今回は、鉢植え・地植えのバラの育て方をご紹介します。
「水やりの仕方やタイミング、量はどれくらい?」や「害虫・病気の対処はどうしたらいいの?」など、自分でバラを育てる時のポイントをご紹介します。
また、きれいに咲いて欲しい方が、ついつい失敗してしまいやすい肥料についても掲載中です。
「お庭にバラを植えよう」と考えていらっしゃる時や、プレゼントでバラの鉢植えをもらった時など、バラをこれから育てようと考えている方・ガーデニング初心者の方に読んでもらいたい内容になっています。
アレンジメントや花束に使われている切り花のバラでは経験できない、鉢植え・地植えのバラの楽しさを感じてくださいね。
目次
バラに適した土を選ぶ
バラをお庭などに地植えしようと思った時や、バラの苗木をプランターに植えようと思った時など…「バラを植えよう」と思った時に、まず準備しなくてはいけないものは「土」です。
バラに限らず、植物の植え付け・植え替えを行う時は、植物ごとに好んでいる土が異なるため、しっかり土を選ぶと良いと思いますよ。
では、バラはどんな土を好むのでしょうか。
それは、水はけが良く、良く肥えた土を好みます。
ホームセンターなどで土を購入する時は、水はけの良さに注目してみてくださいね。
ちなみに、バラ用の培養土も販売されていることもあります。
「いまいちどれがいいのか、分からない」という方は、市販のバラ用の土を使うと良いかもしれませんね。
水やりの方法とタイミング
バラは水が好きなお花です。
そのため、バラを植えている土が乾いていたら、水やりをするようにしましょう。
●水の量
水の量は、なるべくたっぷりあげるようにしてください。
鉢植えの場合は水をあげた時、底に開いている穴から水が流れ出るくらいがグッドです。
●タイミング
水やりをするタイミングは、気温が高くないタイミング(朝など)がおすすめです。
特に夏など、気温が高い時に水やりをしてしまうと、あげた水が温まって根が傷んでしまうことがあるのです。
お湯を植物の水やりに使う方は、いらっしゃらないと思いますが、気温に注意しないと同じようなことが起きてしまいます。
一方、冬で気温が低くなった時、特に夕方から夜にかけての水やりは控えましょう。
なぜなら気温が低いと、水が土の中で凍ってしまい、こちらも根を痛めてしまう可能性があるのです。
水やりする時は、暑い時・寒い時を控えるようにしてください。
水やりのタイミングをきっちり決めるよりも、気温を意識して行うようにしても良いかもしれませんね。
剪定のコツ
バラの剪定は、年に2回行うことが一般的です。
主に、夏と冬に行います。
少し手間のかかる剪定作業ですが、きれいなバラを楽しむためには必要です。
なぜなら剪定はバラの姿を整えるだけではなく、剪定をすることで新しいお花の芽が付きやすくなったり、病気や害虫の被害を防いだりすることができるのです。
ここでは、木立性のバラの選定方法をご紹介します。
木立性のバラとは、アーチに添わせることもあるツル性ではなく、枝が太くしっかりして硬いバラ自体が、自立している種類をいいます。
●夏の剪定
夏の剪定は、9月上旬ごろに行うことがおすすめです。
元気のない枝や、他の枝と比べて細い枝は整理してください。
この時に、枝同士が込み合ってしまっている所も、ハサミを入れるようにしたいですね。
ついでに枯れてしまった葉があった時は、枝と一緒に取り除くようにすると良いと思います。
そして、全体の3分の2ほどの高さにそろえるようにしてみましょう。
●冬の剪定
冬の剪定は、1月上旬~2月下旬に行います。
夏の剪定と同じく細い枝や、枯れてしまっていたり、弱っていたりする枝を整えていきます。
この時は、付け根からハサミを入れましょう。
全体的には、2分の1~3分の1の高さにすると良いとされています。
ちなみに、この冬の剪定を行うころは、夏の剪定をした時にあった葉が落葉して、枝だけの状態になっていると思いますよ。
切り花と違い、自分でバラを育てることで、気付くことやバラの変化を見ることができますね。
肥料について
「きれいなバラを長く楽しみたいから」という理由で肥料をあげすぎてしまうと、病気や害虫の被害にあってしまうことが多いです。
バラの肥料は、必要以上にあげないことがポイントです。
バラの種類にもよりますが、肥料は冬を越えるためにあげることが多いです。
これは「休眠している冬期に施す肥料」であり、「寒肥(かんごえ)」と呼んでいます。
寒肥は、この後の1年間の生育に大きく関わるので注意してみてくださいね。
タイミングは12月~2月ごろ。
肥料は自分で配合することもありますが、市場で販売されている合成肥料などをあげるのもおすすめです。
ちなみに、この寒肥は地植えのバラに行うことが一般的で、鉢植えのバラに行うことは少ないようですよ。
注意したい病気
バラを育てる中で注意したい病気をご紹介。
水やりの際など、日々バラを見るタイミングで、何か異変はないか見てあげると良いかもしれませんね。
●うどんこ病
うどんこ病は、葉や茎の表面が白い粉をかけたようになってしまう病気です。
「うどんこ病」という名前にあるように、うどんの粉が付いたようなイメージです。
カビの一種で白くなった葉は、次第に委縮し、どんどん他の葉や茎にも広がってしまいます。
そして最終的には、株全体が弱ってしまい、そのバラ自体が枯れてしまうのです。
・発生時期
発生時期を知っておけば、事前に注意することができますよね。
発生しやすい時期は、いつも以上によく観察してあげると、被害が少なくなるかもしれません。
うどんこ病が発生しやすいのは、昼間と夜間の温度差が大きくなる時期です。
具体的には4月~6月、9月~11月ごろです。
・対処方法
見つけたらすぐに、葉を取り除くようにしましょう。
その後、市販の薬剤をかけてください。
薬剤は、葉の裏にしっかり付けるようにしてくださいね。
●黒点病
黒点病は葉の表面に、黒い斑点を発生させる病気です。
黒い斑点が発生した葉は、やがて落葉して株自体が弱ってしまいます。
原因は土の中に生息している細菌。
水やりや雨で水が跳ね返ったりすると、その跳ねた水と一緒に、細菌が葉や枝に付着することで感染します。
そのため、なるべく水がはねないように優しく水やりをしたり、雨が長く続いた時には感染していないか注意してあげたりするといいですね。
バラは、この黒点病にかかりやすい植物の1つ。
下の方に付いている葉から感染していくことが多いので、下に付いている葉は意識して見てあげることがおすすめです。
・発生時期
発生しやすいのは、雨の多い時期です。
6月~7月、9月~11月。
バラを鉢植えで育てている場合は、雨の様子で場所を移動させてあげても良いかもしれませんね。
・対処方法
うどんこ病と同じく、なるべく早く感染した葉を取り除き、市販の薬剤をかけるようにしましょう。
また、感染し落葉した葉をそのままにしておくと、そこから再び感染してしまうことがあります。
そのため、黒点病になってしまった時は、きれいに掃除しておくといいと思いますよ。
注意したい害虫
●ハダニ
バラで特に注意したい害虫は、ハダニです。
ハダニは葉の裏などに付き樹液を吸うことで、吸われた部分が白い斑点になってしまったり、クモの巣が葉全体を覆ったかのような状態にしてしまったりします。
見た目が悪くなることはもちろんですが、落葉したり、新芽が大きくならなかったりもします。
・発生時期
高温で乾燥する時期は、被害にあいやすいです。
一方、気温の低い時期は発生しにくいと言われています。
気温が暑くなってきたら、葉の様子を少し気にするようにしてあげてくださいね。
・対処方法
なるべく早く被害にあった葉を取り除き、水を葉にかけるようにしましょう。
ハダニは小さいので、水で流れることがあります。
定期的に葉を水で洗い流すのも効果的と言われています。
また、水では取り除けない時は、水の代わりに市販の薬剤をかけてみてくださいね。
市販薬を使う場合は、注意したいことが1つあります。
それは、同じものを連続して散布すると、ハダニに抵抗力が付いてしまい、薬剤が効かなくなってしまうことです。
そのため、1回でしっかり退治できるようにすることや、何度か薬剤を使う時は種類を変えることも効果的と言われています。
●アブラムシ
緑色の小さな虫である、アブラムシ。
お花や野菜を育てたことがある方は、見たことがあるかもしれません。
アブラムシは新しい葉や、つぼみなどから樹液を吸います。
それによって、葉の元気が無くなってしまったり、見栄えも悪くなってしまったりします。
アブラムシの量が多い時や、被害が多い時は成長が上手くできないこともあるのです。
また、アブラムシの排泄物が「すす病」などになり、他の病気の原因になってしまうこともあります。
加えてアブラムシは、短期間で増えやすいのです。
気が付いた時に、すぐ対処するようにしたい害虫の1つと言えます。
・発生時期
発生しやすい時は4月~6月、9月~11月。
気温が高い時期は、被害にあうことは少ないようです。
・対処方法
・対処方法
数が少ない時のアブラムシの対処方法は、そのまま手で取り除くという方法があります。
アブラムシは小さいので、1匹ずつ取り除くのは少し難しいかもしれません。
しかし、確実にバラからアブラムシを取り除くことができるので、試してみてくださいね。
また、水圧を強くして、葉を水で洗うことで取り除くこともできますよ。
手や水圧では取り除くことができないほど、数が多くなってしまった場合は、市販の薬剤を使用してみてください。
ただ、アブラムシはハダニと同じように抵抗力が強いので、注意が必要です。
普段のお手入れ・意識したいこと
ここでは、水やりの際など普段のお手入れの際に、注意したいことをお伝えします。
きれいなお花を長く見せてくれるように、日頃からケアすることを習慣にしておくと良いかもしれませんね。
●花がら摘み
花がらとは、咲き終わったお花のことです。
花がらは、見つけた時に取り除くようにしましょう。
見た目が良くない以外に、そのままにしておくと、病気の原因になることもあります。
●病害虫のチェック
いつも見ておけば、何かバラに変化があった時にすぐ対処することができますよね。
病害虫は早く対応できれば、バラの被害が少なく済むことが多いです。
バラを育ててみよう
今回はバラの育て方や、注意したいポイントをご紹介しました。
自分でバラを育てることで、バラの背丈が高くなったり、育てていたつぼみが開花したりと、切り花のバラでは得られない楽しさがあります。
アレンジメントや花束のバラももちろん素敵ですが、自分で育てたバラは特別ですよね。
朝、水やりをするときにふんわりと香る、バラの甘い香りを感じられるのは、バラを育てている人だけです。
興味を持った方は、ぜひバラを自分で育ててみてくださいね。
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