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お花の水揚げの方法~できるだけ長くお花を楽しむために~

お祝いごとや母の日などで花束を機会は意外と多いもの。
折角頂いたお花ですから、長く飾っていたいですよね。
そこで今回は、切花の寿命を延ばす方法の一つ「水揚げ」についてご紹介します。

水揚げって何?

植物は本来、根の力を借りて水を吸い上げる力と、葉っぱの蒸散作用などの力によって水を取り込んでいます。
切花は、根から水を吸い上げることが出来ないため、植物が本来持つ水を吸い上げる力よりも弱くなってしまいます。
また、花束を花瓶に生けるまでの過程で細菌や空気が切花の切り口に入ってしまうと、より吸い上げる力が弱くなってしまいます。
そこで、切り口を切り戻したり、時には割ったり叩いたりして水を吸い上げやすい状態にすることを「水揚げ」と呼びます。

準備

細菌が切り口に繁殖することで水が通る道をふさいでしまうことにもなりますので、切り戻す際に使うハサミやナイフはあらかじめ清潔にしておく必要があります。
同様の理由で切花を生ける花瓶などの容器も清潔にしておきましょう。
ハサミや花瓶などに細菌が付着している状態で水揚げの処理をしてしまうと、切り口に細菌が付着し増殖する原因にもなりますし、花瓶の水が清潔な状態を保てなくなってしまいます。
必ず熱湯やエタノールなどを使い清潔にしてから、作業に取り掛かるようにしましょう!

水揚げの種類と方法

ひと口に水揚げといっても様々な方法があります。
ここでは水揚げの種類や方法をいくつかご紹介します。

1.水切り

最もポピュラーな植物の水揚げの方法です。
一度水揚げされた切花を再度生ける場合などでもこの方法が使われます。
水揚げをする切花を新聞紙などの紙に包んで、比較的深めのバケツに水を張ります。
そして水を張った水の中で切れ味の良いハサミなどを使い切花の切り口の先端から2センチから3センチ程の所を斜めにカットします。
よくこの方法が使われるお花の代表例:アネモネ・ダリア・ラナンキュラスなど

2.湯揚げ

切花を新聞紙などに包みます。
60℃から100℃の熱湯を準備して、切花の根元から1センチ程の所を切り、素早く切り口を湯の中に入れます。
茎の太さや形状によって入れておく時間は異なりますが、およそ20秒から40秒程浸けた後、水に浸けます。
熱湯に浸ける理由は様々ですが、細菌が死滅することや、入り込んでしまった空気を抜けることなどが主な理由です。
よくこの方法が使われるお花の代表例:キク・ストック・ディモルフォセカなど

3.焼く

切花を湿らせた新聞紙などに包み、根元から1センチ程の所を切って、そこからさらに1センチを炭状になるまで火で焼きます。
その後、すぐに水に浸け、水がしっかりと上がってきたら炭状になった部分は切り戻します。
よくこの方法が使われるお花の代表例:ポインセチア・ブルースター・クチナシなど

4.折る

ハサミやナイフなどは使わに、根元から2センチから3センチ程度の部分を手で折る方法です。
折るときには水切りの時に同じく、水中で出来ると効果的です。
あまり茎が柔らかすぎず、折った際に綺麗に折れて二分できる植物に最適です。
そうでない植物を折ってしまうと、植物の水の通り道を塞いでしまい、逆効果になってしまいます。
よくこの方法が使われるお花の代表例:リンドウ・トルコキキョウ・キクなど

5.割る・裂く

簡単にハサミなどで切ることが難しい植物にこの方法が用いられることが多いです。
十字型に茎を縦に割る方法で、主に枝ものを水揚げする時に使われます。
よくこの方法が使われるお花の代表例:ツツジ・桜・ツバキなど

最後に

今回は水揚げの方法の代表的なものを5つご紹介しました。
花瓶の水を定期的に取り替えてあげることは広く知られていますが、今回ご紹介した水揚げをすることでさらに花もちが良くなることが期待できます。
この他にも切花を長持ちさせるためには置く場所(例えば直射日光の当たる場所やエアコンの風が当たる場所に置かない等)に気を付けるなど、花もちを良くする方法は様々です。
もちろん、お花を生ける時には、花瓶の中に菌が繁殖しないように定期的に水を交換することも重要です。
少し手間をかけてあげるだけでお花を今より長く楽しめるかもしれません。
水揚げを知らなかったという方は、是非この次にお花を生ける時には挑戦してみて下さいね!

▼こちらでも花も長持ち方法について掲載しています。
気になった方はぜひ合わせて、ご覧ください。


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簡単な工夫で長くきれいな状態を保つ方法とは?

2019-07-05 | Posted in お手入れの基本, No Comments » 

 

お花を贈るときに迷ったら…アレンジメントと花束

お花を選ぶときに花キューピットではさまざまなスタイルの中からお選び頂けます。
しかし、スタイルが違うとどれを選べば良いのか迷ってしまうこともありますよね。
そこで今回はよく目にする花束アレンジメントにフォーカスして、それぞれの利点や違いをご紹介します。
お祝い事や母の日とお花を選ぶ機会が多くなるこれからの季節は、初めてお花を選んでみようと考えている方もいらっしゃるかと思います。
今回の記事を読んで頂きフラワーギフトを選ぶときのお役に立てれば幸いです。

■花束とアレンジメントの違い

1.飾る手間の違い

花束は、切花を束ねたもので、用途にあったラッピングなどで仕上げることが一般的です。
頂いた花束を飾るときは、花瓶やその代用となるようなものに挿して飾ります。
この時、水は花瓶に直接注ぎ、水の中に切花を入れます。
水に直接挿した切花は水に浸っている部分が腐ったり、水中に雑菌が繁殖することを防ぐためにこまめに水を交換する必要があります。
放っておくとお花が水を吸い上げにくくなり、早くお花がダメになってしまいます。
一方アレンジメントは、吸水スポンジにお花が挿してあるため、お水をあげるときにはその吸水スポンジに水を染み込ませるように与えます。
こちらは吸水スポンジが乾燥しないように水を与える必要がありますが、花瓶の水のように一度全ての水を捨てて交換するといった手間はありません。

花束はお花が枯れてしまい処分するとなったとき、多くの場合はお花のみを捨てて生けていた花瓶などの容器は洗った上で再利用が可能です。
ですので花束をもらってから処分する間に発生するごみは、花束のラッピングとお花のみの場合が多いのでごみの量が少ないことも利点です。
一方でアレンジメントは吸水スポンジとお花、場合によってはラッピングもついていますので処分する際にはごみが多くなりやすいです。

お花が好きな方なら花束で貰うと自分の好きなように飾ることができますが、お花を貰いなれていない方へ花束を贈ると飾り方に困ってしまうこともあります。

2.値段の違い

花束は、お花を束ねて適宜ラッピングをしたものを贈ります。
アレンジメントは、容器に入った吸水スポンジにお花を挿して贈ります。
手間や材料を考えた時に、同じ金額なら花束の方がボリュームを出せることが多いです。
控えめの予算でボリュームのあるお花を贈りたい時には、花束がおすすめです。

3.渡す時や持ち運ぶときの違い

花束は基本的にはお花が大部分ですので、比較的軽く仕上げることが可能です。
お祝いの席などで手渡しをされる際にはお相手がそれを持ち帰るということを考えると花束を選ぶとお相手の負担を減らすことが出来ます。
一方アレンジメントはお花の他に、吸水スポンジやそれを入れる器が付属しているため、花束に比べやや重さが増します。
そのため、アレンジメントはご自宅に直接届けるなど、それを飾る場所に直接届ける場合におすすめです。

■花束を贈りたいシーン

お祝いの席や送別会などでお花を贈る時には花束が多いです。
お祝い行事では花束贈呈というシーンがあることが多いですが、ここでお渡しする時にはアレンジメントよりも映えます。
またお花を気軽に贈りたいシーンでも花束が贈られることが多いです。
持ち歩きの際にかさばりにくく、写真映えもするためよく選ばれます。

■アレンジメントを贈りたいシーン

一方でアレンジメントがよく選ばれるシーンは基本的には渡してそのまま飾れることのメリットを活かせる場面が多いです。
例えば病院へのお見舞いや、お供えの花として仏壇に飾る場合に贈られることが多いです。
贈る相手へ手間をかけたくない場合にはアレンジメントがおすすめです。

■最後に

今回は初めてお花を選ぶ方や、あまりスタイルで選んだことが無いという方へ向けてアレンジメントと花束の違いやそれぞれの特徴をご紹介しました。
それぞれの特徴が分かった上でのお花選びはきっと今まで以上に楽しい時間になりますよ!
この記事が、お祝いの贈り物を選ぶときの参考になれば幸いです。
花キューピットでは取り扱い商品一つひとつにアレンジメントなのか花束なのかを明記するようにしています。
スタイルでお花をお選びの際の参考にしてみて下さいね。

 

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