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年末のご挨拶に ~お歳暮のあれこれ~

今年も残すところ2か月を切りました。何かとイベントが多い年末年始ですが、日ごろお世話になった方にはお歳暮といっしょに、一年の感謝の気持ちを伝えたいところですよね。

今回の花だよりではお歳暮についてお伝えいたします。

■お歳暮のなりたち

お歳暮お歳暮の起源は年の終わりにおこなわれる、御霊祭り(みたままつり)という先祖の霊をまつる行事といわれています。先祖の霊をまつる際にはお供え物をしますが、このお供え物を分家から本家へ、または嫁ぎ先から実家へ持っていく風習がありました。

お歳暮が現在のものと近い形で根づいたのは江戸時代だといわれています。当初は武家の間で広まり、武士の組合に所属する者が、組頭に日ごろの感謝の気持ちをこめて贈りものをしました。

やがてこれが庶民にも広まり、商人が贈りものを持参したり、使用人が雇い主へ感謝の品を届けたりなどが盛んにおこなわれるようになりました。

現在では季節のあいさつとして、また一年の感謝の気持ちをこめて、日ごろからお世話になっている方や仲のいい親戚、友人などへ贈りものを贈ることが定着しています。

■お歳暮のマナー

お歳暮は可能であれば12/20までに贈るのがよいとされています。年末年始は何かと忙しい時期なので、あまり遅くなりすぎると先方の迷惑になる、または実家へ帰省する・旅行するなどの理由で不在であることが考えられるためです。

年内であればお歳暮として贈ってもかまいませんが、年が明けてしまった場合はのしの表書きを「お年賀」や「寒中御見舞」に変えましょう。1/1~1/7(関西は1/1~1/15)の松の内にお届けする場合は「お年賀」、それ以降は「寒中御見舞」となります。

お歳暮はお祝いの品ではなく、あくまで日ごろの感謝を伝える品であるため、喪中の方へ贈ってもかまいません。また、喪中の方が贈るのも大丈夫です。ただし、年明けになってしまった場合は喪中の方へ「お年賀」を贈ることはできませんので、松の内を避け「寒中御見舞」として届けるようにします。

本来は風呂敷に包んで持参するのが正式なマナーとなりますが、最近は宅配でお届けすることも多くなりました。宅配でお届けする場合は、お歳暮が届くより前に日ごろの感謝とお歳暮が届くことを記した「送り状」を贈ります。

■お花でお歳暮

お歳暮には食品を贈るのが一般的ですが、何を贈るかという決まりごとはありません。大切なのは感謝の気持ちを伝えることなので、相手が好きなものを贈るのがもっとも好ましいでしょう。

お花が好きな方へのお歳暮なら、産地から直接お届けするシクラメンがおすすめです。冬の花として有名なシクラメンは季節のあいさつとして喜ばれます。

また、少し変わった咲き方をするシクラメンは、珍しいものが好きな方に好まれるでしょう。例年は食品を贈っている方に対しても、変わり種として喜ばれるかもしれません。

今年のお歳暮には季節のフラワーギフトを贈って、一年の感謝の気持ちを伝えませんか。

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