縁起の良い植物

千両と万両の違い・見分け方|正月の赤い実「南天・ヤブコウジ」も掲載

正月に見る赤い実の名前は?
お正月によく見かける赤い実である、千両と万両の違いについて掲載しています。
加えて千両と万両に似ている、十両(別名:ヤブコウジ)や南天についても紹介。
「あれ……?この赤い実の名前は?」と思ったら、チェックしてみてください。

千両(センリョウ)の基本情報

千両
まずは、千両の基本情報からご紹介します。

  • 学名:Sarcandra glabra
  • 科・属:センリョウ科・センリョウ属
  • 樹高:70センチ~1メートル
  • 実が付く時期:11月~1月ごろ
  • 花言葉:利益・裕福
  • 葉の特徴:周りがギザギザしている

お正月でよく見る赤い実と紹介しましたが、千両は黄色の実も流通しています。
庭に植えたり、鉢植えで流通していたり、お正月の花束やフラワーアレンジメントに使われています。

万両(マンリョウ)の基本情報


続いて万両の基本情報もご紹介します。

  • 学名:Ardisia crenata
  • 科・属:サクラソウ科・ヤブコウジ属
  • 樹高:1メートル以上
  • 実が付く時期:11月~3月
  • 花言葉:寿ぎ(ことほぎ)・陰徳
  • 葉の特徴:葉の周りが波打っているように見える

実が下向きに付くことも特徴の1つである、万両。
花束やフラワーアレンジメントに使われる切り花としてはほとんど流通していないですが、鉢植えなどで販売されています。
ちなみに、実の色は赤以外に白もあります。

千両と万両の違い

千両と万両
千両と万両のそれぞれの特徴を踏まえて、違いをまとめました。
上の写真は手前の赤い実が万両で、奥の黄色の実が千両です。

分類
  • 千両:センリョウ科・センリョウ属
  • 万両:サクラソウ科・ヤブコウジ属

赤い実を付けることは同じですが、そもそも分類的に違う植物です。

樹高
  • 千両:70センチ~1メートル
  • 万両:1メートル以上

千両の方が樹の高さが低いことが多いです。千両は比較的にコンパクトなので、狭い庭にも植えることができます。

実の位置
  • 千両:葉の上に実がまとまって付く
  • 万両:葉の下に実がぶら下がるように付く

実のなる位置は、見た目で1番比較しやすいポイントかもしれません。万両は葉と実の位置に差があるので赤と緑のコントラストがきれいです

実の大きさ
  • 千両:小さい
  • 万両:千両よりも大きい

1つの実の大きさを比べると違いが分かりやすいと思います。

葉の特徴
  • 千両:周りがギザギザ
  • 万両:ギザギザはしているが、波打っているようなイメージ

千両の方が葉がギザギザしているイメージです。実の見分けがつかない時は、葉を比較するのもよさそうです。

実が赤くなる時期
  • 千両:10月ごろ~
  • 万両:12月ごろ~

千両の方が赤くなる時期が早いです。千両か万両を見つけたタイミングで、見分けることもできそう。

流通方法
  • 千両:切り花・鉢植え
  • 万両:鉢植え

お正月の花束で見る赤い実は、基本的に千両が多いです。万両はほとんど切り花として出回っていないため、切り花で見つけたときは千両のことがほとんど。

実は、意外と違いのある千両と万両。
似ているイメージがありますが、ゆっくり観察したら見分けることができそうです。
下に、改めて千両と万両の写真を掲載します。
見比べてみてください。
▼千両
千両
▼万両
万両

他に似ている赤い実の植物

実は千両と万両以外にも、お正月に使われる赤い実は他にもあります。
千両と万両との違いが分かりにくい種類もあるので、合わせてチェックしてください。

十両(ジュウリョウ)・ヤブコウジ

ヤブコウジ(十両)
まずはヤブコウジ、別名「十両」も赤い実を付けます。
ヤブコウジの基本情報から見ていきましょう。

  • 学名:Ardisia japonica
  • 科・属:サクラソウ科・ヤブコウジ属
  • 樹高:10センチ~30センチ
  • 実が付く時期:10月~2月
  • 花言葉:明日への幸福
  • 葉の特徴:周りに小さなギザギザがある

小盆栽などで見かける赤い実の植物は、十両とも呼ばれているヤブコウジがほとんどです。
花束やフラワーアレンジメントに使われることはほとんどなく、先にお伝えした小盆栽やコケ玉、寄せ植えなどでよく活用されています。

ヤブコウジは手のひらに乗るくらい、小さなコケ玉も販売されていることも。
お正月が近付くとお花屋さんでも販売していることがあるので、ぜひチェックしてみてください。

ヤブコウジの実の付き方は、万両と似ていてぶら下がるようについています
ちなみにヤブコウジも万両と同じ、サクラソウ科・ヤブコウジ属です。
分類が同じだと似ている点が多いので、他に似ている植物を見つけたときは分類も調べてみるのも面白いかもしれません。

南天(ナンテン)

南天
お正月によく見かける赤い実の1つに、南天もあります。
南天も基本情報からご紹介します。

  • 学名:Nadina domestica
  • 科・属:メギ科・ナンテン属
  • 樹高:1メートル~3メートル
  • 実が付く時期:11月~12月
  • 花言葉:幸せ・私の愛は増すばかり・よき家庭
  • 葉の特徴:鳥の羽のように小さな葉が並んでいる

千両と同じく、南天も花束やフラワーアレンジメントに使われる切り花としてよく流通しています。
「堂々とした木」というよりも、しなやかなイメージで南天は軽やかな雰囲気があります。
花束やフラワーアレンジメントに使われる以外には、生け花などでも活用することも。
千両と同じく、おめでたいときによく活躍する植物です。

実の付き方は、ブドウの房のようにたくさんの実を垂れ下がらせます
フラワーギフトで使われるときは、実の付き方を適正に調節していることが多いですが、庭などで育てている南天や野生のものは数えきれないほど実が付いていることもあるのだそう。
小さな赤いが連なって、大きな赤い塊に見えることもあるようです。

南天(ナンテン)はその名前から「難を転ずる」と連想され、縁起が良い植物として有名です。
そのため千両や万両などと同じく、お正月の時期によく使われています。
「お花を飾らないから、あまり南天は見たことがないかも?」と思った方は、おせちを想像してみてください。
おせちに使われている南天
南天の葉は、おせちのあしらいとして料理の上に乗せたり敷いたりすることもあります。
南天の葉がおせちの中で使われているところや、南天の葉をモチーフにしたバランを見たことがある方も多いのでは。
実は南天の葉は抗菌・防腐作用もあるため、おせちで使われているのだそう。
おせちにあしらわれているのは、縁起の良さだけではなく、南天ならではの効果もあったのですね。

お正月に飾りたい赤い実はどれ?

今回はお正月に見ることが多い、赤い実を付ける植物についてご紹介しました。
自宅にお正月の花束やフラワーアレンジメントを飾るという方は、どの植物が使われているかチェックしてみてください。

ちなみに花キューピットでも南天などの赤い実を使った、花束やフラワーアレンジメントもご用意しています。
気になった方は、ぜひサイトをのぞいてみてください。

2022-12-14 | Posted in , 花と文化No Comments » 

 

福寿草の花言葉とは?~正月に飾りたい縁起の良い花~

雪の中の福寿草
12月に入り、コートやマフラーが欠かせないくらい寒い日が多くなってきましたね。
今年も残すところ1ヶ月を切りました。
約1ヶ月後には2022年、新しい年がやってきます。
そこで今回は正月シーズンに飾ることの多い、福寿草についてご紹介したいと思います。
お花屋さんだけでなく、近年ではスーパーなどでも福寿草を見かけることが多くなりました。
福寿草という名前を知らなかったとしても、正月シーズンに鉢植えなどで流通している黄色い花は見たことがあると思うので、ぜひチェックしてみてくださいね。

◆福寿草ってどんな花?

春を告げる福寿草
俳句で新年の季語でもある、福寿草。
福寿草は春を告げる花としても知られています。
そんな福寿草は先にご紹介した通り、黄色い花が印象的な植物です。
ただ黄色い花が一般的ですが、福寿草には赤・白・緑などの黄色以外の花を咲かせる品種もあるようです。
鉢植えで流通していることが多く、プランターや庭で福寿草を育てているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

<出回り時期>

つぼみの福寿草
お花屋さんやスーパーなどで最も福寿草を見かけることができるのは、12月~3月頃です。
開花時期は2月~3月
正月の飾りに使われることもあるため、もちろん12月から流通していますが、中でも最も手に入れやすい時期は2月とされています。

福寿草を庭に植えてそのまま育てていくと2~3年後には、また花を咲かせることが多いようです。
あの明るく鮮やかな黄色い花を、繰り返し楽しむことができるのは嬉しいですよね。

<福寿草の花言葉は?>

福寿草の花言葉
福寿草の花言葉は「幸せを招く・永久の幸福」などがあります。
福寿草という名前からも分かるよう、古くから日本で福を招く植物として知られてきました。
正月に飾られることもある福寿草は、花言葉も縁起が良いものが多いのですね。

<福寿草の名前の由来>

名前の由来
福寿草は江戸時代に春を1番に伝える花として、「福告ぐ草(フクツグソウ)」と呼ばれていました。
その後、呼びやすくするために「告ぐ」の部分が「寿」に変わり、「福寿草」となったのだそうです。
この後から変わった「寿」は、福寿草は開花期が長いことから「長寿」の意味もあり、広く知れ渡ったと言われています。

<福寿草の別名>

黄色の福寿草
福寿草の別名は以下の通りです。

・元日草
・朔日草(ツイタチソウ)
・賀正蘭
 など

このように福寿草にはさまざまな別名があります。
別名の1つである「元日草」という名前は、福寿草が旧正月にあたる2月に花を咲かせることから付けられたとされています。

◆正月に福寿草が飾られる理由

南天の実
昔から日本では、福を招き長寿を意味するとされてきた福寿草。
日本人にとって親しみがあり、縁起の良いおめでたい花の1つです。
福寿草の縁起が良いという理由は、「幸せを招く・永久の幸福」などの花言葉もありますが、それだけではありません。
実は、南天と福寿草を一緒に飾ることによって、より縁起の良い意味を持つためでもあります。
正月のシーズンになると、飾られることの多い赤い実を付けた南天。
南天は「難転」となり「難(災い)を転じる」に通じるため、「災いを避けることができる」という意味があると考えられ縁起物とされています。
そんな南天と福寿草を合わせることによって、「難を転じて福となす」という意味になると考えられています。
この南天と福寿草の組み合わせは、古くから日本で縁起の良いものとされており、掛軸や大皿の絵柄として使われていることもあるようです。
また正月に飾られる寄せ植えとして、南天と福寿草を組み合わせたデザインのものや、庭に南天と福寿草を植えることも多いのだそう。
南天と福寿草
新年は南天や福寿草などを飾り、植物で彩りを加えてみるのはいかがでしょうか。
植物は他のインテリアとは違い、香りや色、季節感、触感など生きているものだからこそ楽しむことのできる魅力がたくさんあります。
今まで正月に花を飾ったことがないという方も、ぜひ来年は花を飾ってみてくださいね。
福寿草は花束やフラワーアレンジメントに使われる切花ではなく、先にご紹介していた通り、鉢植えとして流通していることが多い植物です。
福寿草に限らず、鉢植えは切り花よりも長持ちすることが多いので、新年は花を長く楽しみたいという方にもおすすめです。

◆福寿草は日が当たらないと花を閉じる?

福寿草の花
福寿草は日の光に当たると花を咲かせ、日が暮れたり陰ったりすることで、太陽が当たらなくなると花を閉じてしまう特徴があります。
日の光が当たらない時に花が閉じてしまう理由は、福寿草が開花する時期にあります。

福寿草が花を咲かせるのは、先にご紹介していた通り、2月など寒い時期です。
まだ雪が降ることもある時期です。
そんな寒い時期は、暖かい時期に比べて、虫があまり活動的ではありません。
そのため福寿草は花の中の温度を高めることによって、数少ない虫をおびき寄せようとしているのです。
虫をおびき寄せることで、受粉させるチャンスを増やそうとしているからなのですね。

日の光が当たらないと花を閉じてしまうのは、花の中の温度をなるべく高く保ち、子孫を増やそうとしているため。
厳しい環境に花を咲かせる福寿草が、子孫を残すための知恵の1つと花を閉じたり開いたりしていると考えると、観察してみたくなりますよね。
福寿草を自宅で育てているという方や、これから購入する予定という方は、ぜひ太陽と福寿草の花の動きにも注目してみてください。

◆福寿草には毒がある

福寿草には毒がある
福寿草を触っても害はありませんが、福寿草の葉・花・根・茎には毒があります。
特に福寿草の根や茎には、強い毒があると言われています。
そのため縁起物であり、おめでたい植物だったとしても福寿草は口に入れないようにしましょう。
この毒は人間だけではなく、猫や犬などペットにとっても有害なもののため、気を付けるようにしてください。
ちなみに誤って口に含んでしまうと、嘔吐や呼吸困難などに陥り、症状がひどい場合は心臓麻痺などに至ります。

縁起物だから口にするというよりは、フキノトウと福寿草を間違え、誤って食べる事故が多いようです。
過去には福寿草を食べて、死亡した例もあるそうなので人間だけではなくペットも注意するようにしてくださいね。

◆最後に

雪の中の福寿草
今回は、正月に飾りたい福寿草についてご紹介しました。
縁起の良い福寿草は南天と一緒に飾ると特に正月にぴったり。
今年は植物の力を使って、新年に彩りを加えてみませんか。
明るく輝くようにも見える福寿草の鮮やかな黄色が、新しい年のスタートをお祝いしてくれるはずです。

2021-12-13 | Posted in , 花と文化No Comments » 

 

七草粥はいつ食べる?~歴史と春の七草を紹介~


七草粥

寒い日が、つづいていますね。
「ほっと吐いた息が白かった」という方も、いらっしゃるかもしれません。
お出かけの際はコートやマフラー、手袋など暖かいものを身につけて、防寒をしっかりしたいですね。
また、乾燥も気になる時期になりましたので、ハンドクリームなど保湿も忘れないようにしたいものです。

さて、今回はお正月でたくさん食べた後に、疲れた胃を休ませると言われている七草粥についてです。
実は、七草粥を食べる理由は、胃を休ませるだけではありません。
七草粥に使われている春の七草や、七草粥を食べる日についてなどを掲載しています。
そして、どうして七草粥を食べるようになったのかの歴史も掲載しているので、そちらも合わせて読んでみてくださいね。
また、おまけとして七草粥に使われているスズシロ(大根)のお花と、美味しい大根の見分け方も掲載しています。
大根を購入する際は、チェックしてみては?

◆七草粥はいつ食べる?


七草粥

七草粥は、1月7日の朝に食べることが一般的です。
冬休みの最後に食べたという方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
1月7日は「人日の節句(じんじつのせっく)」または「七草の節句」といい、日本の「五節句」の1つになります。

◆五節句とは?

先ほどご紹介した「五節句」。
知っている方もいらっしゃると思いますが、五節句とは何なのかを改めてお伝えします。
五節句とは、日本四季を彩る代表的な節句のことです。

1月7日:「人日の節句(じんじつのせっく)」または「七草の節句」
3月3日:「上巳の節句(じょうみのせっく)」または「桃の節句」
5月5日:「端午の節句(たんごのせっく)」または「菖蒲の節句」
7月7日:「七夕の節句(しちせき/たなばたのせっく)」または「笹竹の節句」
9月9日:「重陽の節句(ちょうようのせっく)」または「菊の節句」

他の節句に比べて、比較的に有名ではないかもしれませんが、1月7日は、桃の節句や菖蒲の節句と同じ5節句の1つだったのですね。

◆なぜ1月7日(人日の節句)に七草粥を食べるの?


七草粥と春の七草

そもそも、なぜ1月7日に七草粥を食べることになったのでしょうか。
ここでは、簡単にその歴史に触れたいと思います。
もともと七草粥を1月7日に食べるようになったのは、中国の行事と、日本の行事が合わさったことからと言われています。
昔、中国では1月7日を「人を占う日」として「人日(じんじつ)」と呼ばれていたそうです。
その人日(1月7日)には7種類の野菜を入れ、とろみをつけた汁物を無病息災や、立身出世を祈って食べていたのだそうです。
一方、日本ではその頃、「若菜摘み」という宮中行事が行われていました。
この「若菜摘み」は春の若菜を摘み、無病息災を願って摘み取った若菜を食べるというものです。
もう、お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、ご紹介した中国と日本の行事が合わさったことから、人日の節句(1月7日)に若菜(春の七草)の入ったお粥を食べる風習ができたと言われています。

◆七草粥に使う春の七草一覧


春の七草

七草粥に入っているのは、春の七草です。
では、春の七草をすべて知っていますか?
春の七草は以下の通りです。

・セリ
セリという名前から、勝負に競り勝つという意味が込められています。
・ナズナ
なでることで、汚れを払うという意味があります。
・ゴギョウ
仏様を表すと言われていて、縁起物と言われています。
・ハコベラ
ハコベラはその名前から「繫栄がはびこる」と言われています。
・ホトケノザ
ホトケノザは、漢字で書くと「仏の座」です。
その名前からありがたい縁起物とされています。
・スズナ
スズナは、神様を呼ぶ鈴と言われています。
・スズシロ
スズシロは大根のことですが、根が白いため「汚れのない様子」を示していると言われています。
スズシロという名前も、その白さから付けられた名前なのだそうです。

「子どもの頃に、覚えていたのを思い出した!」という方も、いらっしゃるのでは?
7種類それぞれで、縁起の良い意味があったのですね。

◆意外と見たことない⁈スズシロの花

先ほど、スズシロは大根ということをお伝えしました。
大根は古名でスズシロ以外にも、オオネ、カガミグサなどと呼ばれていました。
ここでは春の七草の中でも身近ですが、意外とお花は見たことがない大根について注目してみました。

<大根のお花>

大根を食べたことはあるけれど、お花を見たことがあるという方は、少ないのではないでしょうか。
大根のお花は、白色やピンク色(紫色)があり、4月~5月に開花します。
花びらは4枚です。
この写真は、大根からお花が咲いていることが分かると思います。

大根の花

お花にアップすると、花色や花びらが4枚あることもわかるのではないでしょうか。


<おいしい大根の見分け方>


大根の見分け方

葉が付いている場合は鮮やかな緑色で、しっかりした(張りがある)ものがおすすめ。
そして、ひげ根が真っすぐ並んで生えていて、少ない方が良いとされています。
スーパーなどで売られている時は、ひげ根は取れていることが多いですが、ひげ根の生えていた跡(穴)はあるので、チェックしてみてくださいね。
また、持ってみて重みがある方が、水分をたくさん含んでいるため、新鮮なことが多いです。
持って帰るのは大変ですが、重たい大根を選んでも良いかもしれませんよ。

◆最後に


春の七草

今回は七草についてご紹介しました。
また、春の七草の1つであるスズシロに注目して、大根のお花や美味しい見分け方もご紹介しました。
七草粥を食べるという方は、今年は今までよりも7種類の野菜に注目してみてくださいね。
2024年も良い年になりますように。

 

 

2020-12-25 | Posted in , 花と文化No Comments » 

 

正月飾りはいつから飾る?~万両と千両の違いも解説~


正月飾り

そろそろ、正月飾りを準備されている方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、しめ飾りや門松などお正月飾りについてご紹介します。
「いつ飾る?」や「そもそも正月飾りって?」などなど…お正月飾りについてと、お正月のアレンジメント花束によく使われる千両と万両の違いを掲載しています。

◆正月飾りを飾るタイミング

新年が近づいてきましたが、正月飾りをいつから飾ればいいのか、悩んでしまう方もいらっしゃるのでは?
「しめ飾りを用意したけれど、もう飾っていいの…?」など正月飾りのタイミングについて疑問に思っている方はチェックしてみてください。

<正月飾りは、いつごろから飾るの?>


正月飾り

地域によっても異なりますが、12月13日頃からお正月の準備をはじめ、正月飾りを飾るとされています。
近年は、12月25日にクリスマスがあるため、25日以降から正月飾りを飾るという方も多いようです。
リースを飾っていたところに、しめ飾りを飾るという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ちなみに、12月13日は「松迎え」や「正月事はじめ」とも言われています。
昔は12月13日からお正月にいらっしゃる年神様を迎えるために、ススを掃うなどのお掃除や、お雑煮などを作るために必要な薪を集めるという習慣があったのだそうですよ。

<避けた方が良い日とは?>


しめ飾り

実は、正月飾りを飾るのは、避けた方が良い日があります。
それは、12月29日と、12月31日
29日は、「二重苦」を連想させてしまうため、避けた方が良いのだそうです。
そして、31日は「一夜飾り」といわれ、年神様への失礼にあたると言われています。
なぜなら、急ごしらえ(急いで準備したこと)は、年神様に対して誠意がかけると、考えられているからです。
忙しいことが多く「うっかり飾るのが遅くなってしまった…!」ということもあるかと思いますが、できるだけ早めに飾れると良いですね。
遅くても12月28日には、正月飾りを飾れるようにしたいものです。

◆そもそも正月飾りとは?

正月飾りを飾るタイミングについて先ほどお伝えしましたが、ここで改めて代表的な正月飾りについてご紹介しようと思います。

<しめ飾り>


しめ飾り

玄関などに飾ることの多い、しめ飾り。
しめ飾りを飾ることで結界の役割を果たし、しめ飾りの内側からは清らかな場所にしてくれると言われています。
これは、しめ縄も同じ理由で飾られているのだそうですよ。
しめ飾りを飾っていれば邪悪なものが入ってこられないため、年神様も安心して来ていただくことができますよね。

<門松>


門松

デパートの前や、商店街の入り口によく飾られている門松。
門松は、年神様がいらっしゃる目印になると言われています。
また家族やそこに住む人々の健康、そして長寿を願う象徴ともされています。
大きくて立派な門松以外にも、現代は雑貨屋さんやお花屋さんで、飾りやすいサイズの門松も販売されています。
年神様にお越しいただくとともに、家族の健康を願って門松を玄関や、自宅の門に飾ってもよさそうですね。

<鏡餅>


鏡餅

昔からお餅は、おめでたい時に食べる「ハレの食」と、されてきたのだそうです。
そんなお餅を重ねた見た目が、かわいらしい鏡餅。
鏡餅は、豊作を祈願し、新しい門出を祝うという意味があるのだそうです。
ちなみに、お餅を2つ重ねる意味には様々な説があります。
その1つに、丸いお餅は家族円満を表すと言われていて、それを2つ重ねることで、「また同じように1年を重ねる」という意味になるという説。
また、大小のお餅を2つ重ねる鏡餅は、月(陰)と日(陽)を表していると言われ、夫婦円満に年を重ねられるという説もあります。

もっと詳しく知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。
お正月に飾りたい花についても紹介しています。


正月飾りはいつからいつまで?玄関に飾る時のルールとは|片付けるタイミングも掲載

正月飾りはいつからいつまで?玄関に飾る時のルールとは|片付けるタイミングも掲載

今回は「正月飾りをいつから飾り、いつ片付けるのか」、そして「そもそも正月飾りとはどんな意味があるのか」について紹介しています。

◆(おまけ)千両と万両の違いとは?


千両と万両

ここからは、おまけとして千両と万両の違いをご紹介します。
お正月のシーズンになると、縁起の良い千両や万両を飾る機会が増えるのではないでしょうか。
こちらの写真は、奥の黄色い実を付けている方が千両で、手前の赤い実を付けている方が万両です。
どちらも鮮やかな色の実をつけ、周りを華やかな印象にさせてくれます。
お花屋さんでも、赤や黄色の実を付けた千両や、万両を見かけることは多くなりますが「いまいち違いが分からない…」と言う時もあると思います。
ぜひ、見分けるポイントをチェックしてみてくださいね。

<千両>


千両

  • センリョウ科
  • 葉の上に実がまとまって付く

<万両>

万両

  • サクラソウ科
  • 葉の下に実がぶら下がるように付く
  • 実が千両よりも大きくより多くの実がなる

千両と万両は似ていますが、センリョウ科とサクラソウ科で、科名が異なっているため、全く異なる植物なのですね。
見分けるポイントは、実の付け方に注目してみることです。
お寺などでも植えられることもあるので、近くで見る機会があった時は、観察してみてくださいね。
もっと詳しく知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。
千両と万両、さらに南天と十両(ヤブコウジ)の実についても掲載しています。


お正月の花

千両と万両の違い・見分け方|正月の赤い実「南天・ヤブコウジ」も掲載

万両・千両・十両(ヤブコウジ)・南天を見分けるポイントをまとめました

◆最後に


お正月

今回は、正月飾りについてと、千両・万両の違いをご紹介しました。
クリスマスが終われば、あっという間に、お正月です。
今年もそろそろ終わり。
新しい年に向けて、少しずつ準備を進めていきたいですね。

ちなみに、花キューピットではお正月にぴったりな華やかで、縁起の良いお花を使用したアレンジメント・花束をご用意しています。
自宅用にお正月のお花を飾りたいという方はもちろん、帰省が難しい今年は年始の挨拶にお花を贈りたいという方にもおすすめです。
正月飾りを準備する時に、ぜひお花の注文も済ませてみてはいかがでしょうか。

少し気になった方は、花キューピットのサイトやお花屋さんを見てみてくださいね。

2020-12-16 | Posted in , 花と文化No Comments » 

 

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