千両

千両と万両の違い・見分け方|正月の赤い実「南天・ヤブコウジ」も掲載

正月に見る赤い実の名前は?
お正月によく見かける赤い実である、千両と万両の違いについて掲載しています。
加えて千両と万両に似ている、十両(別名:ヤブコウジ)や南天についても紹介。
「あれ……?この赤い実の名前は?」と思ったら、チェックしてみてください。

千両(センリョウ)の基本情報

千両
まずは、千両の基本情報からご紹介します。

  • 学名:Sarcandra glabra
  • 科・属:センリョウ科・センリョウ属
  • 樹高:70センチ~1メートル
  • 実が付く時期:11月~1月ごろ
  • 花言葉:利益・裕福
  • 葉の特徴:周りがギザギザしている

お正月でよく見る赤い実と紹介しましたが、千両は黄色の実も流通しています。
庭に植えたり、鉢植えで流通していたり、お正月の花束やフラワーアレンジメントに使われています。

万両(マンリョウ)の基本情報


続いて万両の基本情報もご紹介します。

  • 学名:Ardisia crenata
  • 科・属:サクラソウ科・ヤブコウジ属
  • 樹高:1メートル以上
  • 実が付く時期:11月~3月
  • 花言葉:寿ぎ(ことほぎ)・陰徳
  • 葉の特徴:葉の周りが波打っているように見える

実が下向きに付くことも特徴の1つである、万両。
花束やフラワーアレンジメントに使われる切り花としてはほとんど流通していないですが、鉢植えなどで販売されています。
ちなみに、実の色は赤以外に白もあります。

千両と万両の違い

千両と万両
千両と万両のそれぞれの特徴を踏まえて、違いをまとめました。
上の写真は手前の赤い実が万両で、奥の黄色の実が千両です。

分類
  • 千両:センリョウ科・センリョウ属
  • 万両:サクラソウ科・ヤブコウジ属

赤い実を付けることは同じですが、そもそも分類的に違う植物です。

樹高
  • 千両:70センチ~1メートル
  • 万両:1メートル以上

千両の方が樹の高さが低いことが多いです。千両は比較的にコンパクトなので、狭い庭にも植えることができます。

実の位置
  • 千両:葉の上に実がまとまって付く
  • 万両:葉の下に実がぶら下がるように付く

実のなる位置は、見た目で1番比較しやすいポイントかもしれません。万両は葉と実の位置に差があるので赤と緑のコントラストがきれいです

実の大きさ
  • 千両:小さい
  • 万両:千両よりも大きい

1つの実の大きさを比べると違いが分かりやすいと思います。

葉の特徴
  • 千両:周りがギザギザ
  • 万両:ギザギザはしているが、波打っているようなイメージ

千両の方が葉がギザギザしているイメージです。実の見分けがつかない時は、葉を比較するのもよさそうです。

実が赤くなる時期
  • 千両:10月ごろ~
  • 万両:12月ごろ~

千両の方が赤くなる時期が早いです。千両か万両を見つけたタイミングで、見分けることもできそう。

流通方法
  • 千両:切り花・鉢植え
  • 万両:鉢植え

お正月の花束で見る赤い実は、基本的に千両が多いです。万両はほとんど切り花として出回っていないため、切り花で見つけたときは千両のことがほとんど。

実は、意外と違いのある千両と万両。
似ているイメージがありますが、ゆっくり観察したら見分けることができそうです。
下に、改めて千両と万両の写真を掲載します。
見比べてみてください。
▼千両
千両
▼万両
万両

他に似ている赤い実の植物

実は千両と万両以外にも、お正月に使われる赤い実は他にもあります。
千両と万両との違いが分かりにくい種類もあるので、合わせてチェックしてください。

十両(ジュウリョウ)・ヤブコウジ

ヤブコウジ(十両)
まずはヤブコウジ、別名「十両」も赤い実を付けます。
ヤブコウジの基本情報から見ていきましょう。

  • 学名:Ardisia japonica
  • 科・属:サクラソウ科・ヤブコウジ属
  • 樹高:10センチ~30センチ
  • 実が付く時期:10月~2月
  • 花言葉:明日への幸福
  • 葉の特徴:周りに小さなギザギザがある

小盆栽などで見かける赤い実の植物は、十両とも呼ばれているヤブコウジがほとんどです。
花束やフラワーアレンジメントに使われることはほとんどなく、先にお伝えした小盆栽やコケ玉、寄せ植えなどでよく活用されています。

ヤブコウジは手のひらに乗るくらい、小さなコケ玉も販売されていることも。
お正月が近付くとお花屋さんでも販売していることがあるので、ぜひチェックしてみてください。

ヤブコウジの実の付き方は、万両と似ていてぶら下がるようについています
ちなみにヤブコウジも万両と同じ、サクラソウ科・ヤブコウジ属です。
分類が同じだと似ている点が多いので、他に似ている植物を見つけたときは分類も調べてみるのも面白いかもしれません。

南天(ナンテン)

南天
お正月によく見かける赤い実の1つに、南天もあります。
南天も基本情報からご紹介します。

  • 学名:Nadina domestica
  • 科・属:メギ科・ナンテン属
  • 樹高:1メートル~3メートル
  • 実が付く時期:11月~12月
  • 花言葉:幸せ・私の愛は増すばかり・よき家庭
  • 葉の特徴:鳥の羽のように小さな葉が並んでいる

千両と同じく、南天も花束やフラワーアレンジメントに使われる切り花としてよく流通しています。
「堂々とした木」というよりも、しなやかなイメージで南天は軽やかな雰囲気があります。
花束やフラワーアレンジメントに使われる以外には、生け花などでも活用することも。
千両と同じく、おめでたいときによく活躍する植物です。

実の付き方は、ブドウの房のようにたくさんの実を垂れ下がらせます
フラワーギフトで使われるときは、実の付き方を適正に調節していることが多いですが、庭などで育てている南天や野生のものは数えきれないほど実が付いていることもあるのだそう。
小さな赤いが連なって、大きな赤い塊に見えることもあるようです。

南天(ナンテン)はその名前から「難を転ずる」と連想され、縁起が良い植物として有名です。
そのため千両や万両などと同じく、お正月の時期によく使われています。
「お花を飾らないから、あまり南天は見たことがないかも?」と思った方は、おせちを想像してみてください。
おせちに使われている南天
南天の葉は、おせちのあしらいとして料理の上に乗せたり敷いたりすることもあります。
南天の葉がおせちの中で使われているところや、南天の葉をモチーフにしたバランを見たことがある方も多いのでは。
実は南天の葉は抗菌・防腐作用もあるため、おせちで使われているのだそう。
おせちにあしらわれているのは、縁起の良さだけではなく、南天ならではの効果もあったのですね。

お正月に飾りたい赤い実はどれ?

今回はお正月に見ることが多い、赤い実を付ける植物についてご紹介しました。
自宅にお正月の花束やフラワーアレンジメントを飾るという方は、どの植物が使われているかチェックしてみてください。

ちなみに花キューピットでも南天などの赤い実を使った、花束やフラワーアレンジメントもご用意しています。
気になった方は、ぜひサイトをのぞいてみてください。

2022-12-14 | Posted in , 花と文化No Comments » 

 

正月飾りはいつからいつまで?玄関に飾る時のルールとは|片付けるタイミングも掲載

正月飾り
お花屋さんやスーパー、ホームセンターなどで正月飾りを目にすることが多くなってきました。
素敵な新年を迎えるために、購入した方も多いかと思います。
正月飾りを購入した際に「あれ、正月飾りっていつから飾ればいいのかな?」と、疑問に思った方もいらっしゃるのでは。
今回は「正月飾りをいつから飾り、いつ片付けるのか」、そして「そもそも正月飾りとはどんな意味があるのか」について紹介しています。

正月飾りはいつから飾る?

正月飾り、門松

正月飾りを飾るルールとしては、12月13日以降ならいつからでも正月飾りを飾って良いとされています。

12月13日は「正月事始め」や「松迎え」と言われています。
昔、この日にお正月に必要な門松にする松や、おせちを調理するための薪などの木を山へ取りに行く習慣があったのだそう。
そこから12月13日を「松迎え」と呼ぶようになったと言われています。
「正月事始め」・「松迎え」と言われるこの日から、ススを掃うなどの掃除をして、年神様を迎える準備を始めるとされています。

ただ正月飾りは、大掃除が終わり自宅がきれいになってから12月28日までに飾る方が多いようです。
他にもクリスマスの飾りを片付けた後、お正月の飾りをつけるという方もいらっしゃいます。
その場合は12月25日~12月27日に飾り付けるようです。
近年では、12月13日から正月飾りを飾ったりお正月の準備を始めたりする方は、少ないかもしれません。

玄関のドアに正月飾りを飾るのはいつから?

玄関に飾るしめ飾り
近年、よく見かけるようになった玄関のドアに飾るタイプの正月飾り。
ドアに正月飾りを飾る場合も、一般的には12月13日以降とされています。

しかし先にご紹介した通り、クリスマスリースなどが玄関のドアに飾られているという場合は、クリスマスの飾りを片付ける際に正月の飾りに換えるのが良さそうです。

玄関のドアに正月飾りを付ける位置・付け方

玄関のドアに正月飾りを飾るという方は、目立つ位置に正月飾りを飾るようにしましょう。
飾る位置は玄関のドアの真ん中であり、目線よりも少し高い位置が良いと言われています。
もともと正月飾りは、年神様への目印として飾るもの。
年神様を招き入れられるように、玄関の目立つところにつけるよう意識してみてください。

正月飾りは飾らない方が良い日がある!

「12月13日以降ならいつでもいいのね!」と、思った方は少し待ってください!
正月飾りには飾ってはいけない、タブーの日があります。

  • 12月29日
  • 12月31日

上記の日程は、正月飾りを飾ってはいけないと言われています。
12月29日は「二重苦(にじゅうく)」という語呂合わせになるため、縁起が悪いとされています。
そして12月31日は「一夜飾り」になり、正月までに1日しか飾らないため、年神様をお迎えするのに失礼になると考えられています。

時の流れは速く、うっかりすると正月飾りを飾り忘れてしまうということもあるかと思いますが、遅くとも12月28日には飾れるように意識してみてください。
ちなみに12月28日は「八」が「末広がり」の意味をもつとして、28日に正月飾りを飾るという方もいらっしゃるのだそうです。

そもそも正月飾りとは?意味は何?

ここからは、そもそもお正月飾りとはどんなものがあり、意味は何なのかということをご紹介したいと思います。
これから正月飾りを購入しようと思っている方は、ぜひチェックしてみてください。

しめ飾り

しめ飾り

意味:しめ飾りを飾ることで結界の役割を果たし、しめ飾りの内側からは清らかな場所にしてくれる

もともと、しめ飾りはしめ縄が由来になっています。
そもそもしめ縄は、神様が降りた神聖な場所を示すものとされています。
しめ縄があるところには、結界ができ魔除けの効果があると考えられています。
そのため、しめ縄があると不浄なものや悪霊が入ることができないとされているのです。

しめ飾り(玉飾り)は、一般的に紙垂(かみしで)やウラジロ、橙(だいだい)など縁起物をしめ縄に飾り付けたもの。
由来となったしめ縄と同じように結界の役割を果たし、その内側を清らかな場所にできると考えられています。
しめ飾りがあることによって、年神様が安心してくることができる場所だということを示していると、いわれています。

他にもしめ飾りには台所などに飾る、玉飾りを簡略した「輪飾り」という種類もあります。

門松

門松

意味:年神様がいらっしゃる目印になることに加え、家族やそこに住む人々の健康・長寿を願う象徴とされている

門松になぜ松が使われているのかというと、生命力の象徴でもある年神様が、冬でも青々とした松に依りつくと考えられているためです。
松は常緑針葉樹のため、1年を通して緑が絶えることがありません。
年神様をお迎えする時に門松(松)は目印となり、門松のある家々を訪れるといわれています。

ちなみに門松に使われている竹の切り口に、種類があることはご存知でしょうか。
竹の切り口が斜めになっているもの(そぎ)は、徳川家康が用いたものという説があります。
一方で、竹の切り口を水平にカットしたもの(寸胴)は「口が開いていない」=「金が逃げない」と、言われ縁起がいいと考えられています。
主に銀行などでは竹の切り口を水平にカットした門松が飾られていることが多いので、ぜひチェックしてみてください。

門松について、こちらでも紹介しています。
ぜひ合わせてご覧ください。


門松について

「門松」で幸福に!? 神様を「家」にお招きする日本文化とは【華道家インタビュー】

知恩院の僧侶でありながら、華道家としてもご活躍されている大津憲優さんに、「今こそ門松を飾るべき理由」についてお聞きしました。

鏡餅

鏡餅

意味:年神様の依り代であり、お正月の間は年神様の魂が宿る場所になる。豊作を祈願し新しい門出を祝うという意味もある

お迎えした年神様の居場所(依代)となる、鏡餅。
地域によって日程は異なりますが一般的に1月11日に鏡開きをして、正月飾りの鏡餅を食べる行事があります。
年神様が宿っていた鏡餅には、年神様の魂(気力)が宿っていると考えられています。
鏡開きでその鏡餅を食べることによって、年神様の力を授かり家族の無病息災を願うのです。

正月に最適な花を飾るのもおすすめ

ここからは、正月にぴったりな華やかな花の種類についてご紹介したいと思います。
正月飾りと一緒に花を飾るという方や、正月に実家に帰れないため花だけ贈りたいという方は、チェックしてみてください。

松
常緑針葉樹のため、松は雪が降る寒い冬でも緑を絶やすことがありません。
門松の項目でご紹介したように、一年中青々とした松は縁起が良く、正月にぴったりな植物です。
お花屋さんも12月に入る頃には、松を販売していることが多いので、ぜひお店を覗いてみてください。

松にも様々な種類がありますが、お花屋さんで最もよく目にするのはクロマツという種類です。
クロマツは、門松にも使われることがあります。

ユリ

ユリの花
豪華で堂々とした印象のユリは、正月にぴったり。
花束やフラワーアレンジメントでユリが一輪入るだけで、ぐっと高級な雰囲気になります。
新しい年の初めには、ユリはぴったりですね。

普段、花ギフトでメインになることが多いユリですが、お正月のフラワーアレンジメントの時は、松を引き立てる形で使われることも多いです。
メインになってもわき役になっても、ユリはお正月を華やかにしてくれます。

品種によって異なりますが、ユリは香りの良いものが多く、新年を良い花の香りでスタートしたいという方はおすすめです。

千両

千両とスイセン
花の少ない冬の時期に美しい赤い実をつける千両は、部屋に飾れば彩りをあたえてくれます。
千両はその名の通り、正月の縁起物として知られています。
千両を含めたくさんの実を付ける植物は、繁栄の象徴といわれることも。

他の花と合わせることも多いですが、千両だけを花瓶に生けるだけで正月らしさを演出できます。
赤い実とグリーンの葉が、良いコントラストになりそうです。
また、千両は花束やフラワーアレンジメントのボリュームを増すこともできます。

ちなみに「美しい赤い実をつける」と先にご紹介しましたが、黄色い実の千両も流通しています。
赤い実と黄色い実を、合わせて一緒に飾るのも良さそうですね。

ピンポンマム

ピンポンマム
花言葉が「高貴・生命力」の菊(マム)。
菊は高貴の象徴とされ、幸福と繁栄を呼ぶ花と考えられています。
「菊を飾ると福が来る」といわれるほど、縁起の良い花なのでお正月に飾るのは最適です。
ちなみに伝統的で和風というイメージがあるマム(菊)ですが、丸い花姿がかわいらしいピンポンマムは、洋風でも和風でも飾ることができます。
他に合わせる花のイメージや、花束やフラワーアレンジメントの雰囲気によって菊の種類や色を変えると、お気に入りのデザインを作ることができそうです。
菊は花持ちが良いので、長く楽しめるのも魅力のひとつです。

オンシジューム(オンシジウム)

オンシジューム
高級感があり華やかな花をたくさん楽しむことができる、オンシジューム。
オンシジュームを花束やフラワーアレンジメントに使うことで、全体のボリューム感が出るとともに、明るい雰囲気になるためお正月のデザインによく使われています。
メインで使われることは少ないですが、先にご紹介したユリや松などと一緒に使えば、周りを華やかにしてくれること間違いなし。



 

 

もっとお正月に最適な花を知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。


お正月の花

正月の花の種類~正月飾りにも使う縁起の良い花~

正月に飾りたい縁起の良い花・正月のおめでたい雰囲気に最適な花の種類についてご紹介します。

正月飾りはいつ片付ける?ポイントは松の内

ここからは正月飾りを「いつ片付けるか」片付ける時期についてご紹介します。

鏡餅はいつ片付ける?(食べる?)

鏡開き
鏡餅は地域によって差はありますが、一般的に毎年1月11日に鏡開きをします。
鏡開きは1月11日に鏡餅を下ろして、食べる行事のことです。
今まで飾っていた鏡餅を割って、お雑煮などにしていただきます。

鏡開きをする際、鏡餅を包丁などで切ってはいけません
縁起の良い食べ物の1つとされている鏡餅を、刃物を使って切ることは「良い縁を切る」ということや「切腹」を連想させてしまうため、タブーと言われています
そのため、木づちでたたき割ったり手で割ったりして、食べやすいサイズにしていきます。

しめ飾りや門松はいつ片付ける?

正月飾りを片づける
地域によって、正月飾りを片づけるタイミングが異なりますが、大きく分けると以下の通りです。

  • 関東:1月7日
  • 関西:1月15日

鏡餅以外の正月飾りを片付ける際に基準となるのが、松の内です。
松の内の期間は、年神様が滞在している期間です。
そのため松の内とは、お正月の始めから終わりまで。
松の内が明けるとお正月が終わり、新年の(通常の)生活に戻るということを意味しています。

松の内の具体的な日程は、毎年1月1日から1月7日まで、または1月15日までです。
そのため、正月飾りは1月7日または1月15日に片付ける地域が多いようです。

または松の内終了後の次の日にあたる1月8日または1月16日、または全く別の日程の地域もあります。
地域によって日程が異なるため自分の住んでいる地域が、正月飾りをいつ片付けることになっているのか、一度確認することをおすすめします。

正月飾りの処分方法が知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。


正月飾りいつ片づける?~正月飾りの処分方法も掲載~

正月飾りいつ片づける?~正月飾りの処分方法も掲載~

正月飾りを片づける時に確認したいことをまとめました

 

最後に

正月飾り

  • 正月飾りは12月13日から飾ることができる
  • 玄関のドアに正月飾りを飾る時はドアの中央、目線より少し上がおすすめ
  • 12月29日・12月31日は正月飾りを飾らない
  • 正月飾りにはそれぞれ意味がある
  • 鏡開きは1月11日に行う
  • 正月飾りは関東では1月7日、関西では1月15日に片付けることが多い

正月飾りを飾って、素敵な新年をお過ごしください。

2022-12-08 | Posted in No Comments » 

 

正月飾りはいつから飾る?~万両と千両の違いも解説~


正月飾り

そろそろ、正月飾りを準備されている方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、しめ飾りや門松などお正月飾りについてご紹介します。
「いつ飾る?」や「そもそも正月飾りって?」などなど…お正月飾りについてと、お正月のアレンジメント花束によく使われる千両と万両の違いを掲載しています。

◆正月飾りを飾るタイミング

新年が近づいてきましたが、正月飾りをいつから飾ればいいのか、悩んでしまう方もいらっしゃるのでは?
「しめ飾りを用意したけれど、もう飾っていいの…?」など正月飾りのタイミングについて疑問に思っている方はチェックしてみてください。

<正月飾りは、いつごろから飾るの?>


正月飾り

地域によっても異なりますが、12月13日頃からお正月の準備をはじめ、正月飾りを飾るとされています。
近年は、12月25日にクリスマスがあるため、25日以降から正月飾りを飾るという方も多いようです。
リースを飾っていたところに、しめ飾りを飾るという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ちなみに、12月13日は「松迎え」や「正月事はじめ」とも言われています。
昔は12月13日からお正月にいらっしゃる年神様を迎えるために、ススを掃うなどのお掃除や、お雑煮などを作るために必要な薪を集めるという習慣があったのだそうですよ。

<避けた方が良い日とは?>


しめ飾り

実は、正月飾りを飾るのは、避けた方が良い日があります。
それは、12月29日と、12月31日
29日は、「二重苦」を連想させてしまうため、避けた方が良いのだそうです。
そして、31日は「一夜飾り」といわれ、年神様への失礼にあたると言われています。
なぜなら、急ごしらえ(急いで準備したこと)は、年神様に対して誠意がかけると、考えられているからです。
忙しいことが多く「うっかり飾るのが遅くなってしまった…!」ということもあるかと思いますが、できるだけ早めに飾れると良いですね。
遅くても12月28日には、正月飾りを飾れるようにしたいものです。

◆そもそも正月飾りとは?

正月飾りを飾るタイミングについて先ほどお伝えしましたが、ここで改めて代表的な正月飾りについてご紹介しようと思います。

<しめ飾り>


しめ飾り

玄関などに飾ることの多い、しめ飾り。
しめ飾りを飾ることで結界の役割を果たし、しめ飾りの内側からは清らかな場所にしてくれると言われています。
これは、しめ縄も同じ理由で飾られているのだそうですよ。
しめ飾りを飾っていれば邪悪なものが入ってこられないため、年神様も安心して来ていただくことができますよね。

<門松>


門松

デパートの前や、商店街の入り口によく飾られている門松。
門松は、年神様がいらっしゃる目印になると言われています。
また家族やそこに住む人々の健康、そして長寿を願う象徴ともされています。
大きくて立派な門松以外にも、現代は雑貨屋さんやお花屋さんで、飾りやすいサイズの門松も販売されています。
年神様にお越しいただくとともに、家族の健康を願って門松を玄関や、自宅の門に飾ってもよさそうですね。

<鏡餅>


鏡餅

昔からお餅は、おめでたい時に食べる「ハレの食」と、されてきたのだそうです。
そんなお餅を重ねた見た目が、かわいらしい鏡餅。
鏡餅は、豊作を祈願し、新しい門出を祝うという意味があるのだそうです。
ちなみに、お餅を2つ重ねる意味には様々な説があります。
その1つに、丸いお餅は家族円満を表すと言われていて、それを2つ重ねることで、「また同じように1年を重ねる」という意味になるという説。
また、大小のお餅を2つ重ねる鏡餅は、月(陰)と日(陽)を表していると言われ、夫婦円満に年を重ねられるという説もあります。

もっと詳しく知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。
お正月に飾りたい花についても紹介しています。


正月飾りはいつからいつまで?玄関に飾る時のルールとは|片付けるタイミングも掲載

正月飾りはいつからいつまで?玄関に飾る時のルールとは|片付けるタイミングも掲載

今回は「正月飾りをいつから飾り、いつ片付けるのか」、そして「そもそも正月飾りとはどんな意味があるのか」について紹介しています。

◆(おまけ)千両と万両の違いとは?


千両と万両

ここからは、おまけとして千両と万両の違いをご紹介します。
お正月のシーズンになると、縁起の良い千両や万両を飾る機会が増えるのではないでしょうか。
こちらの写真は、奥の黄色い実を付けている方が千両で、手前の赤い実を付けている方が万両です。
どちらも鮮やかな色の実をつけ、周りを華やかな印象にさせてくれます。
お花屋さんでも、赤や黄色の実を付けた千両や、万両を見かけることは多くなりますが「いまいち違いが分からない…」と言う時もあると思います。
ぜひ、見分けるポイントをチェックしてみてくださいね。

<千両>


千両

  • センリョウ科
  • 葉の上に実がまとまって付く

<万両>

万両

  • サクラソウ科
  • 葉の下に実がぶら下がるように付く
  • 実が千両よりも大きくより多くの実がなる

千両と万両は似ていますが、センリョウ科とサクラソウ科で、科名が異なっているため、全く異なる植物なのですね。
見分けるポイントは、実の付け方に注目してみることです。
お寺などでも植えられることもあるので、近くで見る機会があった時は、観察してみてくださいね。
もっと詳しく知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。
千両と万両、さらに南天と十両(ヤブコウジ)の実についても掲載しています。


お正月の花

千両と万両の違い・見分け方|正月の赤い実「南天・ヤブコウジ」も掲載

万両・千両・十両(ヤブコウジ)・南天を見分けるポイントをまとめました

◆最後に


お正月

今回は、正月飾りについてと、千両・万両の違いをご紹介しました。
クリスマスが終われば、あっという間に、お正月です。
今年もそろそろ終わり。
新しい年に向けて、少しずつ準備を進めていきたいですね。

ちなみに、花キューピットではお正月にぴったりな華やかで、縁起の良いお花を使用したアレンジメント・花束をご用意しています。
自宅用にお正月のお花を飾りたいという方はもちろん、帰省が難しい今年は年始の挨拶にお花を贈りたいという方にもおすすめです。
正月飾りを準備する時に、ぜひお花の注文も済ませてみてはいかがでしょうか。

少し気になった方は、花キューピットのサイトやお花屋さんを見てみてくださいね。

2020-12-16 | Posted in , 花と文化No Comments » 

 

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