もう枯らさない!鉢植えカーネーションの育て方|植え替え・切り戻しのコツ
母の日ギフトの定番といえば花ですが、そのなかでもカーネーションは高い人気を集めています。
そんなカーネーションを「見て・飾って楽しむ」のもよいですが、「母と子で一緒に育てる」のもまた楽しみのひとつです。
そこで今回は、母の日を象徴する花であるカーネーションの育て方や、注意点などをご紹介します。
目次
まずはカーネーションについて知ろう
一口にカーネーションといっても、その色や形状、品種はさまざまです。
赤色やピンク色、花が大きい・小さいなど同じカーネーションでも見た目が異なることも多いですよね。
加えて、カーネーションには一季咲きタイプと、四季咲きタイプの2タイプがあるのも特徴です。
このタイプによって、花が咲く時期やサイクル、育てる際のポイントが微妙に異なります。
カーネーションの原種は一季咲きタイプのもので、春から初夏にかけての時期にしか咲かないものでした。
これは、かつてのカーネーションが一季咲きの品種であるダイアンサス・カリオフォルムを元に開発されていたためです。
しかし現在では品種改良が進み、秋にも花が咲く四季咲きタイプのカーネーションが主流へと変わってきています。
特に、四季性が強い花との交配で生まれたカーネーションは病気や厳しい気候に強く、適度な湿度と温度があれば一年中美しく保つことができます。
一方、一季咲きのカーネーションは多年草としても育てることができるため、花を咲かせる・実を付けるといったサイクルを2年以上楽しむことができます。
なぜ枯れる?カーネーション栽培でよくある2つの失敗原因
母の日にもらった大切なカーネーションの鉢植え(ポットカーネーション)が、梅雨の時期に根元から茶色くなって枯れてしまった...。
あなたもこんな悲しい経験はありませんか?
実は、枯らしてしまうのはあなたのせいではなく、カーネーションの性質を知らなかっただけなのです。
失敗の原因を正しく理解すれば、もう枯らすことはありません。
●失敗1:良かれと思った「毎日の水やり」による根腐れ
乾燥に強く多湿に弱いカーネーション。
土が常に湿っていると、根が呼吸できずに腐ってしまう「根腐れ」を起こします。実は、これが枯れる原因の第1位だと言われています。
愛情の注ぎすぎ(水の注ぎすぎ)が一番の敵ということですね。
●失敗2:葉の密集と高温多湿による「蒸れ」
カーネーションは、地中海沿岸が原産の植物です。
そのため、カラッとした気候を好み、日本のジメジメとした高温多湿な環境が大の苦手です。
特に、買ってきたばかりの鉢植えは葉や蕾が密集しています。
そのまま梅雨を迎えると、風通しが悪くなり、株の内部が蒸れて一気に枯れ込んでしまいます。
これを防ぐための具体的なアクションは、後ほど詳しく解説します。
カーネーションを長持ちさせる!育て方のポイント
母の日に贈るカーネーションは、できるだけ長く飾ってほしいもの。
正しい育て方をマスターしてお母さんと一緒に育てれば、ただ飾るよりも長期間にわたってよい状態を保てるかもしれません。
●鉢植えの選び方
母の日の前にカーネーションの鉢植えを選ぶ際は、まずカーネーションのつぼみに色がついているかどうかを確認しましょう。
つぼみの数が多くても、色がついていなければ花は咲かないので、十分に注意することが大切です。
●環境と気温
カーネーションは、できるだけ日当たりと風通しのよいところを選びましょう。
満開の鉢花なら室内の明るい場所でも十分ですが、まだたくさんのつぼみがある場合は、日光に当てなければ枯れてしまう可能性があります。
そのため、カーネーションを飾る・置く場所は、日光を十分に確保することが大切です。
ただし、カーネーションは高温多湿に弱い花。
夏に直射日光を当てるのは厳禁です。
半日陰で風通しのよい、涼しい場所に置くようにしましょう。
屋外であれば、木陰や軒下などに置くことをおすすめします。
気温に関しては、25℃以上になると花つきが悪くなってしまうため、夏の時期は花が咲きやむのが一般的です。
そして、30℃を超すと生育にも悪影響を及ぼしてしまう恐れがあるので、夏の管理は重要なポイントとなります。
また、カーネーションは冬の寒さに少し弱い特性も持っているため、周囲の気温が0度以下にならないよう細かい温度調整を行うなどの配慮が必要です。
冬の時期は室内であれば日当たりのよい温かな場所に、ベランダであれば寒風・寒雨をしのげる場所に置きましょう。
なお、花やつぼみは水に弱いので、開花中は特に雨があたらないよう注意が必要です。
●用土(土の性質)
カーネーションに適しているのは、水はけがよく、通気性や排水性に優れた土です。
通気性・排水性・保水性・保肥性に優れた赤玉土(小粒や中粒)に、ピートモス、バーミキュライトを加えた土がその一例です。
ピートモスは、水をよく吸収するふんわり柔らかな土。
これを混ぜることで土の水持ちがよくなるほか、土全体を柔らかくしてくれます。
バーミキュライトは、鉱物を高温処理して膨張させて作られた人口土。
通気性・保水性・保肥性に優れているため、繊細な環境を必要とする植物の土として最適です。
これを混ぜることで、根が空気を吸収しやすくなり、成長を促進させてくれます。
土について分からない時は、ホームセンターやお花屋さんで聞いてみても、提案してくれると思いますよ。
●水やりと肥料
前述したように花やつぼみは水に弱いので、上から直接水をかけるのは望ましくありません。
花とつぼみに水がかからないよう、土の表面に直接かけましょう。
水やりの際に高い位置から水をあげると花が濡れてしまうこともあるので、低い位置から手で茎や葉をよけるようにして水をあげるようにするとやりやすいと思います。
土の表面が乾いたら、水やりのサイン。
水をあげる量が十分でないと、せっかく水やりをしていてもカーネーションが、水を吸い上げることができません。
鉢の底に開いている穴から、水が流れ出てくるまで水をあげるようにしましょう。
ただし、水をあげすぎると根腐れの原因になるので、土の様子やその日の天気・気温をチェックするようにしましょう。
開花中である春と秋のカーネーションに肥料をあげる目安は、化成肥料なら一ヶ月に1回程度、液体肥料なら2週間に1回程度です。
特に四季咲きのカーネーションは花をつけるために体力を必要としているので、追肥作業を必ず行うようにしましょう。
花つきをよくしたいなら、与える肥料はカリウム成分と花鉢用のリン酸が多く含まれたものが適しています。
なお、夏や冬は気温の変動により生育が弱ってしまうため、肥料はあげないことが大切です。
季節や花の様子を確認して、肥料をあげるようにしたいですね。
●植え替えと鉢替え
根が鉢いっぱいに伸びたら、植え替え・鉢替えのサイン。
そのままにしておくと、根が成長しすぎて根詰まりを起こし、カーネーションが傷んでしまうため、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
●花がら摘み
ここからは、カーネーションの鉢植えを少しでも長く楽しむための「お手入れ編」です。
咲き終わってしおれた花(花がら)をそのままにしておくと、種を作るために養分が奪われ、新しい蕾が咲きにくくなります。
また、枯れた花びらが葉に落ちると、そこからカビが発生する原因にもなるそう。
花がしおれてきたら、花首(花のすぐ下の茎)のところでこまめにハサミで切り取りましょう。
これにより、株全体に養分が行き渡り、次々と花を咲かせてくれます。
また、枯れ葉や花がらを見つけた際は、そのまま放置せず早めに取り除きましょう。
●切り戻し
梅雨に入る前の6月上旬頃、思い切って草丈を半分くらいの高さにバッサリと切る「切り戻し」のお手入れが大切だと言われています。
「せっかく育ったのに切るのはもったいない...」とためらってしまう方も多いのではないでしょうか。
しかし、ここで半分に切って風通しを良くすることが、過酷な夏を乗り切り、秋に再び花を咲かせるための最大の秘訣なんだそう。
切り戻しをする際は、茎の途中に葉が残るようにして、全体の高さを半分程度に切り揃えます。
切った後から新しい芽が出てくるはずなので、安心してくださいね。
失敗から学ぶ!逆引きトラブルシューティング(病気・害虫)
「なんだかカーネーションの様子がおかしい…」と思ったら、すぐに対処することが大切です。
よくある症状から、原因と対策を逆引きで確認しましょう。
●症状:葉や花にカビが生え、溶けるように枯れる(灰色かび病)
カーネーションは、地面近くの茎が腐敗する「立枯病」、葉や花びらにまだら模様ができる「ウイルス病」などの病気にかかりやすいといわれています。
なかでも特にかかりやすいといわれているのが「灰色かび病」です。
カーネーションをはじめ、トマトやバラ、シクラメンなどほぼすべての植物に発生するといわれています。
雪印種苗の解説によれば、灰色かび病は梅雨時などの多湿環境で発生しやすいため、風通しを良くすることが最大の予防策となります [1]。
水のやりすぎにも注意し、花や葉に直接水がかからないように、株元(土の表面)にそっと水を与えるようにしましょう。
母の日前後の期間中は特に湿度が高いので注意が必要です。
また先ほど説明した通り、枯れ葉や花がらもかびの原因となるため、早めに摘み取るようにしましょう。
もし灰色かび病を発病してしまった場合は、被害が広がる前に、カビが生えた部分を速やかに切り取って処分してください。
●症状:葉の色が薄くなり、クモの巣のようなものがある(ハダニ)
ハダニは、高温で乾燥した環境を好む極小の害虫です。
葉の裏に寄生して汁を吸うため、葉の色が白っぽくかすり状に抜けてしまいます。
そんな害をもたらすハダニは、水に弱いという性質があります。
そのため、水やりの際に時々、霧吹きで葉の裏側にも水をかけてあげる(葉水)ことで、発生を効果的に予防できるそうです。
大量発生した場合は、市販の殺ダニ剤を使用しましょう。
●症状:新芽や蕾に虫がびっしりついている(アブラムシ)
春から秋にかけて、柔らかい新芽や蕾に発生しやすいのがアブラムシです。
放置すると株の生育が悪くなり、すす病などの二次被害を引き起こします。
アブラムシを見つけ次第、粘着テープでペタペタと取り除くか、市販の園芸用殺虫剤を散布して駆除してください。
殺虫剤は、スプレータイプが手軽です。
さらに、霧吹きに牛乳を入れて噴射するという方法も効果的だと言われています。
牛乳の粘膜がアブラムシを窒息させるので、効果的に駆除することができるそうです。
アブラムシの駆除として牛乳を使ったら、カーネーションに噴射した牛乳をしっかり乾燥させ、水できれいに洗い流しましょう。
しっかり洗い流さないと、匂いやカビが発生する原因になってしまいます。
また、牛乳を噴射する際やそのあと水で洗い流す際は、花やつぼみを濡らさないように注意するといいでしょう。
[1]ポットカーネーションのお手入れ方法(https://www.snowseed.co.jp/use/category/care_pot_carnation/)- 雪印種苗株式会社, 公開日不明
来年も咲かせるための「植え替え」と「冬越し」
お手入れのしかたにもよりますが、秋になり涼しくなってくると、カーネーションの鉢植えは再び花を咲かせてくれます。
そして、翌年も楽しむためには「植え替え」と「冬越し」の準備が必要です。
●植え替え:ひと回り大きな鉢へ植え替える
買ってきた鉢植えは、根が鉢いっぱいに回っている(根詰まり)ことが多いです。花が一段落した秋(9月〜10月)か、春(3月〜4月)に、ひと回り大きな鉢に植え替えましょう。
既に説明した通り、土は、水はけの良いものが適しています。
自分で配合する場合は「赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト1」の割合がおすすめだと言われています。
●水やりの方法を変える
カーネーションは暑さには弱いですが、比較的寒さには強い植物です。
冬の間は、霜や雪が直接当たらない、日当たりの良い軒下やベランダで管理しましょう。
寒風に当たると葉が傷むため、注意が必要です。
冬は生育が緩やかになるため、水やりの頻度を減らします。
土の表面が乾いてから、さらに2〜3日待ってから水を与えるくらい、乾燥気味に管理するのがポイントだと言われています。
花を育てながら、母の日を思い出す
母の日にカーネーションを贈り、飾ってもらうだけでなく、お母さんと一緒に育てることで、その美しさをより長く保つことができます。
また育てる過程で、ふたりの距離がグッと近づくこともあるはずです。
母の日の思い出が詰まったカーネーションを、すぐに枯らしてしまうのは、とてももったいないこと。
花も思い出も、母と子で力を合わせて大事に育ててみましょう。
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