クチナシ

金木犀の花言葉や香り、秋を代表するキンモクセイはどんな花?

金木犀
秋にぴったりな金木犀(キンモクセイ)。
香りが強く、花に鼻を近づけなくても良い香りを感じることができる金木犀は、多くの方から愛されている花の一つです。
そこで金木犀の花言葉や香り、三大香木(四大香木)、金木犀が植えられている観光地などについてご紹介したいと思います。

金木犀(キンモクセイ)の花言葉

金木犀の花
金木犀(キンモクセイ)の花言葉は「謙遜」「気高い人」「真実」「初恋」「陶酔」などがあります。

花言葉の由来

「謙遜」

「謙遜」という花言葉は、金木犀の花が小さく控えめに見えることに由来しています。

金木犀は、香りが強いことで有名です。
近くにいなくても、ふんわりと金木犀の香りを感じたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
強い香りに対して、花が小さいことも「謙遜」という花言葉の由来になっている、花が控えめに見えたことに影響しているのかもしれません。

「気高い人」

金木犀が持つ「気高い人」という花言葉の由来は、諸説あります。

一説には、金木犀は散り際が潔いため「気高い人」という花言葉が付けられたとされています。
他の説には、金木犀の香りが高貴な人を連想させたからと考えられているのだそう。
金木犀の原産地は中国とされており、中国では位の高い女性は香水に金木犀の香りが使われていたとされています。

「真実」

「真実」という花言葉は香りが強く、離れた場所からでも金木犀があることが分かることに由来しているのだそう。

金木犀のオレンジ色の花を見つけるよりも、先に香りを感じることが意外と多いのではないでしょうか。
香りを感じてから辺りを見回すと、少し離れたところに金木犀が植えられているという経験もあるかと思います。

「初恋」「陶酔」

「初恋」や「陶酔」という花言葉の由来にも、さまざまな説があります。

一説には、金木犀の華やかな香りから連想されたと考えられています。
また小さな花がかわいらしいことからつけられたという説や、金木犀の良い香りに酔いしれる様子が初恋や陶酔をイメージさせたからという説なども。
他には金木犀の香りを感じたら、忘れることができないことに由来しているという考えもあるのだそう。

金木犀の香りはどんな香り?

金木犀と青空
香りが良い植物として知られている、金木犀。
金木犀は、秋頃に花を咲かせます。
開花時期は9月~10月頃で、金木犀の香りを嗅ぐと夏の終わりや、秋の訪れを感じる方が多いのではないでしょうか。

金木犀の香りはココナッツに似ているといわれることや、フローラルな甘くて柔らかな香りといわれることもあります。
そして、フルーツのような甘い香りと表現されることも。

金木犀の花が咲いていると、つい鼻から息を吸い込んでしまいますが、香りを言葉で表現するのは意外と難しいものです。
金木犀の香りを、皆さまはどのように表現しますか?

香りの効果

金木犀の香りは、不安や緊張を和らげる効果があるといわれています。
そのため、安眠効果があるのだそう。

リラックスしたい時に、金木犀の香りはぴったり。
金木犀のアロマオイルを寝室で使うことで、気持ちの切り替えを手伝うこともできそう。
金木犀の香りを嗅ぐと落ち着けるという方や、少し懐かしく感じると思う方も多いようです。

どんなものに使われる?活用例

金木犀のジャム

金木犀の香りはアロマテラピーなどに使うアロマオイルや、香水、ルームフレグランスなどに使われることが多いです。
他にもシャンプーやハンドクリーム、パック、入浴剤、お香などさまざまなアイテムに金木犀の香りが使われています。
秋が近づく頃になると、金木犀の香りがするアイテムが多くなり、商品を見かけることも多くなるのではないでしょうか。
雑貨屋さんやデパートなどでは、金木犀の香りが感じられるアイテムをまとめて、金木犀特集ゾーンを作っているところもあるかと思います。

さらに、金木犀の香りは食品にも使われます。
金木犀の香りをつけたシロップやはちみつ、お茶なども販売されているのだそう。
オレンジ色のかわいい花びらと、甘い香りは食欲をそそりそう。
目からも楽しむことができるでしょう。

相性のいい香り

金木犀の香りを引き立てるなら、ウッド系やシトラス系の香りが相性が良いといわれています。
金木犀が甘すぎると感じる方も、爽やかな香りと合わせることで、心地よく感じることが多いのだそう。

また、ラベンダーなどのフローラル系も組み合わせることで、うっとりするような甘い香りを感じられそうです。

金木犀の基本情報

金木犀の花

  • 学名:Osmanthus fragrans var. aurantiacus
  • 科名・属名:モクセイ科・モクセイ属
  • 英名:osmanthus・sweet osmanthus・fragrant olive
  • 分類:常緑広葉樹
  • 原産地:中国
  • 開花時期:9月~10月
  • 花言葉:「謙遜」「気高い人」「真実」「初恋」「陶酔」など
  • 花の色:オレンジ
  • 香り:強い

オレンジ色の小さな花を、たくさん咲かせる金木犀。
公園に植えられていたり、街路樹になっていたり、広く活用されているので、日常生活の中で金木犀を見かけることは多いかもしれません。

金木犀の花は開花してから長くても、1週間ほどで散ってしまうといわれています。
そのため金木犀の木の下には、たくさんのオレンジ色の花が落ちていることがあります。
木の下がオレンジの絨毯のようになっているのを見たことがあるという方も、多いかと思います。
掃除は大変ですが、あの金木犀が作るオレンジ色の絨毯を見ると、季節を感じるという方もいらっしゃるのでは。
9月~10月頃に花を咲かせる金木犀は、秋の花として有名です。
オレンジの花と緑の葉、幹の茶色の組み合わせも秋にぴったり。

お伝えしているように、金木犀は離れていても良い匂いを感じられるぐらい香りが強いことでも知られています。
そんな金木犀は、三大香木の1つです。

英語でいうと

金木犀は英語では「osmanthus(オスマンサス)」・「sweet osmanthus(スイート オスマンサス)」・「fragrant olive(フレグラントオリーブ)」などと呼ばれています。

「osmanthus」は、モクセイ属のことを意味しています。
また「fragrant olive」はモクセイ科の植物の総称を表す表現なのだそう。

香りのいい三大香木・四大香木

三大香木(さんだいこうぼく)とは、それぞれの季節でよい香りをする植物をまとめたものです。

三大香木は、沈丁花(ジンチョウゲ)・梔子(クチナシ)・金木犀(キンモクセイ)の3種類の花のこと
四大香木は、三大香木に蝋梅(ロウバイ)を加えた4種類のことをいいます。

沈丁花(ジンチョウゲ)

沈丁花

春を代表する良い香りの沈丁花(ジンチョウゲ)。
その香りは、品のある良い香りといわれています。
沈丁花の花の香りは、爽やかさもありつつ、フローラルな良い香りと表現されることが多いです。

金木犀と同じく、沈丁花も遠くまでよい香りを感じられるほど、香りが強い植物です。
風にのって、ふんわりと良い香りを楽しませてくれます。
香りを感じたら、ふと足を止めてしまう方も多いかもしれません。
沈丁花の香りは香水やハンドクリーム、アロマなどで活用されています。

沈丁花は2月~4月頃に、白や白にピンク色の縁取りのある花を咲かせます
香りを感じるのは、早春の時期が多いかもしれません。
原産地は中国など。
沈丁花の花言葉は「永遠」「不滅」などがあります。
「永遠」「不滅」などの花言葉は、沈丁花の生命力が強いことが由来になっているのだそう。

クチナシ(梔子)

クチナシ

夏を代表する良い香りのクチナシ(梔子)
その香りは、ふんわりと甘い上品な香りといわれています。
街路樹などにも使われていることも多いため、梅雨明けごろに香りを感じたことがある方も多いのでは。
クチナシも鼻を近づけなくても、金木犀と同じく風に乗って甘い香りを楽しませてくれます。

クチナシは6月~7月ごろに、白い花を咲かせます
花は、シンプルな一重咲きと、バラのようにも見える八重咲きの2種類。
原産地は日本や中国です。
クチナシの花言葉は「とても幸せです」「喜びを運ぶ」など
「とても幸せです」はアメリカの習慣が由来といわれています。
アメリカでは男性がダンスパーティに誘う際、女性にクチナシを贈る習慣があったのだそう。
そして「喜びを運ぶ」という花言葉は、香りが風に運ばれて届くことからつけられたといわれています。

金木犀(キンモクセイ)

金木犀
秋を代表する良い香りの金木犀(キンモクセイ)
紹介してきたように、金木犀の香りは多くの方から好まれており、たくさんの商品に活用されています。
金木犀の香りをかぐことで、夏の終わりと秋の始まりを感じることもあるでしょう。

たくさんの方に認知されているため、小説や歌詞の中で季節を表現するために金木犀が使われることもあるようです。

蝋梅(ロウバイ)

蝋梅

冬を代表する良い香りの蝋梅(ロウバイ)
蝋梅の香りは、清涼感のある甘い香りをしています。
その香りは、フルーティーでありながら少し石鹸に似ているといわれることも。
蝋梅も金木犀と同じように木を発見する前に、香りでその存在に気がつくということも多いかもしれません。

蝋梅は12月~2月ごろに、優しい黄色い花を咲かせます
原産地は、中国。
蝋梅の花言葉は「奥ゆかしさ」「慈しみ」「先見」などがあります。
「奥ゆかしさ」や「慈しみ」という花言葉は、花が少しうつむくように咲く様子や、まだ他に花が咲かない寒い時期に、そっと繊細な花を咲かせることからつけられたと考えられています。
蝋梅の花は派手なわけではありませんが、白い雪と黄色い花の組み合わせはとても美しいです。
イルミネーションを見に行った際などに、蝋梅の花を見ることもあるかと思います。
ぜひ香りを感じたら、花も観賞してみてください。
そして「先見」は、他の花よりも早く花を咲かせることに由来しているのだそう。

金木犀が植えられている観光地

公園に咲く金木犀

金木犀のことを考えていると「あの香りを感じたい!」と、思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここからは、金木犀が植えられている観光地を一部ご紹介します。

光が丘公園

  • 住所:〒179-0072 東京都練馬区光が丘4-1-1
  • アクセス:都営地下鉄大江戸線「光が丘」下車 徒歩8分

バードサンクチュアリ南側など、公園内にはたくさんの金木犀が植えられています。
金木犀が咲くタイミングで旭町南口から入園すれば、すぐに金木犀の香りを感じることができそうです。
有料ではありますが、野球場やテニスコートなどの施設もあります。

日比谷公園

  • 住所:〒100-0012 千代田区日比谷公園1-6
  • アクス:東京メトロ丸ノ内線・千代田線「霞ヶ関」下車 徒歩1分

テニスコートの近くなど、主に3か所で金木犀の香りを感じることができます。
ビジネス街にある自然豊かな公園は、まさに都会のオアシス。
そんな日比谷公園は、日本初の西洋式公園とされています。

妙本寺

  • 住所:〒248-0007 神奈川県鎌倉市大町1-15-1
  • アクセス:江ノ島電鉄「鎌倉」下車 徒歩8分

参道に並ぶように金木犀が植えられています。
たくさんの金木犀があるため、開花している時期に訪れれば、思わず深呼吸してしまいそう。
妙本寺は日蓮宗最古のお寺で、落ち着いた空間を楽しむことができます。

秋限定の香りを楽しもう

今回は、秋の花の一つである金木犀についてご紹介しました。
金木犀の香りが感じられるのは秋だけ。
公園などで金木犀を見つけた時は、季節限定の香りを楽しみましょう。

2025-09-09 | Posted in No Comments » 

 

10月30日は香りの日~いい香りのお花~


香りの良さそうなお花

みなさん、10月30日は何の記念日かご存知ですか?
来月の10月30日は、「香りの日」なのだそうです。
そこで、今回は良い香りのお花の種類をご紹介したいと思います。
お花の香りを楽しみたい方へフラワーギフトをプレゼントする時は、参考にしてみてくださいね。
また、香りからお花に興味を持ってもらえたら嬉しいです。

◆香りの日とは?


たくさんのお花

10月30日は「香りの日」です。
この記念日は、石川県七尾市によって制定されました。
制定されたきっかけは、1992年10月30日に七尾市で第7回国民文化祭「世界の香りフェアIN能登」が開催されたからなのだそう。

せっかく「香りの日」という記念日があるなら、香りの良いお花を飾って、一日中すてきな香りに包まれてみませんか。
この次からは、良い香りのお花をご紹介します。

◆三大香木とは?

三大香木とは、香りが良く、その香りが強いお花を持つ3種類の樹木のことです。
この3つの種類は、春・夏・秋の季節に咲くお花が選ばれています。
それぞれどんなお花なのでしょうか。
見ていきましょう。

<春代表:ジンチョウゲ>


ジンチョウゲ

花言葉:「栄光・勝利」など
ジンチョウゲは小さないくつものお花を、1つのボールのようにまとまって咲かせる樹木です。
香りは甘く、香水にも使われています

お花の色はホワイトやピンクが有名で、ピンク色はお花の外側に色が付いていることが特徴です。
写真の花びらに見える部分は、ガクという部分であり、注目して見ているとキラキラ輝いて見えるんですよ。
公園などに植わっていることもあるので、見かけた際は香りと一緒にガクもチェックしてみてくださいね。

<夏代表:クチナシ>


クチナシ

花言葉:「とても幸せです・優雅」など
つやつやした葉と白いお花、そしてスイートな香りが特徴的なクチナシ。
そんなクチナシは、花言葉とバラのように豪華な花姿から、結婚式の飾りとしても使われることもあるのだそうです。

クチナシのお花は植えてから、少なくても3年経たないと、咲いてくれないと言われています。
さらにクチナシの実は、熟してもなかなか口を開けてくれないのだそう。
この植物が「クチナシ」と呼ばれるようになったのは、先ほどお伝えした、熟しても口を開かない様子からと言われています。
ちなみにその実は橙色で、栗きんとんの色付けにも使われています。
栗きんとんを購入する際は、原材料名にも注目してみてください。

<秋代表:キンモクセイ>


キンモクセイ

花言葉:「初恋・謙虚」など
花言葉の由来は香りが強いこととは反対に、雨が降るとお花が簡単に散ってしまう様子からなのだそうです。
雨上がりにキンモクセイの樹の下に行くと、小さなオレンジ色のお花がたくさん落ちていたという経験がある方もいらっしゃると思います。

キンモクセイは遠くまで香りを届けることから、昔は「千里香(センリコウ)」とも呼ばれていたそうです。
キンモクセイが少し離れたところに植わっていても、風に乗ってふんわり甘い香りを感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
離れていてもわかるその香りと、太陽の光を浴びて輝くキンモクセイは、秋の風物詩になっていますよね。

最近流行している曲やハンドクリーム、香水などになっているため、三大香木の中では1番馴染みがある樹木かもしれません。
公園や生垣はもちろん、記念樹としても選ばれることが多いので、思っている以上に身近にキンモクセイは植わっているかも…。
ぜひ、探してみてくださいね。

◆香りの良いお花~切り花~

ここからは、アレンジメント花束などのフラワーギフトで用いる「切り花」の状態でよく流通する、香りの良いお花をご紹介します。
切り花としてお花屋さんで販売していることが多いので、「お花の香り」をプレゼントしたい時や「自宅でフローラルな香りを感じたい」方におすすめです。

<スイートピー>


スイートピー

花言葉:「ほのかな喜び・優しい思い出・門出」など
この花言葉はひらひらとした花びらの形が、飛び立つ蝶々に見えることから付けられたと言われています。
だいたい1月~5月ごろまで、お花屋さんで見ることができます。
「スイートピー」の由来は、甘い香りのエンドウ(スイートピーはマメ科の植物)からと言われていて、まさに「香り」を楽しむには、ぴったりなお花ですよね。

<フリージア>


フリージア

花言葉:「無邪気・あどけなさ」など
花言葉は、甘酸っぱい爽やかな香りと、ほのぼのするような花姿から付けられたと言われています。
フリージアの花色は、イエローやホワイト、ピンク、紫色など様々なカラーがあります。
そんなフリージアは、お花の色によって香りが変わるのだそうです。
お花屋さんで色とりどりのフリージアを見かけた際は、色ごとに香りを感じてみたいですね。

<ユリ>


ユリ

花言葉:「純粋・無垢・威厳」など
結婚記念日のフラワーギフトや、結婚式で使われるブーケなどで用いられることの多いユリ。
多くのフラワーギフトで選ばれるユリですが、その理由は「香り」だけではありません。
ユリは大きく立派なお花であり、花束やアレンジメント1輪加えるだけで1ランク華やかさ・豪華さがアップすることが多いのです。
目上の方への贈り物や、特別な日のプレゼントにユリはおすすめです。

<バラ>


バラ

花言葉:「愛・美」など
花の王様とも言われるバラは、上品な花姿と香りが魅力。
香水やボディーミストなど以外に、ドリンクやスイーツなどの食品にもローズの香りは使われていることがありますよね。
バラは赤色やピンク、ホワイトやオレンジ…と、カラーバリエーションが豊富であり、お花の大きさも様々あります。
そのためアレンジメントや花束で用いる時は、デザインを合わせたり、サイズを合わせたりすることもできますよ。

<ストック>


ストック

花言葉は「愛の絆・豊かな愛
淡い色から濃い色まで、多くの花色を持っているストック。
香りは甘さとスパイシーさが混じったような香りです。
品種によっては、山椒に似ているようなものもあるんですよ。
12月~4月ごろまで流通していて、お花屋さんに多く並ぶのは2、3月頃です。
そのためストックは「春の香りを届けるお花」とも言われているのだそう。

◆最後に




今回は香りの日に関連して、良い香りのお花をご紹介しました。
見て楽しむことが多いお花ですが、ぜひ香りも楽しんでみてくださいね。
植物は、「美しい花姿を見て楽しむ」視覚・「いい香りを楽しむ」嗅覚・「触り心地を楽しむ」触覚・「風にそよぐ音を感じる」聴覚・「ハーブなどを食べて楽しむ」味覚と、五感全てで楽しむことができます。
お花が身近にある方は、触ったり嗅いだりしてみても楽しいかもしれませんよ。

 

 

2020-09-19 | Posted in , 花を贈る時No Comments » 

 

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