2016-07

暑い夏を植物でさわやかに ~グリーンカーテン~

年々厳しさを増す日本の夏。暑い夏を快適に過ごす方法はいくつかありますが、そのひとつにグリーンカーテン(緑のカーテン)があります。

グリーンカーテンは、直射日光を遮り室温の上昇を抑えるとともに、植物の葉から水分が蒸発することで植物の周囲の気温が下がるため、植物の間を通り抜ける風を冷やして爽やかにしてくれる効果が期待できます。

クーラーの節電の面からも人気が高まりつつあるグリーンカーテン。今週の花だよりでは、グリーンカーテンについてお伝えします。

■グリーンカーテンにぴったりな植物

greencurtain4グリーンカーテンは、つる性の植物を市販のネットやフェンス、支柱に絡ませて育てることでつくります。最近では、ホームセンターなどでグリーンカーテン用のネットやフェンスが販売されています。

グリーンカーテンに向く植物は、夏の強い陽射しにも耐えることができ、短期間で大きく成長する植物となります。また、秋になると枯れて片付けることができる一年草が特におすすめです。

代表的な植物としては、あさがお、フウセンカズラ、へちま、ゴーヤーなどがあります。これらの植物は育てることが簡単なだけではなく、花や実を楽しむことができるのも特徴です。

■グリーンカーテンの作り方

greencurtain3グリーンカーテンに必要なものは、植物を植えるためのプランターや土、植物を支えるネットやフェンス、そして植物の種や苗です。春になると種やまだ小さな苗がお花屋さんやホームセンターに出回ります。

4月から5月を目安に、土に直接、または大型のプランターに、種や苗を植え付けます。プランターを使う場合はプランターのふちいっぱいに土を入れるのではなく、2cmほど空間を開けておくと、水やりの時に水が溢れることを防止できます。

植物の支えとなるネットは、窓を覆うように、かつ地植えした植物やプランターが内側にくるように設置します。ネットは、65~75度ほど角度をつけ、できる限りたわみのないように張りましょう。

ある程度つるが伸びてきたら、うまくネットに絡みつくように誘導します。優しく指で網目に絡むように誘導すると、さらに成長したときに自然とつるが絡むようになります。また、右や左に曲がってしまった場合も、まっすぐ上に伸びるように誘導してあげるといいでしょう。

もっとも日差しが強くなる季節には、直射日光を遮るグリーンカーテンができます。また、植えた植物によっては花や実を楽しむことができるでしょう。

一年草であれば秋になると枯れるため、気温が下がり日差しがほしくなる季節には簡単に片づけることができます。支えに使ったネットなどは来年のためにしまっておくといいですね。

植物の力を借りて暑い夏も快適に。グリーンカーテンで真夏を爽やかに過ごしてみませんか。

2016-07-25 | Posted in お手入れの基本, No Comments » 

 

お中元の起源とマナー

1年に2回、感謝の気持ちを伝えるお中元とお歳暮。特にお中元はお歳暮と比べ、贈る時期や贈り方などに頭を悩ませる方も多いようです。

今回の花だよりでは、お中元についてお伝えします。

■お中元の起源

お中元もともとの「中元」とは中国での祭日でした。1/15の上元、7/15の中元、10/15の下元は道教における三人の神様の誕生日であり、この日になると神様にお供えものをする風習がありました。

この風習が日本に伝わってきた際、同じく7/15を中心とする仏教行事のお盆と結びつきました。お盆が亡くなった魂やご先祖様を慰めるのに対し、生きている魂への礼として、近所の人や親戚同士で贈りものをするようになります。

元々は貴族や武家の間で行われていた風習でしたが、江戸時代にもなると、特に商人を中心とした庶民の間にもお中元は広がります。現在では仕事上でお世話になった方や仲人のほか、離れて暮らす家族や親戚に贈ることが増えているようです。

■お中元のマナー

お盆と密接に関係がある行事のため、7月にお盆が行われる東京などではお中元は7/15まで、それ以外の8月にお盆が行われる地域については8/15までに贈ることが好ましいとされています。

この時期を外れてしまう場合や、お盆の時期がよくわからない場合は「暑中見舞い」「残暑見舞い」として贈りものをする場合もあります。暑中見舞いは立秋の前日まで、残暑見舞いは立秋を迎えた後に贈るものです。2016年の立秋は8/7のため、8/6までにお届けする場合は暑中見舞いとなります。

可能な限り持参することが好ましいとされていますが、近年では宅配などを利用する場合が増えています。その場合、お中元が届くころを見計らって送り状を書くようにします。家族や親戚などの親しい間であれば電話でも大丈夫です。

お中元にはのしをつけて贈りますが、魚介類や肉類などの生鮮物を贈る場合はのしは不要です。というのも、のしは生鮮物の中でも特におめでたいとされるアワビ(熨斗鮑)を模したものであり、生鮮物に生鮮物を重ねて贈ることはかえって失礼になってしまうからです。

お中元は日ごろの感謝の気持ちを込めて贈るものなので、喪中の方に贈ることも問題ないとされていますが、気になる場合は暑中見舞い・残暑見舞いとして贈るようにしてください。

■お花のお中元

お中元の定番といえばお肉やお酒、洗剤などの日用品ですが、近年では季節感を感じることができるギフトとして、お花の人気も高まってきています。

受け取る方がお年を召しているため、生鮮物はもらいすぎても食べきれないという場合や、近年増えてきているお酒を呑むのは苦手という方の場合でも、お花であれば気兼ねなく受け取ることができます。

夏の暑さを和らげる涼しげなフラワーギフトで、お花好きなあの人に感謝の気持ちを伝えませんか。

2016-07-08 | Posted in , 花と文化, 花を贈る時No Comments » 

 

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