ユリ
花言葉と文化
どんな花にも必ず花言葉があります。好きな花の花言葉が知りたくなるのはもちろん、贈りものとして花を贈るときにも花言葉を気にする方は多いのではないでしょうか。
今回の花だよりでは、花言葉についてお伝えします。
■花言葉の決まり方
身近な花から道端に咲く花、野菜や果物にまでつけられている花言葉。あまり馴染みのない花にまでつけられていますが、この花言葉は誰がつけているのでしょうか。
花に特別な意味をこめて贈る、という花言葉の先駆けとなった習慣は、17世紀ごろのオスマン帝国(現在のトルコ)が発祥だといわれています。この習慣がヨーロッパで爆発的に広まり、さらに日本へ入ってきたのが19世紀ごろです。
ヨーロッパで花言葉が広まったときには、神話や昔話からつけられたもの、花のもつ特徴から連想されたもの、国や民族の中でその花に対するイメージからつけられたもの、など、様々な理由から花言葉が決められました。そのため、当時から1つの花に複数の花言葉がついていたのは珍しくないようです。
日本に花言葉の概念が伝わって以降は、日本独自の花言葉も数多くつけられるようになりました。新しい品種の花がうみだされたときなどは、生産者や販売会社が決めたり、公募で決められたりします。
花言葉は世界各地での花のイメージに基づいているため、花言葉を知ればその国の文化や逸話などを知ることができるかもしれませんね。
■人気な花の花言葉
・バラ
「美」という花言葉をもつバラ。これは、海から美の女神ヴィーナスが生まれたときに、大地が負けじとバラを生みだした、というギリシャ神話のエピソードからつけられています。
・ガーベラ
可愛らしく、明るい色の花が多いガーベラ。「希望」「常に前進」という前向きな花言葉がつけられていますが、これは見ているだけで明るい気持ちになれるガーベラの花姿からつけられました。
・ユリ
「純潔」の花言葉は白ユリが聖母マリアの象徴であることから、「威厳」の花言葉は威風堂々としたユリの花からつけられたといわれています。
・ヒマワリ
成長期には太陽を追いかけるように花を動かすヒマワリには「私はあなただけを見つめる」という花言葉がつけられました。太陽神アポロンに恋し、ヒマワリへと姿を変えてしまった水の精クリュティエの神話も元になっています。
■春の花の花言葉
・チューリップ
誰を選んでも、残った2人が悲しむであろうことを憂いた少女は、花の女神に頼んで自らをチューリップに変えてもらいます。そのとき、王冠は花に、剣は葉に、財宝は球根になったといわれています。
この話がもととなって、チューリップには「思いやり」という花言葉がつけられました。いつでも優しいあの人の誕生日やお祝いには、チューリップがぴったりですね。
・桜
「すぐれた美人」は、桜が古くから花の代表として親しまれていたためにつけられた花言葉だといえるでしょう。「精神美」もいかにも日本的な花言葉に思えますが、アメリカの初代大統領ジョージ・ワシントンが子どもの頃、父親が大切にしていた桜を誤って傷つけてしまい、そのことを正直に告白したという逸話からとられています。
外見、内面を問わず、美しい方への贈りものとして、桜のフラワーギフトを贈ってみては。
・ラナンキュラス
また、「名誉」「名声」という花言葉も特徴的。この花言葉は、フランス王ルイ9世が花好きの母親のために、遠征先の西アジアから持ち帰ったという話からつけられています。
魅力にあふれる心優しい方には、ラナンキュラスのフラワーギフトでお祝いしませんか。
秋の結婚式と花
秋晴れが心地よい季節となりました。朝晩は肌寒い日もありますが日中は穏やかで、人にとっても花にとってもすごしやすい時期ですね。
気候が穏やかなこの時期には、結婚式が多くなります。今回の花だよりでは、秋の結婚式とブライダルシーンにぴったりな花をご紹介します。
■結婚シーズンの秋
秋になると様々なイベントが多く開催されますが、結婚式もそのひとつ。結婚式に呼ばれることが増えるのはもちろん、ご自身も秋に結婚式をおこなったため結婚記念日がある、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
秋に結婚式が集中する要因は様々ですが、一番の理由は「多くの業界で仕事が落ち着いている時期であり、ゲストが出席しやすい」という点が人気につながっています。冬から春にかけては年末年始、年度末、年度初めと忙しい方が多いため、新郎新婦ご自身もなかなか時間が取りにくいということもあります。
また、梅雨の長雨や夏の暑さとは異なり、気候が落ち着くためオシャレがしやすい、夏休みを利用してゆっくりと計画をたてられる、などの理由もあげられますね。
■結婚祝い・結婚記念日に人気の花
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・バラ
言わずと知れた人気の花。ウェディングブーケや式場の飾りつけの定番です。式場では淡いピンクや白など、落ち着いた色のバラが多くつかわれます。
バラの香りは気分を穏やかにさせる効果があるといわれるため、晴れの舞台に立つ新郎新婦の緊張をほぐしてくれることが期待できます。
赤いバラは意中の相手に贈るもの、黄色いバラは「嫉妬」の花言葉を持つので、ご友人の結婚祝いに贈るならピンクバラにするといいでしょう。結婚記念日には赤バラ・ピンクバラどちらでも喜ばれること間違いなし、ですね。
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・ガーベラ
こちらもバラと並んで定番の花です。赤、黄色、ピンク、白など色も豊富で、落ち着いた雰囲気のシックなブーケから、カラフルで元気な印象を与えてくれるものまで、様々なタイプのブーケで活躍します。
暑さにやや弱いガーベラにとって、秋が最も美しくなるシーズン。赤や黄色をブーケや式場の飾りに取り入れたい場合はバラよりもガーベラが使われます。
「希望」という花言葉を持つことから、新婚のお祝いにぴったり。「常に前進」「究極愛」など、結婚記念日にもふさわしい花言葉を持つ、いちおしの花です。
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・ユリ
キリスト教では聖母マリアの象徴であり、転じて「純潔」「無垢」の花言葉をもつ白ユリ。教会での結婚式では白いユリが使われることが多く、ブーケにもちいれば格式高いものになることでしょう。
日本でも女性の美しさがユリにたとえられるなど、ユリは和洋を問わず古くから親しまれてきました。最近は香りをおさえたユリも増えてきているので、ユリの独特な香りが苦手な方も安心です。
結婚のお祝い・結婚記念日のどちらに贈る場合でも白や淡いピンクのユリが好まれます。一輪一輪が大きく見栄えがいいため、豪華な贈り物にしたいときはおすすめです。
6月生まれのあの人に ~6月の誕生花・ユリ~
6月から8月にかけて、もっとも美しく咲きほこる花のひとつにユリがあります。世界各地で抜群の人気と知名度をほこるユリは、フラワーギフトとしても多く使われることが多いですね。
6月の誕生花は、気品の溢れる美しさから愛好家も多い、ユリです。
■日本にもなじみ深いユリ
ユリは北半球に広く自生している花ですが、日本を含むアジアが一大産地です。亜寒帯~亜熱帯まで分布する花のため、一口に「ユリ」といっても品種によって性質が異なるのが特徴です。
日本と中国は特にユリの宝庫とされ、日本には7種の固有種が自生しています。中でもテッポウユリは19世紀ごろにヨーロッパへと輸出され、ユリの品種改良が盛んにおこなわれる契機となりました。
「古事記」などの古代の文書にも名前が出るほど日本人にもなじみの深い花ですが、もともとは球根が食用や薬用として利用されていました。ユリの花の観賞がメジャーとなったのは、江戸時代ごろとされています。
■ユリの女王・オリエンタルハイブリッド
ユリの品種は園芸品種の8グループ、原種の1グループを合わせて9グループに分類されます。そのうち、日本でもっとも人気が高いといえるグループがオリエンタルハイブリッドです。
日本原産のヤマユリやササユリ、カノコユリなどから改良されたユリで、香りの良い大輪の花を咲かせる品種が多く含まれます。ユリの中で抜群の知名度を誇る白ユリ「カサブランカ」も、オリエンタルハイブリッドの1つで、「ユリの女王」とされるグループです。
近年ではオリエンタル系とトランペット系を掛け合わせたOTハイブリッド系、オリエンタル系とロンギフローラム系を掛け合わせたLOハイブリッド系の品種が次々と発表され、人気を集めています。
■6月生まれの女性にはユリのギフトを
女性の美しさを形容する言葉として、日本では古くから「立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿はユリの花」という言葉があります。風を受けて揺れるユリの花の美しさを、女性が歩く所作に見立てた言葉といわれています。
また、キリスト教圏の国では聖母マリアの象徴として白いユリの花が使われており、女性とかかわりの深い花であるといえます。
「純粋」「無垢」という花言葉から、バラと並んで結婚式やプロポーズにも使われることが多いユリ。6月生まれの気になる女性には、ユリを使ったフラワーギフトを贈ってみませんか?
6月生まれのあの人に!誕生花「ユリ」を贈りませんか?
6月の誕生花 ユリ
【花言葉】
「純粋」・「威厳」・「無垢」
とても、素敵な花言葉ばかりです。
また、6月と聞いて思い浮かべるのが「ジューンブライド」です。
誕生花であるユリは、結婚式に花嫁花婿の頭にユリの花輪を乗せ祝福しする風習などがあるお花です。
それは、ユリについて語られる、神話や、伝説によるものだとも言われています。
■聖母マリアの純潔の象徴である「マドンナリリー」
天使ガブリエルも白ユリをもって聖母マリアの前に現れ、キリスト受胎を告げたと言い伝えられ、キリスト教では、白ユリは、「マドンナリリー」と言われ復活蔡や祭壇に飾られる花であると共に
「純潔」という花言葉から、結婚式に花嫁花婿の頭にユリの花輪を乗せ祝福しする風習がでてきたようです。
つぼみの状態では 少しさみしげなお花に見えますが 下から上のつぼみまで順々に花を咲かせる姿を
見ているだけでそのひたむきさに勇気をもらえる花でもあります。
■贈る時、いただいた時には、ちょっとしたポイントが
花を咲かせると 素敵な香りが しますが やや香りが強いので
食事をするレストランや 病室へ飾るのは避けるのがマナーです。
また時間が経つと、花の真中にあるオレンジ色のおしべが先端に出ているめしべに向かって花粉を上げていき受粉をする準備します。
その際の花粉は一度ついてしまうと、手で払ったりせず セロパンテープや粘着テープで取りましょう。
こすればこするほど 花粉はとれませんので気を付けてください。