母の日にはどうしてカーネーションを贈るの?母の日の由来

あなたは、自分のお母さんに「ありがとう」を伝えていますか?
面と向かって感謝の気持ちを伝えるのって、なかなか難しいですよね。
普段特別そういったことをしていない場合、改めてお母さんに「いつもありがとう」を伝えるのは気恥ずかしいものです。
「急にどうしたの?」なんて驚かれてしまうかもしれませんね。
そうした悩みを解決するのが毎年5月の第2日曜日「母の日」です。
「母の日」を口実にすれば、お母さんにさり気なく「ありがとう」のメッセージを伝えられるはずです。
そこで今回のコラムでは、「母の日」について詳しくお伝えします。
母の日はどうして5月の第2日曜日なのか、なぜカーネーションを贈るのか、その由来をご紹介するとともに、母の日に贈りたい花言葉を持った花をご紹介します。
目次
日本の「母の日」の由来は?なぜカーネーションを贈るの?

日本の「母の日」の由来は、アメリカにあります。
それでは、その由来を見ていきましょう。
1907年5月、母を亡くした少女、アンナ・ジャービスは、亡き母親を敬い偲ぶ会を教会で開き、そこで母親の好きだった白いカーネーションを祭壇に手向けました。
アンナの母への思いに感動した参加者は、翌年の5月にも教会に集まり会を開催。
アンナは友人たちに、母親を敬い感謝する「母の日」を祝うことを提案し、それが全国で広まっていったと言われています。
1914年には、アメリカで「母の日」として5月の第2日曜日が記念日に制定されました。
アンナが母親の好きだった花として参加者に手渡した白いカーネーションは、母の日のシンボルとなりました。
やがて白いカーネーションは「亡くなった母親のための花」として、赤いカーネーションは「生きている母親のための花」として贈られるようになったのです。
母の日の贈り物といえば「赤いカーネーション」が代表的ですが、これはアンナの母への想いからだったのですね。
日本に「母の日」がやってきたのは1913年。
アンナのメッセージを受け取った女性宣教師たちの働きかけによって、徐々に母の日は世界中に広まっていったのです。
その頃の日本では、まだ母の日の日付は決まっておりませんでしたが、第2次世界大戦後の1949年頃から、ようやくアメリカと同じ5月の第2日曜日として母の日が定着していきました。
国によって日にちやシンボルの花が異なる「母の日」

実は、世界にはさまざまな「母の日」があります。
母の日の日付や祝い方、シンボルの花などは国によって異なっているのです。
世界ではそれぞれの国でそれぞれのやり方によって、お母さんに「いつもありがとう」の気持ちを伝えています。
●イギリスの母の日
イギリスでは、イースターの2週間前の日曜日が「母の日」とされています。
これは17世紀、奉公に出ていた子どもが1日だけ教会で、母親と会うことが許されたという「マザリングサンデイ」が由来となっています。
キリスト教の復活祭であるイースターは毎年日付が変わるため、母の日も毎年異なります。
ちなみに、だいたい3月21日から4月24日の間に行われる場合がほとんどです。
イギリスでの母の日ギフトは、日本と同じようにカーネーションやバラ、メッセージカードなどを贈るのが一般的です。
●オーストラリアの母の日
オーストラリアでは、アメリカや日本と同じ5月の第2日曜日に「母の日」がありますが、発祥は1924年。
ジャネット・ヘイデンという女性が、老人ホームで孤独な日々を過ごす「年老いた母親たち」にプレゼントを贈ったのが始まりといわれています。
南半球にあるオーストラリアでは、母の日のシンボルとなる花も異なり、カーネーションの代わりにクリサンセマム(洋キク)が贈られます。
クリサンセマムは「マム」という響きがオーストラリア英語の「お母さん」と重なることもあり、母の日にぴったりの花と言われているようです。
母の日になると街中で菊(マム)の花が売られ、多くの人々がお母さんへ菊を購入します。
●トルコの母の日
トルコも、日本と同じく5月の第2日曜日が「母の日」とされています。
トルコでは、この日になるとあちこちで「母の日おめでとう!」という言葉が合言葉のように交わされるのだそう。
子どもがいる全ての女性に対して、この言葉が贈られるのだそうです。
トルコでは、品種を問わず白い花束を贈るのが定番ギフトとなっています。
●タイの母の日
タイでは、毎年8月12日が「母の日」とされています。
8月12日は、タイ王妃であるシリキット王妃の誕生日。
その日を「母の日」とし、国をあげて母への感謝を示す日としているのです。
そのため、この日は各地方の大きな建造物に王妃の写真が掲げられます。
また、王妃が生まれた曜日の色が「水色」だとされていることから、水色の服を着てお祝いするのがしきたりとなっているのだそう。
●ネパールの母の日
ネパールでは、毎年4月下旬から5月上旬の1日が「母の日」とされています。
母の日を祝うというよりは、「母の顔を見る日」という認識なのだそう。
ネパールでは、花よりも甘いお菓子や卵、果物などを贈るのが定番ギフトとなっているようです。
ちなみに、母親と離れて暮らしている場合は、この日には母親に甘いお菓子や果物などを持って会いに行きます。
結婚してはじめて迎える母の日は、娘は嫁いだ先でさまざまなご馳走を作り、実家の母親へ持っていくのが風習となっているそうです。
●フィンランドの母の日
フィンランドも、日本と同じく5月の第2日曜日が「母の日」とされています。
フィンランドでは、1918年から母の日が祝われるようになりました。
毎年、大統領によってその年にもっとも活躍した母親が選出され、勲章が贈られています。
そんなフィンランドでは、バラとヴォッコの花が定番ギフトとなっています。
ヴォッコとは、可憐な白い花をつける野の花のこと。
母の日の朝に、摘みたてのヴォッコの花をプレゼントするのが風習となっているそうです。
●ルーマニアの母の日
ルーマニアでは、毎年3月8日が「母の日」とされています。
とはいえ、「母の日」というよりは「女性の日」という認識なのだそう。
そのため、女性であれば母親だけでなく、幼い子どもからお年寄りまでギフトが贈られるのだそうです。
●韓国の母の日
韓国では、「母の日」という概念はありませんが、5月8日が「父母の日」とされています。
日本と同じようにカーネーションを贈る風習もあるそうですが、ギフトとしてもっとも人気があり、もっとも喜ばれるのは「お金」なのだそうです。
このように、「母の日」は日にちや象徴する花などは統一されておらず、発祥もそれぞれの国で異なります。
それだけ、どの国でも古くから「お母さん」は大切で特別な存在だったことが伝わりますね。
感謝の気持ちを花言葉に込めて

日本でも近年では、母の日に花を贈る際にカーネーションにこだわることなく、お母さんの好きな花や色、花言葉などで贈る花を選ぶ人が増えています。
お伝えしたように、アメリカで最初に「母の日」を行ったアンナがカーネーションを贈ったのも、「生前の母が好きだった花だから」という理由。
母の日の慣習にこだわることなく、お母さんの好みに合わせて贈る花を選ぶのもいいかもしれませんね。
選択肢の幅が広い「母の日」に贈る花ですが、以下では「母の日」にぴったりの花言葉を持つ花を紹介します。
●カーネーション

「母の日」の定番であるカーネーション。
赤のカーネーションは「母への愛情」と、まさにぴったりの花言葉を持っています。
ほかにも、ピンクのカーネーションは「感謝、上品」、紫は「気品、誇り」といった意味を持っています。
青いカーネーション「ムーンダスト」には「永遠の幸福」なんて花言葉も。
見た目も愛らしく華やかなので、花束の中に入れたい花の1つといえるでしょう。
●バラ

さまざまなシーンで人気の高いバラも、色によってさまざまな花言葉を持っています。
「母の日」に贈るのであれば、「愛情、情熱」の赤、「感謝、感銘、輝かしい」のピンク、「尊敬」の白がおすすめです。
数多くの花の中でも圧倒的な人気を持つバラは、母の日のプレゼントにも人気です。
●あじさい

あじさいは、近年カーネーションに次いで「母の日」の定番となりつつある花です。
品種によって見た目の印象も大きく変わるので、好みのものを選びましょう。
あじさいには「元気な女性」という花言葉があるので、活動的なお母さんに贈るといいかもしれませんね。
また、小さな花が集まって咲く様子から「一家団欒」という花言葉もあります。
仲良し家族のお母さんにぴったりですね。
●胡蝶蘭

開店祝いなどのビジネスシーンの印象が強い胡蝶蘭。
ですが、その上品な花姿から愛好家も多く、母の日のフラワーギフトでも人気があります。
そんな胡蝶蘭には、「幸福が飛んでくる」という花言葉があります。
花の形が蝶に似ていることから、ひらひらと蝶のように幸福が舞い込んでくるというイメージが花言葉の由来とされています。
縁起の良い花の1つです。
●カスミソウ

小さな白い花をたくさんつけ、ふんわりと柔らかい印象のカスミソウ。
その印象から、英語では「baby's breath」(赤ちゃんの吐息)という呼ばれ方もします。
花言葉も「感謝、幸福」という優しいもの。
花束全体のボリュームを出したり、色鮮やかなほかの花を引き立てたり、どんな花とも組み合わせられる万能な花です。
メッセージカードで感謝の言葉を伝えよう

「母の日」は、普段はなかなか面と向かって言えない感謝の気持ちをお母さんに伝えられる絶好の日。
お母さんに贈る花を決めたら、ついでにメッセージカードも用意することをおすすめします。
感謝の気持ちは花を渡すことで伝えられるとしても、やはり言葉で伝えてもらえるのはうれしいもの。
メッセージカードに添えるメッセージは「いつもありがとう」、「健康に過ごしてください」といった短いものでも、しっかり気持ちは伝わると思います。
メッセージカードならば、いつもならば気恥ずかしくて言えない「生んでくれてありがとう」、「大好きだよ」といった率直なメッセージも伝えられる、という人もいるかもしれませんね。
たとえ短いメッセージでも、お母さんはきっときちんと受け取って喜んでくれるはずです。
いつもは言えない感謝の気持ちを、ぜひ「母の日」に伝えてみてください。
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