今回はバラ園や公園にバラを見学しに行く方や、自宅のお庭などでバラを育てている方が気になる「地植えのバラが開花する時期や樹形について」と、お花屋さんでバラを見る時などに知りたい「新鮮なバラの見分け方について」をご紹介します。
また、バラの咲き方についても掲載中です。
同じバラでもお花の咲き方は、様々な種類があります。
バラを見学する時は、どんな咲き方をしているか注目してみるのも面白いかもしれませんよ。
バラが開花する季節はいつ?
バラが開花する季節はいつ頃なのでしょうか。
ここでは、バラが開花するパターンを、3つに分けてご紹介しようと思います。
バラ園に行く際は、ぜひきれいな時期を狙って、バラのお花を見に行ってみてくださいね。
また、お庭にバラを植えようと考えている方は、品種を選ぶ参考になるかもしれません。
●一季咲きのバラ
一季咲きとは、地域によって異なることもありますが、一般的に春だけに咲くバラのことです。
この一季咲きのバラは、日本では4月の終わりごろ~5月の初めごろに開花をはじめ、5月~6月ごろが見ごろになります。
ちなみに、バラにはたくさんの種類がありますが、この一季咲きが多いと言われています。
●返り咲きのバラ
返り咲きとは、春にお花を咲かせた後、萎れてしまったお花を取り除いたところから枝が伸び、そこに夏・秋に少しお花を咲かせるという珍しい性質のバラのことです。
ちなみに伸びた枝から、お花は絶対に咲くわけではありません。
そのため、夏・秋はバラのお花が少し咲いている、ちらほらお花が咲いているような見た目になることが一般的なんですよ。
●四季咲きのバラ
四季咲きバラとは、温度が適していれば、1年中お花を楽しむことができるバラのことです。
ただし、日本で四季咲きのバラが咲くことができるのは、春・夏・秋の期間です。
なぜ、「四季咲き」という名前なのに、冬はお花を咲かせることができないのかというと、先ほどもお伝えしたように温度(気温)が関係しています。
バラは、暖かい地域で育つ種類のお花であるため、気温が低いとお花を咲かせることができないのです。
ちなみに、温室などで適切な温度を一定に保つことができる環境なら、冬でもバラを咲かせることができるそうですよ。
バラの樹形とは?~つる樹形・ブッシュ樹形・シュラブ樹形~
バラには、大きく分けてつる樹形・ブッシュ樹形・シュラブ樹形の3種類があります。
ここでは、その3つの違いや特徴をお伝えしようと思います。
お庭にバラを植える際は、樹形の特徴を生かしたデザインをしたいですね。
●つる樹形
つる樹形とは名前にもあるように、つるを伸ばしながら成長していく樹形のことです。
何かに絡まりながら、成長していきます。
このつる樹形は、地面に接している部分は少なくても、周りの空間を華やかにすることができるんですよ。
バラ園でアーチにバラが絡んでいるところや、フェンスにバラを這わせているところを、見たことがある方も多いのではないでしょうか。
このように、色々なところへバラを絡ませて、お庭をデザインすることができるのです。
例えば、窓枠を囲うように育てて、バラのお花で窓を覆うこともできてしまいます。
窓を開けるたび、良い香りがしてきそうでとても素敵ですよね。
●ブッシュ樹形
ブッシュ樹形は、木立ち樹形とも呼ばれている樹形です。
枝がつる樹形に比べて硬く、支えがなくても自立することができます。
縦方向へ上に上に伸びていくものも、横方向に広がって生長していくものもあります。
ブッシュ樹形のバラは、今年伸びた新しい枝にお花を咲かせるため、多くが先ほどお伝えした1年に何度もお花を咲かせてくれる四季咲きのバラなんだそうです。
お庭に植えれば、春・夏・秋とバラを楽しむことができそう。
華やかなバラを1年通して楽しむことができるのは、贅沢ですよね。
●シュラブ樹形
シュラブ樹形は、半自立する樹形です。
先にお伝えしたブッシュ樹形よりも、しなやかに枝が成長しますが、つる樹形ほどは伸びません。
そのため、つる樹形とブッシュ樹形をミックスしたようなデザインを、楽しむことができますよ。
ちなみに小さなものなら、アーチやオベリスクに絡ませることが出来るようです。
オベリスクとは、ガーデニングアイテムのこと。
立体的で、おしゃれな支柱をイメージすると良いかもしれません。
高さがそこまでないものなら這わせることができ、つる樹形よりも自立するため、シュラブ樹形は、バラを育てるスペースがそれほど取れない時などに人気があります。
このブッシュ樹形はお庭だけではなく、バルコニーなどでバラを育てる時も、選ばれやすいようですよ。
新鮮な切り花のバラを見極める方法
バラを見る機会は、バラ園など植わっているバラだけではなく、お花屋さんでバラの切り花を見ることも多いと思います。
バラをお花屋さんで購入する時、どんなところに注目していますか?
ここからは、新鮮な切り花のバラを見分けるポイントをご紹介します。
●花びらを確認する
お花を選ぶ時は、まず花びらから見ていきましょう。
花びらが切れていたり、変色していたりしているのは避けても良いかもしれません。
ただ、バラには多くの品種があり、変色しているように見えても、そういう花色のバラということもあります。
また、花びらが波打っているなど、馴染みのない花びらの形をしたバラも流通しています。
そのためすぐに判断しないで、どんな品種のバラなのかを確認するのもおすすめです。
●お花の硬さを確認する
バラのお花を触っても良いお花屋さんだったら、確認してみてもらいたいものが、お花の硬さです。
上の写真のように、お花をそっとつまんでみてください。
そして、硬さを確認します。
お花の中が柔らかいとフラワーギフトになった時、ふんわりと花びらが広がって、より華やかな印象に仕上げられることが多いです。
そして、反対にお花の中が硬いと、フラワーギフトをプレゼントした後も長持ちしやすいと言われています。
こちらも品種などで差があるため、絶対的なルールではありません。
参考の1つとしてとらえてみてくださいね。
また、お花屋さんはお花を傷めないように、毎日お花の管理をされています。
バラを触る時は必ず、お花屋さんに触っていいか許可を取ってからにしてくださいね。
●茎の太さを確認する
茎が太いバラの方が、お水をたくさん吸うことができるので、長持ちしやすいです。
また、茎が太ければお花の重さに負けて、お辞儀をしているように倒れてしまうことも少ないのだそうです。
●ガクを確認する
ガクとは花びらの外側についている、葉のようなもののことです。
ガクは、花びらを外側から支えるような役割を果たしています。
このガクが下がってしまっているものは、あまり長持ちしないことが多いです。
つぼみの場合もガクが下がっているものは、つぼみのまま咲かずに終わってしまうこともあるため、お花が咲いているかに関わらず、ガクはチェックしてみましょう。
ただ、何度もお伝えしているように、品種によって異なる場合があることを頭の片隅に覚えていただけたら幸いです。
バラの咲き方
実は、バラのお花には様々な咲き方があるということを知っていますか?
ここでは、代表的なバラの咲き方についてご紹介していきます。
バラを見かけた際は、どんな咲き方をしているかにも注目してみると、面白いかもしれませんよ。
●高芯咲き
この咲き方はバラと聞いた時に、多くの方がイメージする咲き方だと思います。
高芯咲きは、その名の通り花芯が高い咲き方です。
そのため、お花の中心が少し高くなっています。
お花が咲いていくと、花びらが外側に広がっていくのが特徴的。
花びらの1枚1枚が少し、反り返るように咲いていくことをイメージするといいかもしれません。
●カップ咲き
上の写真は、カップ咲きのバラです。
バラというよりも、シャクヤクのようですよね。
先ほどお伝えした高芯咲きとは異なり、花芯が高くならず、横から見ると丸くカップのように見える咲き方です。
カップ咲きは、「椀咲き」や「ティーカップ咲き」などとも呼ばれています。
確かに、お椀のようにも見えますね。
●平咲き
名前の通り、平咲きは花びらが平に開いていきます。
そのため一見、平咲きはバラに見えないような花姿をしています。
バラは花びらが重なっているイメージが強いですが、花びらが平に広がるように、咲くものもあるのですね。
●ロゼット咲き
ロゼット咲きは、お花の中心から放射線状に、花びらが広がっていく咲き方です。
花びらが、たくさん集まったような花姿が特徴的で、お花を真上から見るとぎゅっと花びらが詰まっているようにも見えます。
「どんなお花?」と、イメージが付きにくい時は、名前に付いているウェディングアイテムとしても人気な「ロゼット」をイメージすると良いかもしれません。
●クオーター・ロゼット咲き
先ほどお伝えしたロゼット咲きと似ていますが、クオーター・ロゼット咲きは花びらの広がり方に違いがあります。
名前にクオーターと付いているので、もう察しが付いている方もいらっしゃるかもしれませんが、このクオーター・ロゼット咲きは、花びらが4分割されたように広がっていく咲き方をします。
ちなみに花びらは、渦を巻くように咲いていくんですよ。
●フリル咲き
フリル咲きは、名前の通りひらひらした花びらがフリルのように見える咲き方です。
花びらが重なった様子は、ドレスのようにも見えるかもしれません。
1つのお花に付いている花びらの枚数は多くありませんが、波打った花びらがゴージャスなイメージにしてくれます。
バラを見る時のポイントまとめ
いかがだったでしょうか。
今回は地植えのバラと、切り花のバラという2つの面から、バラを見る時に気になるポイントをご紹介しました。
お庭にバラを植える時は1年の内で、お花がいつごろ楽しめるのかを知っておくと良いですね。
バラが一番美しく咲いている時に、お花を見てあげてください。
そして、お庭でバラをどういったデザインにしたいかが決まっている方は、バラの樹形も大切なポイントになりそうです。
バラを植える時は、お庭のスペースやデザインを考えながら種類を選ぶようにしましょう。
また、切り花のバラを楽しむ際には花びらやガクなどを確認して、なるべく長持ちするものを選ぶようにしてみてはいかがでしょうか。
フラワーギフトをプレゼントする際に、少しでも参考になれば幸いです。
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