桜
ひなまつりに飾る「桃の花」
3月3日はひなまつり。女の子のすこやかな成長を願う日ですね。
ひなまつりは「桃の節句」とも呼ばれており、桃の花を飾る習慣があります。
今回の花だよりでは、ひなまつりに飾る「桃の花」をご紹介します。
■桃の花は魔除けと健康の象徴
ひなまつりに桃が飾られる理由を知っていますか?
現代のひなまつりは3月3日ですが、旧暦では4月3日頃にあたります。
ちょうど梅は終わっており、桜には少し早い時期でした。
その頃の旬の花が桃だったのですが、もちろん他にも理由があります。
中国原産の桃は、かつて「邪気を祓うもの」と考えられていました。
「イザナギノミコト」という神様が、化け物に桃を投げて追い払ったお話が由来です。
また「百歳(ももとせ)」になぞらえて、不老長寿の意味合いもあります。
こういった背景のもと、魔除けと健康を願って飾られるようになりました。
中国には結婚式で桃の形のお饅頭を食べる風習もあり、お祝いに欠かせない存在です。
桃の花の花言葉は「天下無敵」「私はあなたのとりこ」「チャーミング」などです。
女性の愛らしさと強さをあわせ持った、ひなまつりにぴったりな花です。
■桃・梅・桜の花の見分け方
春に花が咲く木というと、桃の他にも「梅」や「桜」が思い浮かびます。
見た目が似ている3種類ですが、すぐに見分けられるポイントがありますよ。
【桃】
◆ 花びらの先が少し尖っている
◆ 花が枝にくっついて見える
◆ 1か所に2つずつ花をつける
【梅】
◆ 花びらの先が丸い
◆ 花が枝にくっついて見える
◆ 1か所に1つずつ花をつける
【桜】
◆ 花びらの先が割れている
◆ 花と枝が離れている
◆ 伸びた茎の先にたくさん花をつける
開花時期は 梅→桃→桜の順番ですが、地域や気候によって差があります。
花言葉と文化
どんな花にも必ず花言葉があります。好きな花の花言葉が知りたくなるのはもちろん、贈りものとして花を贈るときにも花言葉を気にする方は多いのではないでしょうか。
今回の花だよりでは、花言葉についてお伝えします。
■花言葉の決まり方
身近な花から道端に咲く花、野菜や果物にまでつけられている花言葉。あまり馴染みのない花にまでつけられていますが、この花言葉は誰がつけているのでしょうか。
花に特別な意味をこめて贈る、という花言葉の先駆けとなった習慣は、17世紀ごろのオスマン帝国(現在のトルコ)が発祥だといわれています。この習慣がヨーロッパで爆発的に広まり、さらに日本へ入ってきたのが19世紀ごろです。
ヨーロッパで花言葉が広まったときには、神話や昔話からつけられたもの、花のもつ特徴から連想されたもの、国や民族の中でその花に対するイメージからつけられたもの、など、様々な理由から花言葉が決められました。そのため、当時から1つの花に複数の花言葉がついていたのは珍しくないようです。
日本に花言葉の概念が伝わって以降は、日本独自の花言葉も数多くつけられるようになりました。新しい品種の花がうみだされたときなどは、生産者や販売会社が決めたり、公募で決められたりします。
花言葉は世界各地での花のイメージに基づいているため、花言葉を知ればその国の文化や逸話などを知ることができるかもしれませんね。
■人気な花の花言葉
・バラ
「美」という花言葉をもつバラ。これは、海から美の女神ヴィーナスが生まれたときに、大地が負けじとバラを生みだした、というギリシャ神話のエピソードからつけられています。
・ガーベラ
可愛らしく、明るい色の花が多いガーベラ。「希望」「常に前進」という前向きな花言葉がつけられていますが、これは見ているだけで明るい気持ちになれるガーベラの花姿からつけられました。
・ユリ
「純潔」の花言葉は白ユリが聖母マリアの象徴であることから、「威厳」の花言葉は威風堂々としたユリの花からつけられたといわれています。
・ヒマワリ
成長期には太陽を追いかけるように花を動かすヒマワリには「私はあなただけを見つめる」という花言葉がつけられました。太陽神アポロンに恋し、ヒマワリへと姿を変えてしまった水の精クリュティエの神話も元になっています。
■春の花の花言葉
・チューリップ
誰を選んでも、残った2人が悲しむであろうことを憂いた少女は、花の女神に頼んで自らをチューリップに変えてもらいます。そのとき、王冠は花に、剣は葉に、財宝は球根になったといわれています。
この話がもととなって、チューリップには「思いやり」という花言葉がつけられました。いつでも優しいあの人の誕生日やお祝いには、チューリップがぴったりですね。
・桜
「すぐれた美人」は、桜が古くから花の代表として親しまれていたためにつけられた花言葉だといえるでしょう。「精神美」もいかにも日本的な花言葉に思えますが、アメリカの初代大統領ジョージ・ワシントンが子どもの頃、父親が大切にしていた桜を誤って傷つけてしまい、そのことを正直に告白したという逸話からとられています。
外見、内面を問わず、美しい方への贈りものとして、桜のフラワーギフトを贈ってみては。
・ラナンキュラス
また、「名誉」「名声」という花言葉も特徴的。この花言葉は、フランス王ルイ9世が花好きの母親のために、遠征先の西アジアから持ち帰ったという話からつけられています。
魅力にあふれる心優しい方には、ラナンキュラスのフラワーギフトでお祝いしませんか。