ハーバリウム
ハーバリウムを自分で作ってみませんか?
ハーバリウムというものをご存知でしょうか?
少し前からInstagramを中心にSNSで話題になっているインテリアグッズです。
今週はこのハーバリウムについてご紹介します!
■そもそもハーバリウムとは?
ハーバリウムとは植物を研究するため等で保管しておくための方法のことです。
つまり植物の標本(サンプル)のことをハーバリウムと呼びます。
今回紹介するものはその中でも乾燥させたお花をオイルで満たされた容器で保管するものです。
元々は研究材料の一つとして使われていましたが、見た目が美しいことからインテリアグッズとして注目を集めるようになったそうです。
余談ではありますが、ハーバリウムは保管しておくための方法ですので、広い意味では押し花やドライフラワーもこれに含まれるそうです。
■どんな花が使われるの?
オイルを使ったハーバリウムでは、主にドライフラワーが用いられます。
生花をそのまま使わない理由は、お花に含まれる水分が関係しております。
完全に乾燥させたドライフラワーでは水分が含まれていないため菌や微生物が繁殖しにくい状態ですので長期間の保存が可能です。
一方で水分の含まれている状態の生花では、それに含まれる有機物を栄養源として菌や微生物が繁殖してしまいます。
この菌や微生物が繁殖することによってお花が枯れやすくなってしまため、生花はハーバリウムには向いていないとされています。
また生花を使わないもう一つの理由が色落ちです。
オイルのハーバリウムの美しさはその透明感も大事な要素の一つです。
しかし、乾燥していない生花ではこのオイルに入れると、時間の経過と共に色が落ちてしまいます。
そして落ちた色が透明なオイルに溶け出してしまいオイルの本来の透明感を損ねてしまうのです。
■どうやって作るの?
1.材料の準備
ハーバリウムの作り方ですが、まずは材料の準備をします。
主に必要なものは次のようなものです。
・花材(ドライフラワーやプリザーブドフラワー)
生花もドライフラワーにしてしまえばもちろん使うことが出来ます。
乾燥させる際にはドライフラワー用の乾燥剤というものがホームセンター等で購入することが出来ます。
これを使うと色落ちが少なく簡単にドライフラワーを作ることが出来ます。
その他の方法としては花材を逆さまにして吊るして自然に乾燥させる方法等もあります。
しかし、乾燥剤を用いる方法に比べると時間がかかります。
・蓋つきの透明な容器(ガラス容器がおすすめ)
透明な容器で密封できる物であれば容器は何でも大丈夫ですが、小傷が付きづらいガラス容器をオススメします。
尚、使用する容器は予めしっかりと消毒をして下さい。
煮沸消毒等で消毒をした後、容器内部を十分に乾燥させて使います。
こうすることで容器の中でカビ等が発生しにくく出来ます。
・ハーバリウム用のオイル
ベビーオイルやグリセリンといった代用品もありますが、やはり一番美しさを長持ちさせるためにも専用のものを用いた方が良いでしょう。
通販を始め一部ホームセンターでも購入出来るようです。
2.材料を容器に入れる
材料の準備が出来ましたら完成イメージを頭の中に描きながら(勿論イメージスケッチをするのも良いです)先ずは花材を容器の中に入れていきます。
この時にピンセットのようなものを使うと容器の中で花材を動かしやすいのでおススメです。
花材の配置が重要で、あまり詰め込み過ぎても透明感の無い窮屈なハーバリウムになってしまいます。
※量を多く入れる場合には、先ず花材を少し入れてから同じくらいまでオイルを注ぎます。
そしてその上に花材を入れてまたオイルを注いでを繰り返すと、崩れにくくイメージ通りに仕上がりやすくなります。
上手く光が抜けるような配置を心がけると透明感のある綺麗なハーバリウムになります。
花材を入れて配置も定まったらオイルを容器が満たされるまでゆっくり注ぎ入れて下さい。
オイルで容器を満たせましたら蓋をしっかり閉め密封して完成です。
■注意事項
1.使用するオイルについて
オイルは油のことですので、火が燃え移りやすいものや簡単には燃えないものがあります。
ハーバリウム用として売られているオイルは大体ものが安全だとされていますが、間違った使い方や専用のオイルを使わずに代用品を使う場合には特に注意が必要です。
一般的にハーバリウム用として売られているオイルは次の2種類です。
いずれも消防法で非危険物とされており、引火点も250℃を上回っており、火が着きにくいオイルとされています。
・ミネラルオイル
ベビーオイルやクレンジングオイルといった製品の主成分です。
・シリコーンオイル
化粧品やつや出し商品、潤滑油といった製品の主成分です。
2.収れん火災の原因になるかもしれない
収れん火災という言葉をあまり聞きなれない方もいらっしゃるかもしれません。
これは太陽の光が鏡などによって集められることによって起こってしまう火災のことです。
ハーバリウムに使用する容器はガラスの容器が一般的ですが、これも太陽の光を反射しやすい容器です。
特に冬場は空気が乾燥し、一度火が着くと燃え広がりやすいため、注意が必要です。
太陽の光が直接当たる場所へハーバリウムを置く場合は、光が反射する先に燃えやすいものを置かないようにするか、光をレースカーテン等で遮るなどの工夫をして下さいね。
■最後に
雑貨屋さんやお花屋さんで売られているようなハーバリウムとそっくりに制作することは難しいです。
しかし、自分で好きなお花で好きな配置で作ったものですので愛着のあるものに仕上がることでしょう。
少々手間のかかるインテリアグッズですが、是非一度お試し下さいね。