するのは正直手間ですが、花を長くお供えしたいなら絶対に行った方が良いことです。

長持ちさせるために何をする?

ここからは、花をなるべく長持ちさせるためにできることをご紹介します。
花瓶の水を替える以外にも、できることはいくつかあります。
切り花が弱りやすい夏だからこそ、できる対策もまとめましたので、ぜひチェックしてみてください。

10円玉を水に入れて雑菌繁殖を抑える

か人を清潔に保つ裏技は10円玉を入れること?
10円玉は銅でできているため、水の中に入れておくと銅イオンが溶け出し雑菌の繁殖を抑えることができます。
仏壇に供える花瓶の中には、10円玉を入れておけばより長持ちしそうですね。

ちなみにピカピカに磨いた10円の方が、花持ちをよくする効果があると言われています。
花瓶に10円玉を入れる時は、磨いてから入れてみてくださいね。

氷を入れて雑菌繁殖を防ぐ

温度が高いと、雑菌が発生しやすくなります。
そこでおすすめなのが、直接的に花瓶の水の温度を下げること。
花瓶の水に氷を入れて温度を下げることによって、雑菌が発生しづらくなります。

夏は仏壇が置いてある部屋も、クーラーがかかっているかと思います。
特にお盆など親戚やお坊さんが来るときは、部屋が涼しくなっていることも多いのでは。
氷を入れるという方法は、外出時などクーラーを一時的に切ってしまう時に使ってみるといいかもしれません。

風通しを良くして蒸れを防ぐ

湿度が高い時は、花瓶に生けられている花が蒸れやすくなります。
お供えの花を始め、花束やフラワーアレンジメントなどの切り花も生きているため呼吸をしています。

湿度が高くなると呼吸が上手くできなくなり花の元気がなくなったり、蒸れによって細菌が繁殖しやすくなったりしてしまいます。

そのため花瓶に花を生けた場合や、フラワーアレンジメントをお供えしている時は、風通しを良くするように心がけましょう。
小さな花瓶にたくさんの花を、ぎゅうぎゅうに生けないようすることが大切です。

エアコンの風を避けて乾燥を防ぐ

エアコンの風や直射日光は避けると花が長持ちする
「切り花は涼しくさせておいた方が良いから」と思い、エアコンの風を直接当ててしまうのは良くありません。
エアコンの風が直接当たっていると、葉や花びらから水分が抜け、花持ちが悪くなってしまいます

花を乾燥させないようにすることがポイントです。

そのため、直射日光に当てるのもあまり良くありません。
直射日光に当たっているとエアコンの風に当たっていた時のように、乾燥してしまうからです。
植物は太陽の光に当てた方が良いように思うかもしれませんが、切り花になってからは直射日光には当てないように気をつけましょう。

切り戻しをして水を吸いやすくする

水の吸い口を新しくすると水が吸いやすくなって花持ちが良くなる。
植物が水を吸っている茎の先端部分を、ハサミやカッターなどでカットすることを、切り戻しと言います。
茎は水に浸かっていると、徐々に傷んできます。
水を吸い始める茎の先端が傷んだり腐ったりすると、水がそこから吸えなくなってしまいます。

花が水を吸い上げやすくするためにも、水を吸う切り口をカットすることで新しくすることがポイントです。
水の吸い口が新しくなれば、雑菌が繁殖しづらくなる効果もあります。

花瓶を洗って水を清潔に保つ

水を交換する際に花瓶も一緒に洗うことで、より清潔に保つことができます。
花瓶を洗う時は水でサッと流すだけではなく、食器用の洗剤を使ってしっかり洗うことがおすすめです。
水が入っていた部分を触った時に、滑りを感じた時は雑菌が発生している証拠です。

花瓶が汚いときれいな水を入れたとしても、またすぐに汚くなってしまいます。
少し面倒ですが水を交換するついでに、花瓶も洗うようにしてくださいね。

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▼お花屋さんが教える、花持ちをよくする10のテクニック

お墓に供えてはいけない花がある?お墓参りの手順・マナー・タブー

お供えに限らず、花束やアレンジメントなどの花を長く楽しみたい方は、合わせてご覧ください。花のプロであるお花屋さんが、長持ち方法をご紹介します。

最後に

仏壇に花を供えるポイント
今回は仏壇に供えてはいけない(タブーな)花の種類とその特徴、仏壇に供えることに適した季節の花と1年を通して購入できる花の種類についてご紹介しました。
さらに仏壇に供えた花の長持ち方法も、掲載しましたのでぜひ役立ててください。

特に夏場は、切り花の寿命が短くなる季節です。
気温が暑くなってきたら、花持ちを良くするための対策をとってあげてください。

 

 

2022-07-20 | Posted in , 花を贈る時No Comments » 

 

母の日ミニコラム ~アレンジメントのお手入れ~

カラフルなアレンジメント母の日の贈り物の定番ともいえるのがフラワーアレンジメントです。
花キューピットでも花束を抜いて、アレンジメントが一番人気となっています。

◆アレンジメントとは?

カップに入ったアレンジメント
アレンジメントは吸水性スポンジという水を溜めておくスポンジに、切り花を活けたものとなっています。
同じ切り花を使った花束とは違い、花がバスケットなどの器(花器)に活けられているため、自宅で花を飾るときに花瓶を用意する必要がありません。
プレゼントされてすぐに飾ることができるアレンジメントは、花瓶を持っていない方や水の取り換えが面倒という方におすすめです。

◆自宅に帰ったら初めにやりたいこと

コンパクトなアレンジメント
アレンジメントを自宅で飾る際は、まずラッピングを取って水を足すことがおすすめです。
お花屋さんは花を運搬することを考えて、アレンジメントの水を少なめにしている場合があります。
花は当たり前ですが、水がないと枯れてしまいます。
水切れを起こして、しなびてしまう前に十分な水をあげてくださいね。

◆水やりの方法

フラワーアレンジメント
花束の場合、花瓶の水を交換していきますが、アレンジメントはどのようにしたらいいのでしょうか。
吸水性スポンジは、先にご紹介したように、水をたっぷり保っておくことができます。
そのためアレンジメントは、吸水性スポンジに水を含ませるように水やりをします。

ただし吸水性スポンジは、一度乾燥してしまうと水を溜めておけなくなってしまうのです。
乾燥してしまった吸水性スポンジに水をかけても、水を含むことができないため、乾燥させないようにすることがポイントです。
水やりは、水位を確認しながら静かに水をそそぎます
母の日の時期であれば、乾燥度合いを見ながら、2日に1回程度、水を与えた方がいいでしょう。
1度にたくさんの水をあげてしまうと、バスケットなどの花器から水があふれてきてしまうことがあります。
吸水性スポンジと花器の隙間を見ながら、水の量を調節できるといいかもしれません。

◆注意するべき、飾る場所

黄色いアレンジ
5月中旬、母の日前後の時期は気温の高低差が地域によって大きくなります。
地域によっては、冷暖房をつけたくなるかもしれません。
その場合は、アレンジメントが冷暖房の風が直接当たらないようにしましょう。
花びらが乾燥してしまい、しおれてしまうことがあります。
また、吸水性スポンジも乾燥しやすくなるので、やはり冷暖房の風が当たる所に飾る(置く)のはおすすめしません。
加えて、直射日光が当たる所も、アレンジメントは置かない方が良いでしょう。
植物は太陽の光が好きなイメージがありますが、アレンジメントに使われている切り花はエアコンの風と同様に、花や葉を乾燥させてしまうので、注意が必要です。
なるべく涼しいところで、なおかつ日光・冷暖房が直接当たらないようなところに置くのがベストです。
お花屋さんに行くと、大きな冷蔵庫の中に花が入っているところを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このように、花は涼しいところで管理してあげた方が長く、きれいな状態を保つことができるのです。
自宅の中なら、比較的に涼しい玄関などにアレンジメントを飾ることがおすすめです。

◆咲き終わった花があったら

お花がいっぱい
咲き終わった花を見つけたときは、なるべく早く吸水性スポンジから抜きとるようにしましょう。
萎れた花をそのままにしているとそこから菌が繁殖し、まだきれいに咲いている他のお花に影響してしまうこともあります。
また見栄えも悪くなってしまうので、見つけたときに抜き取るように心がけるといいかもしれません。

咲ききったお花を抜き取った際、アレンジメントの一部が空いてしまうことがあります。
大きな花だった時や、メインで活けられていた時は花がないことが目立ってしまうかもしれません。
その際には、他のお花を挿し直して、きれいな見た目にすることがおすすめ。
スポンジから花は簡単に抜くことができるので、もし差し替えてイメージと違えば、やり直すことができます。
お早なさんが活けた花を変えるのは、少し勇気がいるかもしれませんが、思っているよりも数本なら簡単に移動させることができるので試してみてくださいね。

◆アレンジメントの処分方法

きれいなアレンジメント
どれだけお手入れしても、花はいつかは枯れてしまいます。
悲しいことですが、花も生きているので仕方のないことです。
そうなると困ってしまうのが、処分の方法。
特に吸水性スポンジは、馴染みのない方もいらっしゃると思います。
吸水性スポンジを捨てる際は、水を乾燥させて、小さな塊にカットするよようにするといいと思います。
カットする際は、手でちぎるようにしてもいいですが、糸や下敷きなどを使っても簡単にカットすることができます。
糸できる際は、吸水性スポンジの下に糸を通し吸水性スポンジの側面を1周するようにします。
しそて、吸水性スポンジの中心で糸のはじとはじをクロスさせ、ゆっくりとそのまま左右に引っ張っていくと少ない力で着ることができますよ。

水を含んだままゴミに出してしまうと、袋も重たくなってしまうので、乾燥させて軽くするとゴミ捨てをするのが楽になると思います。
また、「乾燥するまで待てない」という場合はぎゅっと吸水性スポンジを潰すようにして水を絞ってしまうのもいいかもしれません。
吸水性スポンジは、潰すと思っているよりもコンパクトなサイズにすることができますよ。

2015-02-24 | Posted in お手入れの基本, 母の日特集, No Comments » 

 

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