精霊馬
【お盆のお供え物一覧】きゅうり・なすの精霊馬の作り方、野菜と果物の意味
今回は、お盆のお供え物についてご紹介します。
お盆の準備を始めようとしている方は、ぜひチェックしてください。
また、きゅうり・なすで作る精霊馬・精霊牛の作り方や、他の野菜で作った写真を掲載しています。
精霊馬・精霊牛を初めて作る方や、お子さんと一緒に作るという方は参考になりそうです。
そしてお供えする、野菜や果物に込められた意味も合わせてまとめています。
お盆はいつ
2025年のお盆の日程は、以下の通りです。
東京・神奈川・石川・静岡の一部 | 7月13日(木)~7月16日(日) |
沖縄 | 8月28日(月)~8月30日(水) |
その他の地域 | 8月13日(日)~8月16日(水) |
お盆は8月の地域が多いですが、地域によって日程が異なります。
お供え物を贈る場合は、相手がいつお盆なのかを確認することがおすすめです。
▼今年のお盆休みはいつ?
![]() |
今年のお盆休み 今年のお盆休みのスケジュールを紹介 |
お盆のお供え物一覧
地域や宗派によってお盆のお供えは異なりますが、お盆のお供えの基本は、五供(ごく)といわれています。
まずは、お供え物一覧をご紹介します。
- 供花(生花)
- 線香
- ろうそく
- 水
- 果物
- 野菜
- 線香
- ほおずき
- 精霊馬・精霊牛
- ミソハギ
- 水の子
※きゅうりやなすをさいの目に切ったものとお米、水を合わせたもの
このほかに麺類や昆布、笹竹、故人の好きなものなどをお供えすることもあるようです。
水の子は、無縁仏や餓鬼のためにお供えするものです。
お盆に帰ってくる故人・ご先祖様と同じように、お盆は無縁仏や餓鬼にもおもてなしをします。
▼お盆でよく見かけるミソハギについてまとめました
>>>ミソハギの花言葉を紹介|お盆に飾るミソハギはどんな花?特徴・意味を解説
▼お盆でよく見かけるほおずきについてまとめました
>>>ほおずき(鬼灯)はどんな植物?~季節・遊び方・漢字・花言葉~
香
香りは、その場にいる人やその場所自体を清めたり、ご先祖様のご飯になったりするといわれています。
お盆の期間は、線香を毎日お供えするようにします。
花
生花を飾ることで、香りや色どりをご先祖様に楽しんでもらいます。
また花は慈愛と忍耐を表したり、咲いてから枯れるまでが人生を表しているといわれたりもします。
お供えの花について、知恩院の僧侶そして華道家でもある大津憲優さんにお聞きしました。
どんな花をお供えしたらいいか分からないという方は、合わせてご覧ください。
▼お供えの花に迷ったら▼
![]() |
仏花のルール・マナーQ&A 知恩院の僧侶でありながら、華道家としてもご活躍されている大津憲優さんに、お花をお供えする際の基本的な知識をお伺いしました。 |
ちなみに、花キューピットではお盆にぴったりなお供えの花をご用意しています。
お盆の花を準備したい方は、合わせてチェックしてください。
▼お盆の花を用意するなら
灯明(とうみょう)・灯燭(とうしょく)
灯明(とうみょう)・灯燭(とうしょく)とは、ろうそくなどの明かりのことです。
ちなみに、香・花・火は仏の三大供養ともいわれています。
浄水(じょうすい)
水やお茶、地域や宗派によってはお酒を供えることで、ご先祖様の喉を潤すと考えられています。
またその場にいる人々の心を、清らかにするともいわれています。
飲食(おんじき)
食べ物をお供えすることを、飲食(おんじき)といいます。
飲食は、すぐに食べられる状態でお供えします。
例えば、白米なら炊いた状態で、麺はゆでて汁なども合わせて用意することが一般的です。
殺生を連想させる肉や魚はお供えすることは少ないですが、お菓子や果物など故人の好きなものをお供えすることもあるようです。
なすときゅうりを供える(飾る)理由
お盆になすを牛、きゅうりを馬に見立ててお供えすることが多いです。
見たことがあるという方も、多いのではないでしょうか。
このきゅうりを精霊馬(しょうりょううま)、なすを精霊牛(しょうりょううし)といいます。
ご先祖様があの世からこの世に来るときに、早く来てほしいので足の速い精霊馬に乗ってもらい、この世からあの世にご先祖様が帰る時はゆっくり見送りたいということで精霊牛に乗ってもらうと考えられています。
また精霊馬にご先祖様が乗り、精霊牛にお土産や荷物を持たせるという考えもあります。
お供えの方法や、その意味もさまざま。
地域や宗派によって精霊馬や精霊牛の考え方が違うようです。
お供え物(飾り物)の形は同じでも、意味に差があるのは面白いですね。
ちなみに沖縄では、バナナなどで作ることもあるのだそうです。
旬の野菜を使うことが多いようですね。
▼なすやきゅうり以外で精霊馬や精霊牛にしていい⁈
![]() |
お盆・最新事情。精霊馬はブロッコリー、お花は自由?知恩院僧侶にインタビュー 精霊馬はきゅうり・なすじゃなくてもご先祖様への想いさえあれば大丈夫! |
今回は、きゅうり・なす以外でも精霊馬・精霊牛も作ってみました。
なすときゅうり以外の野菜で作ってみたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
>>>なす・きゅうり以外の精霊馬・精霊牛を作ってみた
精霊馬・精霊牛はいつ作る?
作るタイミングは、地域や宗派によって異なるようです。
関東地方では、お盆の始まり7月13日や8月13日に作ることが多いようです。
一方で北陸や東北では、お盆の終わり7月16日や8月16日に作るのだそう。
また西日本では、精霊馬・精霊牛を作らない地域もあるのだそう。
精霊馬・精霊牛の作り方
ここからは精霊馬・精霊牛の作り方をご紹介します。
材料
- なす
- きゅうり
- 割りばし
作り方
- 割りばしを半分にします。
- 1の割りばしをなすときゅうりに刺します。
野菜に対して垂直ではなく、外側に広がるように(八の字になるように)差すと、立たせたときに安定しやすいです。
野菜に割りばしを刺すのが難しいときは、割りばしをカッターで鉛筆を削るように尖らせると刺さりやすいです。
半分にした割りばしがそれぞれの足になるので、バランスを見て長すぎたときはカットしてください。
再度カットして長さを整える時は、1度野菜から割りばしを抜いてからの方が調節しやすそうです。
ちなみに、野菜のへたが付いている方が頭になることが多いようです。
なす・きゅうり以外の精霊馬・精霊牛を作ってみた
知恩院の僧侶 兼 華道家の大津憲優さんに、きゅうりやなす以外でも先祖様への想いさえあれば大丈夫と伺ったので……
今回は、カリフラワー・アスパラガス・ニンジン・ズッキーニ・ラディッシュで作ってみました。
上の写真がカリフラワー・アスパラガスで、下の写真はニンジン・ズッキーニ・ラディッシュで作りました。
カリフラワーはどっしりして、たくさん荷物を載せられそうです。
また、アスパラは素早く動けそう。
ラディッシュは、小さくて見た目がかわいいですね。
ラディッシュの足の部分には、つまようじを使っています。
野菜の大きさによって、割りばし以外を足に見立ててもよさそうです。
足には、割りばしの他に竹串やつまようじなど、野菜に合うものを選んでみてください。
皆さまもご先祖様への想いを込めながら、精霊馬・精霊牛を作ってみては。
子供と一緒に作るのもよさそうです。
ちなみにネギやニラ、ニンニクなど匂いが強いものは、気持ちを落ち着かなくさせるとのことで控えた方が良いそうです。
▼知恩院の僧侶 兼 華道家の大津憲優さんのお話が気になる方はこちら▼
![]() |
お盆・最新事情。精霊馬はブロッコリー、お花は自由?知恩院僧侶にインタビュー お盆の過ごし方などについてインタビューしました。 |
精霊馬・精霊牛を供える(飾る)場所
基本的にお盆のお供え物を置いて、精霊をお迎えする盆棚(精霊棚・先祖棚とも呼ばれる)にお供えすることが多いといわれています。
そして、精霊馬・精霊牛は向かって右側に置かれることが一般的だそう。
また、精霊馬・精霊牛は同じ方向を向かせます。
お盆の始めから飾る(供える)時は盆棚の内側に頭を向かせ、見送るときは盆棚の外側に頭を向かせるのだそうです。
お盆にお供えする野菜・果物一覧
夏の野菜やイモ類などをお供えすることが多いようです。
ただし、トマトも夏の野菜ですが、日持ちがしないためお供えには適さないようです。
またニンニクやネギなどは香りが強いため、基本的にはお供えしないのだそう。
- かぼちゃ
- きゅうり
- なす
- スイカ
- とうもろこし
- サツマイモ
- さといも
- ササゲ
- インゲン
- さやえんどう
- もも
- リンゴ
- 梨
- メロン
ウリ科をお供えする意味
きゅうりやスイカ、かぼちゃなどのウリ科の植物は、実の中に種がたくさん入っています。
そのため、生命力や子宝、子孫繁栄を連想させるため、お供えされることが多いのだそう。
イモ類をお供えする意味
土の中で大きくなるイモ類は、見えない場所でも成長するため生命力の象徴とされています。
見えなくても立派に育つ様子は、謙虚な姿勢も連想できますね。
なすをお供えする意味
なすは花が咲くと必ず実ができることから、何事にも成し遂げる縁起物と考えられています。
そして「なす」=「成す」と読めることも、成功を連想させるといわれています。
さやえんどう・インゲンなどをお供えする意味
細いさやの中に、たくさんの種が入っています。
その特徴から、細く長くまめに働いて、たくさんの実を結ぶことができるようにという願いが込められているのだそう。
丸いフルーツをお供えする意味
メロンや桃、梨などの丸い果物は「円」=「縁」という意味を持っていると考えられています。
ご先祖様や故人との縁を感じられるように、丸い果物を選んでみてください。
ちなみに宗派によっては、桃はお供えしてはいけないといわれているそう。
桃をお供えすると、餓鬼が近付けなくなるという考えもあるそうです。
お供え物を選ぶことが心配な方は、親や親戚に聞くことがおすすめ。
地域や宗派によって、お供え物も変わります。
お盆の準備はお早めに
今回は、お盆にお供えするものや精霊馬・精霊牛についてご紹介しました。
年に1回のお盆。
1年に1回だからこそご先祖様のためにしっかり供養したいですが、頻繁にないからこそお供え物を忘れてしまうことも……。
お盆の準備は早めに始めて、うっかり忘れないようにしましょう。
ちなみに、花キューピットではお盆のお供えの花の予約を受け付けています。
忘れてしまいそうなときは、先に注文しておくことがおすすめです。
お盆の意味は?歴史的にいつから始まって、ご先祖様は何をしてる?
8月が近づくと、「そろそろお盆だなあ」と、思う方も多いのではないでしょうか。
しかし、「お盆とは一体何なのか」と聞かれると、いまいちわからない方もいらっしゃるのでは。
そこで今回は改めてお盆の意味や、お盆の歴史についてご紹介したいと思います。
お盆とは?お盆の意味
お盆とは、故人やご先祖様の霊を家に迎えて、供養する1年に1度の行事のことです。
お盆の期間は、ご先祖様の霊が「あの世」と言われている「浄土」という世界から、生きている私たちがいる「この世」といわれる「現世」に帰ってくると言われています。
お盆では何をする?
ご先祖様や故人の霊を、生きていた時に過ごした場所(自宅など)へお迎えして、あの世での冥福を祈ります。
具体的には何をする?
住む地域や宗教や宗派によって、お盆の風習は異なると言われています。
一般的にはお盆入りする日、またはその前日に迎え火をしてご先祖様をお迎えし、お盆明けの日またその翌日に送り火をして、あの世へ再びご先祖様や故人の霊をお送りします。
仏壇に花をお供えしたり、線香をあげたりしてご先祖様と一緒にお盆の期間を過ごします。
お盆でお供えしたい、おすすめの花の種類についてはこちらでまとめています。
気になった方は、「お盆でお供えするおすすめの花の種類」をご確認ください。
またお盆の期間は仏壇にお盆飾りをしたり、親戚で集まって食事をしたりすることが多いようです。
家族・親戚が集まって、法事をするというご家庭もあるかと思います。
お坊さんを自宅に呼んで、お経を読んでもらうという方もいらっしゃるはず。
加えて、お盆の期間にお墓参りをするという方も多いようです。
ちなみに夏祭りでよく踊られる盆踊りは、お盆に踊りを奉納するという意味があるのだそう。
方法は様々ありますが、お盆の期間はご先祖様や故人の冥福をお祈りすることには変わりないようです。
お盆の期間にご先祖様は何してる?
ご紹介した通り、お盆はご先祖様が前世に帰ってきて自宅で過ごす期間です。
お盆の期間、ご先祖様は家族や親戚、子孫と共に、現世でひと時を過ごします。
お盆の期間はいつ?
お盆の時期には、地域によって違いがあります。
先ほどご紹介した、迎え火・送り火の日程はお盆の期間によって変わってきます。
東京都と横浜、金沢、静岡など | 7月13日~7月16日 |
---|---|
沖縄県など | 旧暦の7月13日~7月15日 |
その他の地域 | 8月13日~8月16日 |
表を見てお分かりいただけるように、お盆は8月13日~8月16日が最も多いです。
そのため会社のお盆休みも、8月に設定しているところが多いようです。
![]() |
今年のお盆はいつ?期間について|お供えの花のルールも掲載 今年のお盆休みはいつ?カレンダーで紹介! |
お盆の期間は仕事があるという方や、旅行に行くという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お盆は実家に帰れない…という方は、実家にお供えのお花を贈るのもよさそうです。
![]() |
お盆・最新事情。精霊馬はブロッコリー、お花は自由?知恩院僧侶にインタビュー お盆に実家へ帰れないときはどうしたらいい?知恩院の所属寺院に従事する僧侶 大津さんにお聞きしました。 |
新盆と旧盆とは
お盆の日程で紹介した通り、お盆は8月に行われている地域が多いです。
8月に行われるお盆を旧盆といい、7月に行われるお盆を新盆と呼んでいます。
では、なぜ新盆と旧盆があるのでしょうか。
これは、明治時代に行われた改暦が影響しています。
もともとお盆は、旧暦の7月15日からお盆が行われていました。
しかし、明治時代に暦の国際基準化を行うために改暦が行われ、日本の各行事は1ヶ月遅れになったのです。
そのため、改暦をきっかけに7月15日に行われていたお盆が、8月15日に行われるようになりました。
お盆の時期が地域でずれ、新盆と旧盆があるのは、さまざま説があります。
一説には、農業を行う地域は、7月は農作業の繫忙期と被ってしまうため、1ヶ月遅らせてお盆を行ったといわれています。
現在7月15日からお盆を行っている東京などの(新盆)地域は、農業に関わる人が少なかったため、旧暦通り7月にお盆を行っていると考えられています。
お盆の由来とは
お盆の由来は諸説あります。
一説には、お盆は「盂蘭盆会 」という、旧暦の7月15日に行われていた仏教行事が由来だと言われています。
お盆はインドから伝わったとされており、サンスクリット語の「ullambana(読みはウラムバナまたはウランバナ)」を音写すると「盂蘭盆」になったのだそう。
盂蘭盆会・ウラムバナ(ウランバナ)とは
お盆の由来となったウラムバナ(ウランバナ)とは、どんなものなのかをご紹介します。
盂蘭盆会とは、苦しみの世界へ堕ちたご先祖様を救い、魂を祭ることとされています。
これは、お釈迦様が教えを説いていたインドが発祥とされ、お盆の由来とされている仏教行事です。
なぜ盂蘭盆会が行われるようになった?
お釈迦様が教えを説いた仏教行事である盂蘭盆会は、もともとなぜ始まったのでしょうか。
ここでは、お盆の由来・ルーツになった盂蘭盆会が初めて行われた時のお話を、簡単にお伝えしようと思います。
お釈迦様の弟子の中に、目連尊者という神通力に優れた人物がいました。
ある日、目連尊者は亡き母が餓鬼道に堕ちて苦しんでいることを神通力で見ました。
そこで母を救いたいとお釈迦様に相談したところ、「夏の修行が終わる7月15日に、多くの僧たちを集め供物を捧げ供養をしなさい」と諭されました。
そして、目連尊者がお釈迦様から言われたように供養を行ったところ、母親は無事に救われ成仏できたと言われています。
この話からご先祖様の精霊を救い供養する行事として盂蘭盆会が行われるようになったのです。
盂蘭盆会とは、「苦しみの世界へ堕ちたご先祖様を救い魂を祭ること」とされていると、先にお伝えしましたが、もともとはお釈迦様の弟子の亡くなったお母さんのために供養したものだったのですね。
日本ではいつからお盆のルーツが始まった?
お盆のルーツになった、盂蘭盆会の始まりについては先ほどご紹介しました。
では、いつ日本ではお盆のルーツが始まったのでしょうか。
お盆の由来とされる盂蘭盆会は、日本では推古天皇の14年に初めて行われたと言われています。
西暦606年ごろです。
お盆には、長い歴史があるのですね。
お盆でお供えするおすすめの花の種類
お盆では、いわゆる「お供えらしい花の種類」ではなく、季節の花もおすすめです。
実はお供えの花には、絶対的なルールはありません。
「え!白色の花以外もいいの?」と、お考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
知恩院の僧侶である大津様のインタビューでも、お供えの花について「絶対的なルールはない」と、紹介されています。
僧侶 大津様のインタビュー内容がもっと気になる方は、こちらの記事も合わせて読んでみてください。
>>>お盆の基礎知識・作法を僧侶に教わろう。時期・お供え(精霊馬・提灯・五供)・お墓参りマナーなど
いわゆる「お供えらしい花」の種類が知りたい方は、こちらをご覧ください。
>>>仏壇に供える適した花とダメな花|花を長持ちさせるコツをご紹介
ひまわり
夏の花として有名なひまわり。
お供えのイメージは少ないかもしれませんが、季節の花としてお供えの花束やフラワーアレンジメントにひまわりを入れることもあります。
まず、ひまわりの基本情報はこちらです。
- 学名:Helianthus annuus
- 原産地:北アメリカ中西部
- 花言葉:あなただけを見つめる・憧れなど
黄色い花がパッと明るく周りを彩るひまわりは、お盆のお供えにも選ばれることがあります。
お供えでよく使われる、菊やカーネーションと一緒にひまわりを合わせると、季節感のある夏らしいお供えにすることができます。
デンファレ
夏でも花持ちが良く、南国感もあるデンファレ。
お祝いのフラワーギフトにも使われますが、デンファレはお供えの差し色で使われることもあります。
先に紹介したひまわりよりも、一般的にお供えに活用されることが多いかと思います。
デンファレの基本情報は、こちらです。
- 学名:Dendrobium bigibbum
- 原産地:北部オーストラリア
- 花言葉:有能・お似合いの2人
デンファレは紫や緑、白などの色があります。
白や緑のデンファレは、葬儀や四十九日法要以前にお供えされる白を基調にしたお供えでも活用されています。
紫のデンファレは、お盆や四十九日法要以降のお供えの差し色としても使われています。
デンファレは胡蝶蘭のような高級感のある見た目でありながら、他の花との相性もいい花です。
グラジオラス
カラーバリエーションが豊富で、スラっとした姿が美しいグラジオラス。
誕生日などのお祝いの花束やフラワーアレンジメントに選ばれることが多いですが、お供えの花として活用されることもあります。
まず、グラジオラスの基本情報はこちらです。
- 学名:Ixia
- 原産地:南アフリカ
- 花言葉:団結・誇り高い
グラジオラスは、茎は細くスラっと細長い姿でライン状に花を咲かせます。
花色は赤や黄色、ピンク、水色など様々な色があり、お供えの花束やフラワーアレンジメントであっても、他に使われている花の色に合わせて選ぶことができます。
花は下から順番に咲いていくので、花持ちがよく花の変化を楽しむことも。
花束やフラワーアレンジメントの後ろ側に使われることで、お供え全体の高さを出すこともできます。
注意事項・初盆は白を基本に
3種類の華やかな、花をご紹介しました。
お盆には季節感のある花もお供えすることがあるため、ご紹介した花もお供えしてOKです。
しかし、注意することが1つあります。
故人の四十九日が済んだ後、初めて迎えるお盆のことを初盆といいます。
初盆は、白を基調にした花をお供えすることが一般的です。
そのため初盆の時は、先にご紹介したカラフルな花は避けた方が良いとされています。
色とりどりな季節の花をお供えする時は、時期を確認してからにしてくださいね。
▼こちらも合わせてご覧ください。
![]() |
ミソハギの花言葉を紹介|お盆に飾るミソハギはどんな花?特徴・意味を解説 お盆でお供えされることの多いミソハギについてご紹介 |
![]() |
ほおずき(鬼灯)はどんな植物?~季節・遊び方・漢字・花言葉~ お盆の飾りで使われる、ほおずきについて |
お花をお供えするようになったのはいつから?
お墓や仏壇にお花をお供えすることは、現在では当たり前になっています。
「お花をお供えするんだ!」と驚く方は少ないかと思います。
「お供えにお花」という考えは、いつからあったのでしょうか。
亡くなった方にお花をお供えするのは、50,000年~60,000年前のネアンデルタール人は花をお供えしていたのではないかといわれています。
花を供えすることは昔から行われており、現代まで続いていると考えられています。
![]() |
仏花はコミュニケーションツール。故人に愛を届ける実感を。【知恩院僧侶インタビュー】 お墓参りや帰省が難しい、このご時世。大好きだった・お世話になった“あの人”への想いを伝えきれず、胸に抱えている方もいらっしゃるかと思います。 そんなとき、あなたの気持ちを“お花(仏花)”に込めて、偲ぶ想いを形にしてみるのはいかがでしょうか。 |
お盆によく見るきゅうりとナス
お盆には、きゅうりやナスに割りばしなどを刺したものをよく見かけるかと思います。
あれには、何の意味があるのでしょうか。
実は、きゅうりを馬に、ナスを牛に見立てているのです。
これは、ご先祖様の乗り物となります。
ご先祖様があの世からこの世に来るときには、馬でなるべく早く来てもらうため、きゅうりで馬を作ります。
そして、この世からあの世にご先祖様が帰る時は、牛でなるべくゆっくり見送りたいというこ気持ちを込めて、ナスで牛を作っているのです。
このご先祖様の乗り物の馬を精霊馬(しょうりょううま)といい、牛を精霊牛(しょうりょううし)といいます。
きゅうりやナス以外でも作って問題ないとされています。
実際にいろいろな野菜で作ってみたので、気になった方は併せてご覧ください。
![]() |
【お盆のお供え物一覧】きゅうり・なすの精霊馬の作り方、野菜と果物の意味 きゅうり・ナスで作る精霊馬・精霊牛の作り方や、他の野菜で作った写真を掲載 |
お盆にご先祖様と一緒に過ごそう
お盆の由来や意味に加え、お供えにも活用される季節の花の種類をご紹介しました。
お盆は年1回の行事。
ご先祖様のご冥福を祈りつつ、家族で過ごす時間を大切に過ごしてくださいね。
ちなみに、花キューピットでもお盆に最適な花束やフラワーアレンジメントをご用意しております。
実家に帰って法事をする方はもちろん、今年は田舎に帰れないという方も贈っていただけるお供えの花です。
気になった方はぜひ、サイトをのぞいてみてください。